98話 暗躍する影③
天気予報で雪マークがついた。手袋なしで自転車乗ると痛くてしょうがない。家にあるけど、毎回忘れて外に出てしまう( ´Д`)
取りにもいかないから、結果は痛いまま(*'ω'*)
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いつもありがとうございます(*'ω'*)
魔族がやられていると知ったセロー。真先に森から飛び出して魔法で牽制した。
「む!?ふん!」
―バシャァ!
「まだまだ行きます!」
―ザザザザブン!
セローの水玉を斬る国王。それに怯む事なく連続で水玉を繰り出す。
「セロー無理しないで!ハイヤーは魔族抑えて!可能であれば僕達と距離を取れるかな?」
「やってみましょう。」
「なんだ!人族だと!?」
戸惑う魔族が慌ててセローに反撃をしようとする。
「させません。」
―ドゴォ。
「ぐはっ!」
魔族の数は多いけど、ハイヤーの速さなら任せても大丈夫だろう。
「無駄だ。魔法は我には効かん!」
―ババババシャ!
セローの出した水玉全てを斬り落としてく。
「小娘が調子に乗るな。」
「セロー下がって!」
―バシュゥ!
セローに斬りかかる国王の剣を、風の魔法剣で受け止める。
「この剣を受け止めるとは。さすが黒の勇者と言われるだけのことはある。だが……」
む?何だろう少し剣が短くなった様な?
『忍様!あの剣が魔力を吸っています。距離をとって下さい!』
―バシュン!
「セローあの剣気をつけて。どうやら魔力を吸う剣みたいだ。」
「今ので気づいたか?ご名答!これは我が魔王から授かった剣!ソースイーターである!」
「ソースイーター……」
イーターってあの喰らうとかの意味だよね。ソースを喰らう剣?微妙なネーミングだな……。
『ソースイーター……源を喰らう剣。魔力を喰らう剣がこの様なところにあるなんて……。』
アイさんが驚いている様に感じる。僕はソースがとんかつやコロッケにかけるあれかと……情報ソースとかのあれか。
だよね!知ってた!そんな事よりだ!
「アイさん。あれが魔力を吸うとどうなるの?」
『剣に蓄積した魔力を術者に還元します。』
「吸えば吸うだけ強くなるって事?」
『扱うものによってですが。身体強化をしている所を見ると、その効果でセローの魔法を切り落としたりできるのかと。』
あの人が国王とすると、普通の人間だろうし。セローの魔法に反応出来るって、それって結構脅威だよね。
「師匠どうしましょう?」
「とりあえず魔族はハイヤーが遠ざけているから良いとして。遠隔系の魔法を控えるしか無いか……いや。これなら行けるか?」
手を地面に着き魔力を流す。
「アース・オペレーション。」
―ズズ……
「む?」
―ズドォォォン!
「っく!やってくれる!」
「これならいけるかね。セロー足元を狙おう。」
「分かりました!」
「魔導師とは厄介な存在だな。」
地上からテントを作る要領で、剣山の様に国王の足元に出してみた。剣で斬らずにジャンプして回避した。今のところはこれが対抗策かな?
―ズドォン!
―ドン!
僕とセローで土魔法で足元を狙ってはいるんだけど。
「当たらないね。」
「当たらないです。」
「この魔導師コンビが!鬱陶しい!」
―ビュン!
「セローストップ!」
―ガキン!
目に見えにくい真空派みたいなものを、土で壁を作り弾く。
「師匠ありがとうです!」
「今のは風属性かな?真空波みたいなものが飛んでくるから気をつけて。」
「分かりました!狙われない様に動くです!」
不意打ちでも来ると分かっていれば、セローなら回避は問題ない。
―ビュン!
「む?何か飛んできましたか?」
「ぐはっ!?」
飛んできた真空派は僕達の背後にいる魔族に当たった。ハイヤーは気配を感じたか、うまく避けてくれた。
「ごめんハイヤー!もう背後には通さない様にするから。」
「私も気をつけるです!」
「私なら平気です。シノブさんとセローさんは御自身の身を優先して下さい。」
まぁ別に魔族を守るよりは自分達を優先はするけど。
―ビュン!
「水玉です!」
―バシャァ!
「ひぃ!?」
「早く逃げて下さい!」
「な!?俺は魔族だぞ!人族の……」
「いいから!」
―ビュン!
―バシャァ!
飛んできた真空派を、水玉を破裂させることで相殺するセロー。
「人は愚かだな。捨ておけば良いものを。」
「関係ないです!命を無駄にするのは……いけないんですよ!」
「ふむ。それではこれはどうかな?」
―ビュン!ビュン!ビュン!
