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無敵のフルフェイス  作者: みけな
第一章 無敵のコンビ〜仲間編〜
28/150

28話 空を統べる者達?

6月が終わる。あと2回くらい投稿したい。


ブックマーク、感想、読んでくれた皆様!

ありがとうございます(*'ω'*)

 街を出発して色々あった。


「そんな事より!シノブさんだけ空を飛ぶなんてずるいわ!」

「これはアイさんがフォローしてくれるからであって。」

「それはずるいわ。私でも飛べるようにならないか聞いてよ!」

『なりますよ。もちろん忍様もあの装備無しでも飛べるかと。』


 なんか僕自身がさらに簡単に飛べるようになるらしい。


「レブルはもう飛べるじゃないか。」

「あれは滞空時間の長いジャンプよ。浮いてるわけじゃないわ。」

「ん〜馬車での移動中に飛ぶ練習できるかな〜?」

『レブルであればコツさえ掴めば出来るようになると思いますが。』

「コツね。それって実際どうするの?」

『忍様がレブルを持ち飛べば良いのです。』

「そんだけ?」

「どう?どうなのシノブさん!」


 アイさんと話している限りでは、移動中でも出来そうだけど。


「やってみる?」

「勿論よ。何でもするわ!」


 凄く期待された目をされている。まぁレブルが良いならやるけど。


『まずはレブルに翼を出させて下さい。』

「レブル。あの翼を出してだって。」

「はい!」


 馬車には追いつくからと、僕とレブルだけ降ろして貰った。


 ―ボォゥ!


 随分早くなったな。剣を抜いてすぐその姿になれるのか。


「で、どうするの?」

『レブルの腰を掴んで下さい。忍様はそれでレブルを支え飛んで貰います。』

「レブルの腰を掴んで飛ぶだけね。了解。」

「え?腰?」


 ―ガシ。


「ひゃん!?」


 ―ッバ!


「あて。」

「あぁシノブさんごめんなさい!」


 驚いたレブルの翼がビーンてなった。後ろにいた僕は当然当たる訳だ。別に痛くはないから良いんだけど。


「じゃ、飛ぶよ。」

「お願いしま……」


 ―ビュン!


 レブルを掴み浮かび上がる。


「え?」

「どう?飛んだ感想は?」

「た、高い……。絶対離さないで。」

『忍様少し馬車と並走を。レブルに翼を広げ、風が当たる感覚を感じて下さいと。それと消して忍様に翼を当てないように!』


 アイさんに言われた内容をレブルに伝えた。僕に当てないようにとは言ってない。


『忍様がお好きなのであれば、私は何も言いませんが。』


 ボソッとアイさんの言葉が聞こえた。果たしてどっちの意味か……。僕はやられるのが好きではないと言いたい。でも声に出すとなんか恥ずかしいから黙っておく。


「馬車の方行くよ。」

「えぇ……。」


 高度を徐々に下げ馬車と横並びに飛ぶ。


「レブルが飛んでるように見えるな。」

「翼があるから、何となく飛べるのは分かるんだよ。」

「師匠1ついいですか?」


 皆んながレブルの飛ぶ姿を見て、セローが僕に質問をする。


「師匠はどうやって飛んでいるんですか?」

「「(聞いたかそれを……ゴクリ。)」」

「どうって。アイさんに作って貰ったこの翼で…………。」


 背中を指すことが出来ない。そして背中にある違和感を感じる。いや、どちらかと言うと。


「何もついていない?」

「あ、やっぱりそうなんですね。隠蔽魔法とか使っているのかと思いました。」

「アイさん?あれどうしちゃった?」

『忍様は出さずに飛ばれました。』

「え?」


 出さずに飛んだ?飛べる感覚もあるし、飛んでいるからてっきり着けている気がした。翼で叩かれた時に忘れていたのか。


『いずれ無くても出来ると言いましたが。まさかすぐに実行されるとはさすが忍様です。』

「あー、まさかそんな事故があるなんて……。」

「何か言った〜?」

「何でもないよ!飛ぶ感覚掴めそうかい?」


 レブルは僕の背中を見ていない。地上に降りた時はこっそり翼を装備しておこう。実は行き当たりバッタリと言うか、飛べてた奇跡を知らない方がいいだろう。うん、そうしよう。無くても飛べるんだ……とか説明が面倒だからではない。


