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079話 王都マルシー

 ユリィたち友好の使節団はロジェ城に宿泊し、朝を迎えた。


「昨日の歓迎の晩餐は、思ったより質素だったな。変わった味がした、と言えばそれまでなんだけどな」


「ふんっ! 庶民の食べ物だったわ! クリスティーネ様をもてなすには不合格ね!」


「あれでも、食糧難なこの国では、大いなる贅沢なのですよ。自重してください」


 そんなことを言いながら部屋を出ると、ちょうどユリィも部屋から出てきた。ちなみに、ユリィは国賓扱いであり、最上級の個室が宛がわれていた。


「ユリィちゃん、おはっち~」

「姫様、おはようございます」

「おはよー、ユリィ」

「ユリィ。そ、その、おはよう……」


 頬を染め、ぷいっと横を向くクリス。


「みんな、おはよう」


「ムニャムニャ……。あれ? ここはどこ? ボクは誰?」


 皆元気な朝を迎えたのに対し、一人だけ、寝ぼけている娘がいた。


 城勤務の皇女近衛騎士たちも部屋から出てきて全員が揃った。


「大々的に畑を燃やし始めるのは明日からになるそうよ。今日はオフになるわ。せっかくだから、王都マルシーの観光をしましょう」


「姫様、最高です! この都市に入ってからずっと気になっていたんです。この都市は変わった香りがするのです。それを確かめに行きたいです!」


「この国には剣聖がいると聞いたことがあるぞ。私はその人に会ってみたい!」


「王子様は来ないの?」


 夢見る乙女トモリン。


「アルフォンス王子は、畑を燃やす作業に行っているぞ。トモリンも畑に行くのか?」


 ミーサの言葉に、トモリンは作業をする王子の姿を想像する。


『トモリン。僕とともに、この畑を燃やしましょう』


 王子と二人で、一本の長いロウソクを握り、一緒に畑に点火するトモリン。

 各地の畑にキャンドルサービス。

 前世のいろんな知識がごちゃ混ぜになっていた!


(初めての、二人での仕事だよ……)


『さあ、火がつきましたよ! 二人の力で、天まで焦がす大火にしましょう』


 王子が魔法で火力を上げる。なお、そんな魔法が存在するかどうかなんて気にしていない。


(天まで届く二人の愛の炎……。うふふ)


『ああ、風向きが変わりました……。ゴホッ、ゴホッ!』


(きゃー。煙が! 顔から体まで真っ黒に! 嫌だー!)


 二人とも煙で真っ黒け。

 なぜかハッピーエンドにならない不思議な妄想。


「やめとくー」


 王子のいる畑行きを断念したトモリンだった。


 一行は、王都マルシーの観光に出掛けることになった。


 王都マルシー。

 この都市には長い歴史の中で徐々に面積を広げてきた痕跡が残っていて、城壁が年輪のように幾重にも張り巡らされている。ロジェ城はその中央に建っている。

 ロジェ城を出ると、古い町並みが広がっていた。


「城勤務の皇女近衛騎士たちと一緒に町を出歩くのは、初めてだよな」


 ミーサが、居並ぶ顔を見て、ぽつりとこぼした。

 王都マルシーに到着するまでに立ち寄った町では、安全を期するため、町の散策はしなかった。

 それは、ビノラ王国と友好関係を結ぶまではエイクス帝国は「敵国」であり、何が起こっても保証はされないからだ。


「宿の食堂でも、皆、身分を隠していましたからね。私は城に何度も赴いていましたので顔見知りなのですが、ミーサは彼女たちの名前を知らないでしょう? お互い自己紹介もしていないのではないでしょうか?」


