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無敵のフルフェイス  作者: みけな
第二章 無敵のコンビ〜始動編〜
61/150

61話 2つの選択。

人の記憶には限界があるらしい?ワーキングメモリー的な。

最近覚えられなくなってきた気がするこの頃。そう言えば昔から暗記する社会とか苦手だったなぁ……あれ?(๑╹ω╹๑ )


ブックマーク、感想、評価、誤字報告、読んでくれた皆様!

いつもありがとうございます(*'ω'*)


 地面から出て来たのは、ジャイアントワームと言う大きいミミズう。どこにでもありそうな名前だし、魔族にはネーミングセンスは無いのだろうか。そう言えば黒い狼もシャドーウルフだったな……。


「ん……。」

『考え事ですか?』

「ん?別に対した事じゃないんだけど。名前がね、適当だなって。」

『ジャイアントワームですか?』

「そう。ジャイアントワームってどうなの?もっとカッコいい何かはなかったのかなっと。」

『昔からこの種族はワームと名があり、スモール・ラージ・ジャイアントと種類がいます。』


 SサイズとLサイズにLLサイズって感じか……食べ物みたいだ。食べないけどね。


「シノブさん?難しい顔……は分からないけど。何を悩んでいるの?敵を目の前にして。」

「名前が気になって。なんでジャイアントワームなのか。」

「大きいからじゃない?それ以外に何かあるの?」

「特にないけど。なんかもっと、カッコいい名前はなかったのかなって話してたんだ。」


 ―キィィィィ!


「ちょっとそんな話ししてる場合じゃなさそうよ!」

「そうなんだよ。でも気になるよね。」


 顔らしき体をそり、僕に向かって突進してくる……これは。


 ―ズン!

 ―キィ!?


「……これは体当たりかな?それとも頭突き?」

「いや、どっちでもいいし。」

「突進じゃないでしょうか師匠!」

「シノブさんに挑んでくるあたりで、捨て身アタックじゃないかしら?」

「そこ2人。選択肢を増やさない。」

「……回転があったので、回転頭突き。」

「ラストラもいいから。」


 とにかく僕は前に突き出した剣で、相手の回転のかかった頭突きを抑えた。


「そんな事より、あの攻撃を受けて一歩も動かないシノブさんの方が疑問でしょ?」

「え?師匠はいつもそうですよ?」

「そうよね。何も不思議な事は無いわ。」

「あぁ〜そうね。自分で言ってて違うなって思った。」

「そう言えば動いてない!思った以上に攻撃が軽かったのかな?」

「軽いね。ほら。」


 ―ブゥゥン!ガツン!

 ―ギィ!!…………ドシーン!!ぎゃ!


 武器を軽く振ってジャイアントワームを弾き返す。ミミズだけあって軽いのか、後方まで吹っ飛んでいく。


「今何か声がした?」

「え?誰も何も言ってないわよ。」

「そっか。気のせいか。」


 ―ズズズ。


 地面が揺れ始める。地下にあった体が出てくるのかな?


「これだけ大きい穴だ。本体全部出てこれるのかな?」

「出て来たらまずくない?」

「どうして?」

「だって後ろは行き止まり。前はあのデカイのが突っ込んでくるわけでしょ?」

「行き止まりで、あのミミズが突っ込んでくる……。」


 エストに言われたので、前から来た場合を想像してみる……。目の前に来たら、剣でフルスイングで飛んでいく。もしくは斬ってしまうか。


「殴る、斬る……あと何かある?」

「水で押し流すです!」

「焼きましょう。」

「えっと、えっと……見守ります。」

「誰も潰されるとか思わない訳?」

「「「ない。」」」

「僕潰されるんですか!そう言えばさっきも声が聞こえた様な。」


 ジャイアントワームは地面から体を持って来て。


「いや、なんか違うな……潜ってる?」

「大きいからよく分からないわね。」

「師匠魔法撃ってみますか?」

「そうだね。僕とセローで牽制しようか。」

「はいです!水玉、ギュルンです!」


 セローが水玉で攻撃する。なんか効果音が増えているけど、セローのアレンジだろうか。僕は、風でいいや。


 ―ザブン!ギュルン!

