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無敵のフルフェイス  作者: みけな
第一章 無敵のコンビ〜仲間編〜
39/150

39話 最高の手加減。

電車で書いていると睡魔が……あの揺れ危ない(*'ω'*)


ブックマーク、感想、評価、誤字報告、読んでくれた皆様!

いつもありがとうございます(*'ω'*)

 魔族は魔力を封じるって魔道具をつけた訳だし。あとは町の人に任せればいいとアマン達の所に帰る。


 ―ズガァァン!


「人が飛んできた。」

「アイツ魔力無くても手が自由だからかしら?」

「はわわ!大変です!抑えられてません!」


 抑えつけようとしたり、縄で縛ろうとした男達は飛ばされていく。両足を魔道具に繋がれ、回避力はないけど持ち前の力でどうにかなっているっぽい。


「み、見てないで助けて欲しいです……。」

「えー。魔力は使えない訳だし、これくらい抑えられなきゃ捕まえた意味がないと思うけど。」

「それを言われますと……。」


 困り顔のギルマス。まぁ意地悪をしたい訳ではないから、協力はするつもりだけど。


「どうしようか。僕が殴り飛ばして来ようか?」

「良いんですか!?」

「それはダメじゃないかしら?」

「どうしてです!」

「クリーブランって今、魔力制御されているのよね?」

「魔道具が付いていますから、魔力は全く使えないはずです。」


 うーんっと考えるレブル。魔力が使えないなら簡単に殴り飛ばせると思うんだけど。


「シノブさんが殴った場合……多分死んじゃうんじゃないかしら?」

「……。」

「ははは。ただ意識を奪うくらい殴るだけだよ?そんな訳ないじゃないか。」

「……。」


 なんで皆んな静かになるの?


「あの魔力で、変身した姿も一撃で沈めちゃうシノブさんよ?あんなひょろひょろな魔族くらいなら、どうにかならない方がおかしいわ。」

「た、確かに……。」

「師匠は最強ですから!」

「それくらいの手加減でいないの?あれだけ強いなら、力加減の一つや二つ出来そうだけど。」

「それは難しい注文ね。」

「です!師匠は手加減しても、湖を作り出す人ですから。」

「湖って?」


 そう言えばそんな事があったなぁ。でもあれは少しだけ強めに撃ったから、手加減はしていない方だ。そんな出来事をレブルとセローが説明する。それを聞いているギルマスは驚き、そして頭を抱える。


「空を飛ぶ魔族に、湖を作り出す魔法の原因は全て貴方達でしたか。」

「ちょっと私をそこに含まないでくれる?」

「私も何もしてないよ〜空はいつか飛べるようになりますが!」

「そっか。セローも練習すれば飛べるようになるから。頑張ろうね。」

「空怖い……ってそう言うことではなくて。」


 ぶるっと震えるギルマス。もうやらないから、そんなに怯えないで欲しい。飛びたくない人を無理やりさせたりしない。仲間になった訳でもないのに。


「シノブさん?言っておくけど、私も飛ぶ気はないからね?」

「え?エストレアだって練習すれば……。」

「お断りよ。」

「勿体無いな。せっかく魔力で空を飛べる世界なのに。」

「世界がどうであれ、私は飛ばないわ。」


 ―ズガァァン!


 そんな話をしている間にも1人、また1人と兵士達は飛ばされていく。少しは踏ん張って貰わないと。このままじゃどんどん男が弱いと思われるじゃないか。町の人が窓の隙間からこっちを見たりしているのに。


「このままじゃ、男としてのダメレッテルが消えないか……やっぱりここは僕がいくよ。」

「本気で?シノブさん大丈夫?」

「まぁ結果はアイさんに手伝って貰うんだけどね。」

「それはどうなるにしろ必須事項よ。」

「そんな訳でアイさん!作戦会議を。」

『お任せください!力の限りお手伝いします!』


 いや、力の限りされたら困るんだが。アイさんと話した結果は、力にあっいては1%まで抑えて速さを重視するって話になった。


「それじゃ、一発入れてみる。ダメそうなら少しずつ抑える力を上げてみるよ。」

「殺さないようにね。」

「師匠頑張って下さい!手加減を!」

「心配だわ。」

「シノブさんお願いします!」


 皆んな心配性だな。魔族ってくらいだからそんな柔な訳ないのに。


『パワーコントロール・ジャストワン、ファストムーブ。どうぞ忍様。』

「ありがとうアイさん。じゃ、ちょっと行ってくる。」

「ちょっと!私を降ろしてぇぇ!?」


 ―ギュン!


「黒の魔導師!貴様もここで倒し……」

「かる〜く……。」


 ―ポス。


 何か声が聞こえた気がしたけど気にせず、クリーブランの前まで移動する。そして言われた通りかる〜く殴る。ポスって聞こえそうな可愛い音が聞こえそうな感じで。


 ―ビュゥゥ……ズガァァン!!


「あれ?なんで軽く触っただけなのに。」

「一瞬息が止まったわ。皆んなの所へ帰る時はゆっくりぃぃ!?」


 ―ギュン!


