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第三十幕 事務所

「ここの3階がうちの事務所」

『3階だけなの?』

「他の部屋借りるお金もないし、部屋数も足りてるから」

「なんなら3階全体借りれてるんだからいい方」

〈ふーん〉

「………」

二人を見ていて目につくのは、やっぱり「世間知らずすぎる」ところだった。

とんでもないものを拾ってしまったかもしれない…と、これからの未来を想像し天を仰ぎそうになる弓門。

ピアノの音を聴いたことがなく、食料は自給自足。

…とにかく、この二人について、もっと深く知らなければいけない。

例の噂についても、二人のことを知れば分かるかもしれない。

そうしないと、ウチは…

〈衣吹?〉

「ん?あ、何?」

〈…いや、なんでもない〉

『ねー!これなにー!?』

「それはタイプライター。最近使ってないけど」

『これはー!?』

「それは羽根ペン。かっこいいでしょ?」

『すごい!!』

〈うちの屋根裏にもあっただろ…〉

『だってあれ古いやつじゃーん』

『なんかいっぱい並んでる!なにこれー!』

「全部依頼主からの贈り物だよ」

〈お、コイツ可愛い〉

『りなホント猫好きだよねー。犬のくせに』

〈犬じゃねぇ狼だ!!〉

「喧嘩すんなって」

〈カッピーだってカピバラ年齢だと3歳のガキのくせに!〉

『はぁ〜!?それはそっちだって同じでしょ!!』

「喧嘩すんな!」

「はぁあ…なんなんだコイツら…」

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