 ―ズズン!


 ―ビュン!バァン!

 ―ズズズン!


 攻撃が当たると地面が大きく揺れる。効いているのかよく分からない。けど相手からの攻撃らしい攻撃は無い。


「どうしようかな。このまま牽制……ん?」


 ―ズズズズズズズ……ドシーン!


 上から石が降ってきた。


「ん?上から石が降ってきた。皆んな気をつけて。」

「気をつけてって……これ崩れたりしないわよね?」

「あーそう言えば振動とかダメって最初言ってたよね。どうかなアイさん?」

『地盤が限界です。あの魔物の狙いはこれだったのかもしれませんね。』

「そうか。限界ね……あれ?これもしかして崩れるやつ?」

『このままですと2分後には。』

「え?あと2分で崩れる?」


 アイさんと話をしていて思わず口にしてしまった。


「ほら!崩れる!」

「大変です。」

「大変ね。」

「僕の人生もここまでか。楽しかったな……アマン。」


 慌ててキョロキョロするエスト。セローとレブルは大変と口にはしているけど、いつもとなんら変わりはない。いや、セローはレブルの袖を掴んでいる。レブルはチラチラ僕の方を見て、腕を組む手に力が入っている様に見える。ラストラは……寝そべって体の前で手を合わせている。


 僕はと言うと、そんな皆んなを見ている。すでに断たれた退路。ジャイアントワームに塞がれた道。まさに崩れかけている天井。


 ―ズズズ……。


「何ができるか分からないけど。とりあえず元凶は大人しくしてもらおうか……。」


 土の剣を地面に刺して、抜刀の構えをする。


 そこには何もない。知らない人が見たらそう見えるだろう。だけどそれはここにある。


「風よ……斬り裂け。風刃。」


 ―ヒュンヒュン。


 剣を抜く動作から、勢いを殺さず十字に斬るイメージ。風切音が洞窟に響く。


 ―ズン!


 大きく地面が揺れて、辺りはは静かになった。


「た、倒したの?」

「多分。もう揺れもないし、とりあえず落ち着いたかな。」

「さすが師匠です!」

「シノブさんがいるんだもの。何が起こっても大丈夫よ。」

「僕、腰抜けたっす。」


 ジャイアントワームが動かなくなり、後は帰るだけか。後ろはすでに埋まっているから、掘り進まない限り道はない。そして目の前はジャイアントワームが道を塞ぐ。さてどっちに進もうか。逃げたであろう魔族も一応捕まえておきたいし。


 ―ズ……ズ。


「おや?今何か揺れた?」

「ちょっと怖い事言わないでよ。」

「いや、確かに……」

『忍様!』


 上を向いて目に入ってきた光景は、天井が落ちてくる。


 あ〜これは…………。


 ♦︎


 地面が揺れている。暗く、そして冷たい。


「っく。何が起こった?」


 地面に寝そべる自分に気がつき起き上がる。


「あちこちが痛むな。どこかにぶつけたか?」


 体は動くが、あちこちに痣が見える。頭も靄ががっていて後頭部にタンコブができている。


「私は今まで何をしていたのか……。」


 起き上がり状況を確認する。暗いが見えなくはない、洞窟か?この揺れはいったいなんだ?


「このグニグニしたものは?」


 行き止まりには土に埋もれた何か柔らかいもの。触ってみたが動く気配はない。


「後ろに続くであろう道はあるが。」


 この先に何があるのか。暗くて見えないので、もしかしたら行き止まりの可能性もある。そうなると私はここに閉じ込められている事になる。


「そもそも私は何故ここに?」


 頭にできたタンコブをさすりながら、私は後ろの道を進む。


「何も思い出せない。私は……。」


 この先に続く道がある事を信じて…………。

???「さっきのグニグニの感触がまだ残っている。」


???「うぅ。今更だけど鳥肌が。」


???「しかし暗いな。何か明かりになるようなものはないだろうか。」


???「……独り言が多いな。私も案外寂しがり屋なのかもしれないな。」


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