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無敵のフルフェイス  作者: みけな
第二章 無敵のコンビ〜始動編〜
58/150

58話 一番安全な布陣。

最近涼しくなりましたね。このくらいの気候が続けば良いなぁ(*'ω'*)


ブックマーク、感想、評価、誤字報告、読んでくれた皆様!

いつもありがとうございます(*'ω'*)

 山を降り始めて数時間。


「やっと山を降りてこれたわね。」

「魔物出ませんでした。」

「出ないならそれでいいじゃない。」

「もう担がれるのは嫌です……うっぷ。」


 一度休憩を取った後は止まる事なく山を下って来た。なるべく揺れないように風魔法で調整したけど、ラストラ自身が自分に回復をしたのも大きかった。結果、吐かずにここまで来れた。


 さてこれからどうしようかな。何も考えていなかったけど……。


「来た時には無かったよね?これ。」

「無いわね。でもあの領主の報告にも無かったわよ。」

「怪しいですね。」


 山を抜けてすぐの場所に大きな穴があった。馬車1台くらい入れそうな大きな穴なのに、人が通る感じではない気がする。何かが穴を掘ったみたいな……でも昔からあるって訳でもない。


「そりゃ見た事ないのは当然でしょう。だって私達は向こうの街道から山に入ったんですもの。」


 そう言ってエストが指を指す。


「なんで街を出て真っ直ぐ下りて来たのに、あそこに行かなかったんだ?」

「そりゃ道無き道を真っ直ぐ下りて来ればそうなるでしょうよ。」

「道無き道?別に崖とか下って無いけど?」

「道無き道の概念がそれなの?下りて来たのルートだと、馬車が通れるような整備されてなかったでしょう?」

「そう言えばそう……だっけ?」

「さぁ?私達はただセロー追いかけただけだし。道だって普通だった気がしたわ。」

「私は下りにくいとか無かったですよ?」

「あーそうね。3人基準がおかしいのは分かったわ。」


 頭を抱えるエストにウンウン頷くラストラ。まぁ過ぎて来た道は今はどうでもいいか。


「この穴ってどこに行くんだろう。」

「え!?この穴入るの?」

「ん?なんか面白い事がありそうじゃん?」

「絶対魔物が掘った穴でしょ?安全じゃ無いわよ?」

「魔物!」

「魔物ね。丁度いいじゃない。」

「行きましょう!」

「はいそこ2人黙る。私とラストラがいるのよ?その辺考えて欲しいものね。」


 エストの言葉に何度も頷くラストラ。


「確かに2人が居るから、ちゃんと考えていかないといけないよね。」

「そうよ!」

「そうです!」


 前衛系のエストに回復のラストラが居て、何が起こるか分からない状況か……。


「よし。僕が先頭でエスト、セロー、ラストラ、レブルの順番で入ろう。」

「結局入るのね……。」

「ひぃ!?」

「え?前からの何かは僕とアイさんで対応するし、真ん中にセローが居れば魔法で対応出来るし。何より後ろにレブルがいるんだし、何があっても問題なくない?」

「まぁ布陣に文句は一切無いけど。」

「前に師匠居て、レブルが後ろに居れば百人力です!」

「殿は任せて!」


 妙にやる気のセローとレブルとは対照的に、エストとラストラは落ち込んでる。ラストラはヒラーだからだけど、エストはもっと自信持って良いと思うんだけどな〜


「まぁシノブさんとアイさんが居れば、何があっても問題ないと思うわ。」

「ですです。」

「そうね。」

「そうなんですか?」

「そう言われたら頑張っちゃうよ。ねーアイさん?」

『はい。忍様が居れば何も恐れるものはありませんが、私も微力ながらお手伝いさせて貰います!』


 アイさんのやる気も上がってるし、今なら何が来ても大丈夫気がする。


 ♦︎


 意気揚々と謎の穴に入ってきた。


「あの〜シノブさん。」

「ん?エストどうかした?」

「少し進むのが早いわ。足元もよく見えないし、もう少しゆっくり歩いて貰ってもいいかしら?」

「暗いかな?僕は凄く良く見えるけど。」

「いやいや、少しどころじゃ無いわ。ほぼ何も見えないわよ。」

「え?そうなの?」


 洞窟に入る時は確かに暗いなって感じたけど。ラストラの光魔法で光源はあるし。見えないって事は無いと思ったけど。


『洞窟内の探索ですので、暗視の魔法をかけています。』

「あーそれで見えるんだ。」

「何がそれで見えるって?」

「アイさんが暗視の魔法をかけてくれてるみたい。」

「そりゃ暗くても見えるわよね!」

「それなら光源増やしますか?魔力はさほど使いませんので。」

「そう?ならお願いできるかしら。」


 ラストラが光の玉を増やしてくれた。ん、特に変わらない。


「見やすくなったわ。ありがとうラストラ。」

「どういたしまして。」

「へー光の玉便利だね。」

「そうなんです。これがあれば暗い部屋で本を読んだり、研究するのに便利なので重宝してるんです。」

「確かに便利そうだ。僕も使って見たいんだけど、どうにも光魔法は相性良くないらしくて。」

「シノブさんでも出来ない事があるんですか?」

「そうだね。こう言う細かい魔法は苦手かな。時間をかければ光を集めて使えるんだけど。」

