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無敵のフルフェイス  作者: みけな
第一章 無敵のコンビ〜仲間編〜
27/150

27話 追う者と追われる者③

pvが3桁を超える時がある。ありがたや〜(*'ω'*)


ブックマーク、感想、読んでくれた皆様!

いつもありがとうございます(*'ω'*)

 目の前に出てきた魔物は、素材回収は無理なので気にせず倒した。


「あーあ。燃えてるよ。勿体無いな。」

「あれを解体したり、持っていく術がないから。今は時間重視で倒したわ。」

「まぁそうなんだが。こうなるとシノブの異常差がよく分かるな……。」

「一瞬なんてさすがレブルです。」

「ありがとう。とりあえず感心してないで火を消して貰えるかしら?」

「そうでした。」


 消火をセローに任せ行く手に魔物はいなくなった。


「後ろの兵士は大丈夫かしら?」

「さっき返事はしていたと思うが。何も落としないな。」

「いや待て……馬の足音がする。」


 ―ッダダ、ッダダ。


 ―ガサ!


 茂みから出て来たのは、2頭の馬に乗った……。


「貴方達はさっきの宿にいた……着いて来たの?」

「置いていくなんて酷いじゃないの!」

「そうですぞ。」

「別に話を聞きに行っただけで、依頼は受けてないと思うけど?」


 そう言うと苦い顔をする。それよりここまで走って来たって事は?


 ―ガサ……グワァー!!


「「出たー!!」」


 ―ザン!

 ―グワァァァ……ドサ。


「はい、消火です〜。」


 ―ジュウ……。


「魔物はもういない……わね。」

「シノブじゃないから、いるのかいないのか分からんな。」

「まぁ近くにいないから、今のうちに進んじゃおうぜ。」

「そうね。行きましょう。」


 剣を納めて馬車に乗り込む。


「「無視ですか!?」」

「知らないわよ。」

「私は手を折っていて、攻撃出来ないのですぞ?」

「自分で折ったんじゃない。」

「ぐふ。」


 馬に乗ってここまで来たんだから、大丈夫なんじゃないの?となりにはあのお嬢様もいるんだし。


「私だってさっきの戦いで剣を全部斬られたんだから!」

「それこそ自分のせいじゃない。私には関係ないわ。」

「ぐふ。」


 全くこの2人は……とんだお荷物じゃない。


「貴女は剣があれば戦えるのかしら?」

「勿論よ。剣さえあればあんな魔物に遅れは取らないわ。」

「そう。じゃ、この剣貸してあげるわ。」


 馬車に仕舞っていた前の剣を貸し渡す。戦えるなら丸腰より多少マシでしょう。


「え?いいの?」

「貸すだけよ。その剣でシノブさんに挑んだりしたら怒るわよ?」

「ご、ごめんなさい。ありがとう。」

「あと着いて来るのは構わないけど、シノブさんと合流するまでよ。決めるのは彼なんだから。」

「はい。」


 意外に素直なのね。もっとゴネて来るかと思ったけど。決めるはシノブさんと言ったけど、きっと一緒に行くんだろうな。彼は優しいから……。


 ♦︎


 老父婦と合流した僕は、一緒に【ヴァーク】へ行く事を話した。悩んだ老夫婦は申し訳無さそうに了承してくれた。


「すまない。お金は少ししか無いけど、後で必ず払うので。」

「そんなの良いですって。僕がやりたいだけですし。」

「そう言う訳にも……。」

「別にギルドからの依頼って訳でも無いし、行き先が一緒なので気にしないで下さいよ。」

「うむぅ……。」


 何か事情もありそうだし、お金を貰うつもりはない。でもしっくり来てない老夫婦は渋い顔している。


「そうだ。それならご飯とか作れますか?」

「うちのばーさんの飯は格別美味いぞ。」

「それなら道中のご飯作って貰うってどうですか?」

「料理なら問題ないわ。だけどそんな沢山食材も……。」

「食材なら嫌ってほどありますから。」


 そして近くに倒した大きな鳥を指差す。


「こんだけ大きければ足りると思いますが。これを運ぶのは……。」

「あ、捌くのはうちの仲間がやるんで。今は邪魔だから仕舞いましょう。コレクト。」


 ―ギュン!