『そろそろ仕上げと行きましょう。』

「そろそろ仕上げだって。」

「ドキドキするわね。」

『忍様。上空50メートルに。』


 レブルを抱えて上空まで上がってきた。


「さっきより風が強いね。」

「そうね。でも高さが違うとこれだけ変わるのね。」

『忍様。手を離して下さい。』

「この違いをしっか……。」


 アイさんに言われ手を離す。そのまま飛ぶかと思ったレブルは落ちて行く……真下に。


「りぃぃぃ!?落ちてるぅ!!」

『風の受け方は分かるはずなので、後は感覚を掴むしかありません。』

「いや、随分とスパルタだね。」

『忍様はすぐ出来ましたけど?』

「そう言えばそうだね。」

「たーすーけーてー!」


 バタバタ暴れて落ちるレブルを、地面に到着する前に回収する。


「突然酷いわ……夢心地が一気に走馬灯に変わったわ。」

「風の受け方は分かったから、後は飛ぶ感覚を掴むだけだってアイさんが。」

「いや、アイさん。そんな簡単に言うけどそんなのすぐ出来る……。」


 腕の中に抱えたレブルが僕を見る。


「シノブさん。アイさんが作った翼は?」

「……コレクト。ほら、あるよ?」

「今まで無かったわよね?」

「……翼は隠していたんだよ。」

「へぇ〜。でも、コレクトって収納魔法よね?」


 鋭いなー鋭いよレブルさん。なんか少しだけ怒ってる気がするけど何かしたかな?


「はぁ……。シノブさんは感覚だけで飛べるのよね。背中のそれを()()()()ね。」

「ははは〜。出来ちゃった。」

「だからアイさんの基準が少し高いのね。そんなぶっつけで出来るわけ……。」

『忍様。今です!投げて下さい!』

「なぁいぃ……またぁぁぁ……!!」


 そしてまたバタバタ暴れて落ちるレブル。そしてキャッチする。


「シノブさん……離す前に言って欲しいわ。」

『分かっていては意味がありません。咄嗟に出来なければいけませんから。』

「分かっていては意味がないし、咄嗟に出来なければだって。」

「これもしかしなくても出来るまでこれが続くのよね……。」

「大丈夫。レブルなら出来るよ。」


 そしてこの後もパラシュートなしのスカイダイビングは続く……。


 ♦︎


 何だかんだで着いて来た私と爺や。だけどさっきから信じられない光景が、目の前で繰り広げられている。


「あれは何をしているのかしら?」

「あれは空を飛ぶ練習なのでは?」


 空を見上げると叫びながら落ちる赤い翼を生やした女。それを受け止めまた上昇する黒い男。


「きゃぁぁ!」

「……地獄ね。」

「案外そうでもないぞ〜。」


 そう声を掛けてきたのは馬車を操る従者?


「レブルはあれで結構楽しんでいる。」

「そうなの?叫び声が聞こえるんだけど。」

「実際叫んでいるが、諦めたり止めようとしないから。地獄って訳じゃないだろう。」

「そうだな。それに落ちればシノブが受け止めてくれる訳だし。」

「レブルにとってはどっちもご褒美ですね!」


 この人達が何を言っているかよく分からないわ。受け止めてくれるって言っても、もし落としたら?そもそも人が空を飛ぶってどうなの?そりゃ飛べたら気持ち良さそうとか思わなくもないけど。


「きゃぁぁ!死んじゃう!!」

「あはは。大丈夫だって。それー。」


 楽しそう?なんか男の方が楽しそうではあるけど……。


「ただいちゃついているようにしか見えなくなってきたわ。」

「だろ?だからあれはほっといていいんだ。」

「…………。」

「お嬢様にもいずれ現れますぞ。素敵な殿方が。」

「人の心を読まないでくれる?それにあんな殿方はお断りよ。」


 変な黒い格好で顔も見えなくて。女の子をポンポン空に投げて、楽しむような男は……。周りの仲間達は楽しそうに空を見上げる。


「一緒にいても退屈はしなそうだけど……。」

「ん?何か言いましたか?」

「何でもないわ。」


 空では2人の元気な声が響く。2台の馬車は次の町に向けゆっくりと進むのであった。

レブル「気軽に空を飛びたいとか言うもんじゃないわね……。」

セロー「でも羨ましいです。空を飛べたらかっこいいじゃないですか。」

忍「セローも練習する?この翼貸すから試してみようか。」

セロー「え?あ、いえ。私は……。」

忍「いいから。何事もチャレンジだよ。」

セロー「はぃ……。」


アマン「地上は良いな。」

ゾン「この馬車の揺れが気持ちいいんだよな。」

レブル「そんな事言わなくても、2人には練習するとか言わないと思うわよ?」

アマン「セローがもしも飛べたらどうする?俺らも飛べれば旅も楽になるとか言って……。」

ゾン「ありえる……。頼むぞセロー。」

レブル「全てはセローの頑張り次第ね。」


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