「そう言われればそうだよな。こんな場所でなんだけど、私はミーサだ。よろしく頼む」


「私はトモリンだよ。よろしくね~」


「ボクはエマ。よろしく」


 赤髪をポニーテールにまとめているミーサ。

 黒髪ショートのトモリン。

 青髪ショートのエマ。

 マルティナは光沢のある緑髪のロングだ。


 なお、皇女近衛騎士の先輩に対し、タメ口、敬称なしなのは、ユリィによる仲間意識を高める方針の一環だ。皇女近衛騎士は、全員対等な立場として扱っている。


「アグネスですよ~。よろしくしてくださいね~」


「アタシはゲルダだ。今後ともよろしく頼む」


「ヘルミナです。よろしくお願いします」


 アグネスは淡い赤髪を、三つ編み二束おさげにしている。剣と火属性魔法を使う。そして普段、ユリィのことを「姫様」と呼んでいる。「姫様」と呼ぶのはマルティナとアグネスの二人だけだ。


 ゲルダは濃い茶色のセミロングの無造作ヘアで、男性のような荒々しさを感じる。盾を主体とし、ムチまたは槍を使う。いつもユリィのことを「ユリィ殿下」と呼んでいる。


 ヘルミナは薄い茶色のミディアムヘア。整った清楚な顔立ちなのだが、その見た目とは裏腹に、有事の際はポーチから巨大な鉄槌を取り出して振り回す。そして、ユリィのことを「ユリィ様」と呼んでいる。


「世界一の魔超・・使い、クリスティーネよ。私にかなう魔法使いなんていないんだから!」


 金髪ツインテールのクリス。大きなリボンが特徴的だ。


「なんだよ、魔超・・使いって!?」


「超凄い魔法使いって、言おうと思っただけよ! 細かいことなんかどうでもいいでしょ!」


 最後に皇女近衛騎士ではないクリスが自己紹介したのだが、その態度とは裏腹に、根が小心者のクリスは噛んでしまった。


 現在、城勤務の三人は、貴族然とした豪華な服装をしている。

 それに対し、ユリィを含めた学園組は冒険者のような格好をしている。

 これは、ユリィが普段着を指定した結果なのだが、これだと、どちらが皇女なのかわからないくらいに城勤務の三人が目立っている。


「最初は、三人の服を買い揃えましょうか。昨日、友好関係を結んだとはいえ、まだ市民には伝わっていないでしょうから、目立たない格好にしましょう」


「ああ、姫様~。私の服をコーディネートして頂けるのですね~。とーっても、うれしいですね~」


「学園組の動きやすそうな服は、アタシも歓迎だ。とくにユリィ殿下のセンスは抜群にいい」


「冒険者風の服装って言うのでしょうか? 身分を隠して歩くにはもってこいです」


 微妙に天然なアグネス、実用性を求めるゲルダ、常識人なヘルミナ。


 冒険者っぽい服を求めて、何店舗か店を回る。

 ただ、今日はすぐに着替えて出歩きたいので、術式は帝都に戻ってから入れる。


「姫様~。これなんてどうですか~? 姫様の隣に並ぶ剣士に相応しい服だと思いませんか~?」


「これは、なかなか取り回しの良い服だ」


「この生地の伸縮性はどうでしょう? 鉄槌を振り回す際に、破れたりはしないでしょうか?」


 服を手にし、にこやかな笑みを浮かべる三人。


 前の世界線では、この三人はユリィと打ち解けることなく、逃避行の最中にユリィの身代わりとなって命を散らして行った。


 今、楽しそうにショッピングをしている三人を見ていると、そのことを思い出してユリィの目頭が熱くなる。


(三人の生き生きとした姿……。私は気づくことさえなかった。それなのに、みんなは私を守るために命を投げだしたわ……。それに報いてあげたい。そのためにも、みんなに守ってもらった私がここにいる理由、皇帝の暗殺の阻止をなんとしても成し遂げないといけないわ)


 熱い思いが決意を新たにさせていた。


「ああ、姫様~。どうなされたのですか~?」


 感傷にふけっていると、アグネスが心配そうに覗きこんできた。アグネスには世話焼きなところがある。


「いいえ、なんでもないわ。それより、その服はよく似合っていると思うわ」


 指で目の端を一撫でし、さりげなく涙を拭ってから笑顔で答える。


(このような幸せが、ずっと続きますように……)