同時に別方向に3つの真空派を飛ばす国王。
―バシャァ!バシャァ!バシャァ!
「やるではな……」
―ズドォン!
「今のも避けるの?魔力で身体強化してるとは言え、人間の域を超えてない?」
「貴様も人に言えた口ではなかろう。」
「失礼な。僕は人間だ。」
「それではこれはどうだ?」
―バババババン!
「負けません!」
―ババババシャァン!
「え?」
「おっと。」
―ヒュン……スパン!
小さな真空派を四方八方に打ち出し、それをセローも迎え撃つがひとつだけ撃ち落とせなかった。
「師匠!」
「これは少し厳しかったかな?セローも無理はしないで。難しい事は僕が受け持つからね。」
「今の動きのどこが人と言えるのだ?」
「別に同じ事して強化してるだけだけど。」
魔法で撃ち落とすより、斬り落とす方が楽だから動いただけなんだけど。
「やはり貴様は街で倒しておくべきだったな。」
「街でって……あのチンピラ達もあんたの仕業か?」
「別に我は何もしていない。ただ褒美を提示しただけだ。」
「あ〜なんか色々と見えてきたな。」
始めに入った王都の第一堀でギルド跡地に、あれだけのチンピラが居たのも。次の堀でも集団で襲われたりしたのも国王の仕業か。
「宿でエストに手を出させたのも国王が言ったのか?」
「邪魔者は減らす様に動くものだろう?」
「自分の娘の危険に晒すなんて。」
「第11後継者なんぞ、どうでも良い。」
―バシュン!バシャァ!
国王に向けて水玉が飛んでいき、切り裂かれる前に破裂した。
「くそ。鬱陶しい娘だ……」
特にダメージはないが、水を少し被り濡れる国王。そんな使い方があるんだね。さすがセロー。考え方が柔軟だね。
「遊びは終わりだ……」
―ズズズ……
剣から黒い霧の様なものが出てくる。
「セロー下がって!その霧に触れない様に!アイさんあれが何か分かる?」
『魔力を霧状に散布していますが、毒ではありません。魔力を……取り込んでいます。』
「魔力を吸う霧?反則じゃない?」
「ほぅ……知っている者がいたか。白のと違い知識もそれなりにあるのだな。」
僕の頭脳は8割アイさんだけど。別にそれを自分から教えるつもりはない。
「ではショーの始まりだ。ドレインミスト!」
「わわ!です。」
「セローも僕のところにおいで。ハイヤー!霧に触れないで!」
「畏まりました。」
範囲はどんどん広まり、森を覆う様に霧が包んでいく。
「なんとも戦いづらい人だ。一つ一つは小さいけど、範囲が広いから魔力が吸われていくよ。」
「師匠大丈夫ですか?」
「なんか私も入れて貰いすいません。」
「まぁこれくらいなら。」
逃げ回って国王を見失ってもあれだから、見える距離でセローとハイヤーをまとめて覆う結界を作った。
「これはあの時の水魔法ですね?」
「そうだね。少ない魔力で維持できて、流れに沿ってなにかと弾く事も出来るから使っているんだよね。」
「水の中にいるみたいです。」
「これが黒の勇者……報告より全然化け物じゃないか。」
「酷いな〜」
国王が悪態をついてくる。何度でも言うけど、人族だよ?
そして暗くなっていく空に、森を包み込む魔力を吸う霧。結界内にはセローとハイヤーの2人。
さてここからどうしようかな。
セロー「師匠これ私にもできますか?」
忍「簡単だし。なんなら教えるよ?」
セロー「聞きたいです!」
忍「じゃ……左から右に。右から左に水を流すんだ。往復するんじゃなくて、巡回するように。」
セロー「むむ……難しいです。」
忍「こうやってリングみたいにするんだよ。」
セロー「それなら……出来ました!」
忍「いいね。そしたらリングを細く。」
セロー「こうですか?」
忍「そうそう。それを横と縦に同じ事をする。そして最終的には円から球にするんだ。」
セロー「これが……こう!出来ました!」
忍「後はそれを大きくするだけ。簡単でしょ?」
セロー「はい!あとはイメージ、特訓ですね!」
忍「そう言う事だね。」
ハイヤー「この状況で教えている場合でしょうか。それにしても……また一歩。人から遠ざかりましたねセローさん。」
セロー「何か言った?」
ハイヤー「言っていませんよ。感心していました。」
セロー「凄いでしょう!えっへん!」