 皆んなの所に戻ろうと軽く歩いた。やっぱり誰かの叫び声が聞こえた気がする。


「師匠!ナイス手加減でした!」

「家の壁にめり込む手加減ね……まぁ結果オーライかしら。」

「あ、ありがとうございます!」


 セローは分かってくれるか!あれが最高の手加減なんだ。壁に埋まりはしたけど、殺さず意識を奪う事は成功したと言って良いだろう。


「軽く触っただけなんだよ?なのに吹き飛んで……。」

「殴る瞬間が私も見えなかったけど、なんでかしらね?」

「さぁ?」

「なんであんなに早く動いたの?」

「手加減するし、相手の攻撃される前に近づいて殴る必要があるかなと。」

「それで移動と殴る事を刹那の間にやったっと。」

「刹那って程でもないでしょう。」


 いまいちこの状況が分からない。移動と攻撃がほぼ一緒のタイミングって事?それの何がいけないんだ?


「アイさん。アレが吹き飛んだ訳を説明してあげて。」

『畏まりました。では説明します。』

「2人って話した事ないのに、息ぴったりというか仲良しだよね?」


 アイさんが丁寧に話してくれた。


『止まっている物体に力を加えなければ、そのまま止まり続けます。動き続けている物体に力を加えなければ、そのまま動き続けるとします。』

「そんな事を学校で習った気がするな。何だっけか……。」

『忍様の世界の法則です。慣性の法則と言います。』

「あー聞いたことある。電車が急発進したりするやつだよね。」

『そうですね。なので速く動いた結果、その運動エネルギーが全てクリーブランに移ったと言う事です。』

「止まった僕の代わりに動きつずけたと?」

『その通りです。』


 成る程ね〜それなら納得だ。


「さすがはアイさんね。シノブさんを納得させるのはアイさんしかいないわね。」

『ありがとうございます。レブルも忍様をよく分かっていますよ。』

「ありがとう。」

「2人って会話出来ているの?」

「私は聞こえないわよ。でもきっと褒められた気がするからお礼を言っただけよ。」

『私にレブルの声は聞こえます。私からの声は忍様のみ聞こえるようにしています。』


 意思疎通出来ているレブルは凄いな。いつか2人が喋れるようになればいいのに。何かないか今度試してみよう。


 ♦︎


 アマン達と合流する為に、一度始めの武器屋まで戻る。


「遅かったじゃないか……エストレアは何かあったのか?」

「まぁ色々あったね。」

「色々ねぇ……。」

「シノブさん怖い……速いのヤダ……うっぷ。」


 気持ち悪そうなエストレアを椅子に座らせて、先程まで起きた事を説明する。


「ドジっ子2人と巻き込まれたエストレアな。それでシノブは解除する方法教えて貰いに行くんだろ?」

「ドジっ子……私はギルマスと言う……。」

「そうだね。面白い女の人だったし、家も知っているからすぐにでも行ってくるよ。」

「女の人の家……シノブさん私も行ってもいいかしら?」

「え?別に構わないけど。」

「それじゃ行きましょう。」


 何でそんなにくっついてくるの?転移するつもりだから、触る必要はあるけど。そんなにくっつかなくても。


「まぁいいか。じゃ、ちょっと行って来ますね。」

「おう。気をつけてな。」

「トランステレポート!」


 ―バチ。


「……あれ?移動しない。」

『何かに干渉されました。座標が固定できない為飛べません。』

「干渉された?町の中はセキュリティ厳しかったしな。何かあるのかな?空なら町の近くの森に行こう。トランステレポート!」


 ―グワン……。


 今度は上手くいった。さっきのは何だろう?魔法って言っても万能じゃないか。何か条件が合わないとかあるんだろう。


「ここがその町の近く?」

「少し離れた森の中だよ。町の入口に転移する訳にもいかないしさ。」

「そうね。いきなり現れて武器向けられても面倒ですし。」


 歩いて行っても武器を向けられるよ。


 そして今、さっきと同じ状況な訳だが。


「貴様どうしてここに!中にいたのでは無いのか?出た所を見ていないぞ。」

「どうして一度見た相手にこうも武器を向けるのかしら。」

「今回は僕じゃ無い気もするけどな〜」

「僕じゃないって?そうなると私しか居ないけど。私は特に変な見た目でも……。」


 左手に持つ抜身の黒い剣。時折だけど黒い魔力が漏れ出している。


「あーこれね。持って来ちゃったわ。」

「仲間を連れて、どうするつもりだ!そんな剣むき出しなやつを入れる訳にもいかない!」

「じゃー仕舞えばいいんでしょ?コレクト。」

「これでいい?」

 レブルから剣を預かりコレクトで仕舞う。


「え?剣が消えた?黒い渦に吸い込まれたような?どうなっているんだ?」

「これで入れるよね?」

「え?いや、まぁそうなんだが。それより誰に会いに来たんだ?それによって行先もコードも違うんだが。」


 入口の門番が疑問に思いつつも仕事をしてくれる。


「あ、コードは分かるので大丈夫です。」

「何だ招待済みの方だったか。それなら先に言ってくれれば。」

「すいません。次から気をつけます。」


 そうして僕とレブルは、魔道具の解除法を聞くために町へと入って行く。

エストレア「気持ちが悪い……ギュンって動いてピタって止まっただけなのに。」

アマン「シノブも降ろしてから戦えばいいのにな。ほら果実の飲み物だ。」

エストレア「ありがとうアマン……。」


セロー「ゾン。何でレブルは着いて行ったの?」

ゾン「それはあれだ。女の家に行くからだ。」

セロー「私達連れて行けば良かったんじゃ?」

ゾン「レブルの気持ちを察してやれ。シノブはそれに流されて2人で行っただけだ。」

セロー「師匠もおっちょこちょい?」

ゾン「いや、あれは鈍感さんだ。」

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