 それぞれ服を購入し、三人は冒険者っぽい服装になった。

 改めて町の散策をする。

 誰の目から見ても、皇女一行には見えない。ちょっと高めの服を着た冒険者一行だ。


「変わった品物を扱っている店が多いよな」


 金細工のアクセサリーとか壺のような物とか……。


「あれは交易品ですよ」


「うん。西の大陸から運ばれてくる物」


 時折立ち止まって品物を眺めるミーサに、マルティナとエマがその正体を教えてあげる。


「この都市の西には海が広がっているのよ。交易品は海を渡って運ばれてくるわ」


 そこまで言って、ユリィには一つの考えが浮かんだ。

 干ばつにあえぐこの国が、とくに王都マルシーにおいては、市民の顔を見ても食糧難という感じがしない。その理由が、食料を西の大陸から輸入していることに起因するのではないか、と。


「そこの露店で、少し店主とお話してもいいかしら?」


「お? 何か変わった物でもあったのか?」


 ミーサは串焼き肉の露店がどこにもないので、ちょっとガッカリしている。


「調査したいことがあるの」


「姫様の行きたい所が、私たちの行きたい所。どこにでも参りますよ」


「そうですよ~。姫様が興味を持つものは、私たちも興味があるのですよ~」


 一行は近くにある雑貨の露店に立ち寄った。

 商品の中には、帝国では見慣れない品が多く、交易品を扱っている店だと思われた。


「いらっしゃい!」


「ちょっと、尋ねたいことがあるのだけど、いいかしら?」


「へい! なんでもお尋ねください!」


 美女の団体客に、店主の男は気を良くして元気に答えた。


「ビノラ王国は干ばつだと聞いていたのだけど、ここ王都マルシーではそのような感じがしないのは、どうしてかしら?」


「お客さんの言う通り、ビノラ王国内はひどい干ばつですね。作物がまったく育たないのは事実ですよ。でもですね、ここマルシーでは、魚が捕れますからね。それに城から食料の配給があるのですよ。量はそんなに多くはないですけどね」


 腕組みして話す店主。ユリィは頷きながら聞き入る。


(もう半年以上干ばつが続いている。魚は住民全員の食を繋げるほどの量は捕獲できないはず。だから、城の備蓄だけではまかないきれないはずだわ……)


「配給している食料は西の大陸から輸入しているのかしら?」


「お客さん、それは絶対にありませんね!」


 首をブンブンと横に振り、その理由を語る店主。

 それによると、西の大陸ではこの大陸とは異なる男神を信仰していて、その男神の戒律で、食料と武器関係の交易は禁止されている。

 西の大陸から運ばれてくる物の多くは金細工や壺などの工芸品で、西の大陸へ輸出しているのは絨毯などの織物がメインだ。


 また、西の大陸とこの大陸の両方に共通して言えることとして、互いの人類は、それぞれ交易先の大陸への上陸は認めていないため、港の近くにある島で取引していて、船員などが大陸に上がってくることはない。