「そうなんですか。今度見てみたい。」

「危ないわよ?それこそ街一つ無くなるわよ?」

「えぇ!!」

「失礼な。あれは結局街に落としたりしてないよ。」

「その結果がとんでもない剣を作ったけどね。」

「剣ですか?どんなのですか?」


 脚を止めて後ろにいるレブルを見る。


「これよ?」

「いつも使ってる剣だよね?でも火じゃ無いの?」

「魔力を閉じ込めた剣みたいな?」

「みたいな?」

「私もよく分からないけど。私が使うと火が出る。」

「レブルは火の魔力の適性があるから?不思議ね……解剖してみたい。」

「え、いやよ。」

「それ以前に危ないから止めて!暴発して辺り吹き飛ぶとかごめんよ。」

「吹き飛ぶの?」


 皆んなで僕を見てくる。いや、僕を見られても。


「知らないよ?狙って出来た剣じゃないし。」

「そんな危ない代物なの?」

「レブルなら上手に魔力操作出来るし。今まで何ともないから、危なくないんじゃないいかな。」

「レブルは大丈夫だけど、シノブさんは危ないって事か。納得。」

「その覚え方どうなの?」


 ラストラは僕をどんな認識でいるのか。


 ―グラッ。


「今揺れた?」

『忍様。前方より多数の魔族反応。真っ直ぐこちらに向かって来ています。』

「アイさんが前方から魔物反応だって。皆んな一応だけど戦う準備しておいて。」


 皆んながそれぞれ武器を持つ。


 ―ボォ。


 レブルが剣を構え火の剣をだす。


「一気に明るくなったわね。」

「初めからこうしとけば良かったかしら?」

「ん〜明かりの為に、それを維持するのは勿体ないかな。」

「敵さんどこです〜?」

「皆さん冷静ですね!!」


 慌てる様子のラストラにエストもそうかと思ったけど、いざ戦うとなれば冷静になるようだ。さてと、目線の左上にあるレーダーの様なものが出て来たけど、中心が僕の位置で赤い点が魔物か。これだけ固まっているなら魔法で……


『忍様。放出系の魔法はお控えを。魔法剣による近接戦闘を推奨します。』

「ん?放出系がダメ?どうして?」

『魔物が作った通路ですから。忍様の魔法に耐えられず、崩壊の可能性があります。』

「あー……セローも?」

『抑えてくれさえすれば、セローならコントロールが上手ですし問題ないかと。』

「セロー、放出系の魔法は並べく抑えて。強すぎると崩れるって。」

「はいです!」

「いやいや!やめさせてよ!」

「セローの魔力コントロールは、上手だから大丈夫ってアイさんが言っているよ。僕は控えてって言われたけど。」

「ぜぇぇーったい!使わないでねシノブさん!」

「大丈夫だよ。僕には魔法剣があるし。」


 風の剣を構えて心配するエストに答える。


「……シノブさんの風の剣って真空波出なかった?」

「出るかも。」

「はいアウト!他の属性でお願い。」

「他のね……なら、これかな。アースオペレーション。」


 ―ズゥゥン!


「よいしょ。こんなもんかな。」

「本当に何でも出来ちゃうのね。」

「イメージして作るだけだし。風よりワンテンポ時間がかかるけどね。」

「普通は魔法剣をワンテンポで作らないから。」

「そう?セローだってこれくらい作れると思うけど。」

「私にですか?武器ですか……むむむ、アースオペレーション!」


 ―ズズ……ズゥン!


「出来ました!」

「ほら。」

「いやいや、おいそれ出来ちゃいけないのよ。」

「ぐぬぬ〜重いです〜!」


 言った事をすぐ覚えて実行するセローが凄いのか?でも重くて持ち上がらない様だ。ただの土から剣の形に固めたら重くなるからだろう。今度土にも材質の様なものがあって、軽くて強度を上げる為の話を教えておこう。今は……


「皆んな来るよ。僕が前に出て戦うから、エストとセローは討ち漏らした魔物の相手を。」

「了解です師匠!」

「討ち漏らしなんてあるのかしら?」

「レブルはラストラを守って。後ろの警戒も忘れないようにね。」

「任せて。」

「ラストラは光源の維持を。可能であればもう少し増やせる?」

「出来ます!」

「皆んな怪我したら下がってラストラの所に。しない事が一番だけど。」

「「「「はい!」」」」


「さぁいこうか!」


 剣を構え迫り来る魔物に進んでいく。


エストレア「さぁいこうって走って行ったけど。あの剣重いのよね?もう見えないんだけど。」

セロー「師匠ですから!」

エストレア「いや、まぁそれを言われたらそれまでなんだけど。」

ラストラ「前に聞きましたが、テントを作る時にも土の材質が違うって話していました。」

セロー「材質ですか?木とかにあるやつですか?」

ラストラ「そうですね。一口に土と言っても固体部分と液体部分、そして気体部分など構成されています。」

セロー「ふんふん。」

ラストラ「実際には鉱物質、岩石質、土粒子などがありますが……難しかったですか。」

セロー「全然分かりません!」

エストレア「そんな細かい事考えてやっているのね……見えない。」

ラストラ「本人さらっとやってますからね。」

レブル「そこはさすがシノブさん!よね?」

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