「ありがとう。これ、買って行くわ」


「まいどあり!」


 教えてもらったお礼に、ガラス製のキャンドルホルダーを購入し、露店を後にする。


「それ、ロウソクを置くんだよね? カワユイよね?」


 ロウソクを点火すると、その炎のゆらめきで、ガラスに刻まれた模様がゆらゆらと揺れて見える癒しの一品だ。


「気に入ったのなら、トモリンも買えばいいだろ?」


「帝都には売っていない。買うなら今」


「私も欲しいですね~。姫様とお揃いですよ~。いいですね~。でも、ロウソクは消し忘れると危ないから、気をつけてくださいね~」


「お、お揃いなのよね!? 買うわ! 私が買う!」


「わ、私が買います! クリス、抜け駆けはいけませんよ!」


 慌てるように二人が駆け出す。


 しかし在庫はあと一個しかなく、結局一歩先に出たクリスが購入した。そして大事そうに抱えて戻ってきた。


「か、勘違いしないでよね! お、お揃いとか、そんなんじゃないんだからね! 気に入っただけなんだから!」


「もっと早くに気づくべきでした……」


 残念そうにするマルティナ。

 そして、完全に置いてけぼりになったトモリンだった。


 皇女近衛騎士たちがきゃっきゃ言っている中で、ユリィは静かに考え事をしていた。


(西の大陸から運ばれているのでなければ、一体どこから来るのかしら? 隣の聖ファサラン国は食料を大事にし、必要量以上は生産しないから違うはず。援助のために増産しているような情報は上がってきてないわ。大街道で繋がっているシレッド獣国も洪水で食料が足りないはず……。まさか、西の大陸からの密輸?)


 その他に考えられるのはエイクス帝国からの密輸、またはエイクス帝国よりも北にある国からの密輸。そのどちらも実現は難しい。

 帝国内において、大量の物資を運んでいれば、すぐに露呈する。


「ユリィ様。西の城壁まで行くと、物見の塔があって、そこをのぼると海が見えるそうですよ」


 ヘルミナがいつの間にか情報収集をしていたようだ。物見の塔は、観光客向けに開放されているらしい。


「そう? それはいいわね。そこに行ってみましょうか」


 考えを切り替え、一行は西に向かうことにした。


 途中、いろいろな店があり、珍しい模様の絨毯や変わった形の動物の置物が売られていた。魚の干物を売る店もあった。


「干ばつでも、魚は捕れるんだな」


「昨夜の晩餐の料理も、ほとんどが魚料理でしたよね」


「海魚は、帝国では高値」


 漁業をしていない帝国においては、海魚は高級品だ。

 貧乏貴族のミーサは昨夜の晩餐まで食べたことがなく、単に変わった味の料理だと思っていた。

 そして、クリスはそもそも魚料理が好きではなく、家では出されることはない。だから、肉を贅沢に使う料理こそが高級料理だと思っている。


「そうだったのか!?」


「あら~。ミーサさんは魚をあまり食べないんですね~」


「体を鍛えるために、魚は必要だ。ミーサ、そこの店のを買って、今すぐ食べるんだ!」


「魚の干物は、調理してから食す方がいいですよ」


 アグネス、ゲルダ、ヘルミナから畳みかけるように話しかけられ、魚の干物を買おうかどうか迷うミーサ。

 魚の干物は、帝国では高級食材だが、ここ王都マルシーでは庶民の食材だ。その辺りは、誰も教えてあげない。


 ここで買えば、帝国の半値以下だ。財布の中身と相談し、


「よ、よし、買うぞ! これで我が家も高級食材を食べる貴族の仲間入りだ!」


 結局、魚の干物を購入し、トモリンのポーチに仕舞ってもらった。ポーチの中では、魚の匂いは他の品にうつらないらしい。


「あの塔ですね」


 マルティナが指差す先には、高くそびえる塔が数本立っている。


 近づいて行くと看板があり、観光客向けに開放している塔がどれか書いてあった。


 観光客向けの塔の前に行き、入場料を支払う。


「これを上るのか! 鍛えがいがあるな! 遅れる奴はアタシのムチで容赦なく打たせてもらおう」


 塔の中に入り、見上げると、目的地である塔の屋上への出口は遠い所にあった。

 内部には螺旋状に連なる階段があり、それを上って行くことになる。所々に窓や出口があってそれほど暗さは感じない。


「ああ、姫様~。ゲルダさんが酷いことを言いますよ~」


「そうね……。城勤務の三人は、遅れるかもしれないわね」


「学園担当と競争ですか? 城勤務の先輩として、負けられません!」


「ヘルミナ、危ないって! こんな所で鉄槌を振り回すなって!」


 巨大な鉄槌をブンブン振り回すヘルミナの行いは、ミーサのツッコミの域を超えていた……。


「競争するの? 山ガールの私についてこられるかな?」


「ボクも負ける気がしない」


「あら~。一番体力がなさそうに見えるエマさんまで、自信タップリですよ~?」


「たまには走るのも悪くないわね。他に客はいないようだし、交流の一環として、屋上まで駆け上りましょうか」


 ユリィの許可が得られたことで、一行は一斉に階段を駆け上り始めた。


 最初のうちは拮抗した勝負だった。

 しかし、塔の中ほどに至る頃には。


「はぁ、はぁ、はぁ……。追いつけませんよ~」


「ぐっ、学園組の脚力はバケモノ級か!」


「どう、して、でしょう? ハァ、ハァ……。この差は、納得が、いきません……」


 学園組は、全力疾走の速度を落とすことなく、あっという間に塔の屋上へと到達した。


「わーい! 勝ったよ!」

「余裕だったぞ」

「当然の結果よね!」

「ちょっとインチキですけどね」

「装備を揃えるのも勝負のうち」


 しばらく待っていると、城勤務組が息を切らせて屋上に到着した。


「アグネス、ゲルダ、ヘルミナ。よく頑張ったわね」


「はぁ、はぁ。姫様……。負けました~」


「ふぅーっ。いい汗をかいた」


「ハァ、ハァ……。大差で、負ける、要因は、ハァ、ハァ……。何、だったの、で、しょう……」


 腰を折って肩で息をし、途切れ途切れに話す。

 そして三人は疲労のあまりに、床にぺたりと座り込んだ。


「足元を見てくれるかしら?」


「あし、もと、ですね?」

「なんだ? その見慣れない靴は!?」

「魔道具、でしょうか?」


「ええ。魔道具ウイングブーツ。これを履けば、疲れずに速く移動できるわ」


「初めて聞く魔道具ですね~」


「城勤務のアタシたちには配備されていない物ではないか!」


「上級の錬金術の魔道具のようですね。そのような高価な物が配備されることはないでしょう。学園組の誰かが、作った。そう考えるのが良さそうです」


 ようやく息が整い始めた三人。

 ウイングブーツをガン見しながら、ヘルミナが鋭い考察をした。


「ヘルミナの考えの通りよ。この靴はエマが作ったの。エマ。帝国に帰ったら、三人の靴の作成を頼んでもいいかしら?」


「うん。作る」


「ああ、エマさん。素敵です~」


「エマ、感謝する。アタシの戦力が大幅にアップする予感がする」


「帝都に戻る日が楽しみです」


 帝都に戻ったら、素材集めから始めることになった。


「それと。ここなら近くに人がいないから、もう一人、自己紹介してもらおうかしら?」


 そう言って、ユリィはトモリンの背を押す。


「へ?」


 鈍感なトモリンは、なんのことだかわかっていない。

 その肩の上で、ピョンとココナが跳ね、三人に向かって白い波動を放った。


『僕はココナ。トモリンを守護する精霊だコン』


「精霊、ですか?」


「ああ、姫様~。なんて愛らしいのでしょうね~」


「なんだって! 精霊だと!?」


『波長調整のついでに、三人の能力もちょっとだけ上げておいたコン』


 アグネス、ゲルダ、ヘルミナのそれぞれの武器や魔法の能力が上がった。


「ユリィ様。精霊を連れていることは、極秘事項ですよね?」


「ええ、極秘よ。ココナの姿は波長を合わせない人には見えないわ。あなたたちも、人前ではココナのことを話すことはしないで」


 常識人ヘルミナの確認に、ユリィはそれを是とした。

 精霊はおとぎ話に出てくるような存在なのだ。その精霊を連れているなんて広く知れ渡ったら、行動ができなくなる。


「自己紹介はこれで終わり。素敵な景色を楽しみましょう」

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