「んな!?魔物が消えた?」

「はい。収納魔法ってやつです。他にも色んな素材はあるんで、言ってくれれば探して出しますよ。」

「そ、そうですか……。」


 2人とも凄く驚いていた。収納魔法なんてどこにでもあると思うんだけど。冒険者って訳じゃないから、見かけなかっただけかな。


「そろそろ仲間も来る頃だと思うんですが。」

『忍様。東から魔物一団が来ます。』

「魔物の一団?皆んなは?」

『先頭に6名反応があります。何者かに追われているかもしれません。』

「6人?」


 アマンとゾンにレブルとセローの他に誰かいたっけ?あ、後ろから着いて来ていた兵士の人かな?


「あ、見えた。おーい、皆んな〜。」


 手を振ると向こうから叫び声が聞こえる。


「シノブー!!助けてくれー!!」

「おっと、緊急事態かな?アイさん。あの黒いのなんだろう?」

『先程の鳥が3羽。それと魔族が1人乗っていますね。』

「ふーん。鳥が3に魔族1人か。」

「「魔族!?」」


 老夫婦が魔族と言う単語に驚く。僕も見た事ないから少し興味はある。


 ―ザザザザ!


 あれはセローの水玉か。牽制としては良い感じだね。鳥に命中はしているけど、弾けて無くなっている。


「セロー!集中して!うまく魔力がまとめれてないよー!」

「むーりーでーすぅ!!」


 そうか。無理か。そんな実戦させてないのが仇になったか。今度はもっと実戦形式で魔法を教えないとな。


「君!そんな冷静で大丈夫なのか!魔族だぞ!逃げねば。」

「そうですか?危ない感じはしないし。こんな見晴らしの良いとこじゃ、逃げても見つかっちゃいますよ?」

「いや、そうなんだが。そうじゃないだろう!?」


 大慌てなお爺さん。お婆さんは慌てず見ているじゃないか。


「……。」

「おや?固まっている。」

「ばーさん!?」

「冗談はさておき。そろそろ射程圏内かな。アイさん魔法の制御は要らないから、命中補助だけお願い。」

『畏まりました。シャープシューティング。』

「そんじゃ師匠らしく水玉の本領見せようか。あまり数多くして警戒されたら嫌だし。」


 ―ザザザザブン。


「行ってこい!」


 僕の投げた水玉はセローと同じ4つ。同じ系統の魔法で数も一緒だったら油断して当たってくれるだ……


 ―チュン、チュン、チュン、バァン!


「ん?一発撃ち落とされた。」


 鳥3羽が地面へと落ちる。勿論皆んなは下敷きになったりはしていない。


「ちょっと!もう少し遅かったら下敷きよ!?」

「君は……レブル達は大丈夫?」

「えぇ。助かったわシノブさん。」

「私は無視なの!?」


 なんか言っているけど、この人は何でいるんだろうか?しかも背中に差しているのはレブルの剣だよね。


「何よ。じっと見て。」

「その剣レブルのだよね。何か事情があるのは分かった。とりあえず……。」

「とりあえず……。」

「バブル。」

「え?ちょっと何!?」


 ―パァン!


「キャ!」

「お嬢様!」

「お?当たりか?俺はやっぱり運が良い。」


 煙の中から魔法を放った1人の魔物。まぁ障壁は張っておいたから怪我はないと思うけど。


「え?何ともない?」

「障壁は張ったから。レブル、セローこれはどう言う事?」

「知らないわ。森を出るなり攻撃されて、セローが応戦してくれたけど。何せ空を飛んでいるから、私は手も出せなくて。」

「後ろに居た人が逃げてって言うから逃げて来た。」

「ん〜よく分からないけど、突然襲われたのは分かった。」


 煙が晴れ、落ちた鳥達はピクピクしている。上に乗っていた魔族は特に問題なさそうだ。


「随分と熱烈な挨拶だな。」

「ただの水玉だよ。」

「ただの水玉?威力も速度も最初に食らってたやつとは全然違うんだが。」

「師匠の水玉ですからね!」

「セローが威張らない。いつかはセローにも出来るようになって貰うからね。」

「頑張ります!」

「その調子だよ。頑張れ。」


 とりあえずセローの頭を撫でておく。撫でられるセローは嬉しそうで、元気いっぱいだ。


「魔導師様。あの魔族ですよ?」

「そう見たいですね。」

「放っておいて良いのでしょうか?」

「別に何もしてこないし。良いじゃないかな?」

「良いわけあるかよ!舐めやがって……俺が誰だかよく分かってないようだな。」


 すると空気が少し重くなりピリピリする。魔力が少し上がったように感じる。


「名前も知らない人をよく分かるわけない。」

「ふん。特別に教えてやろう……。」

「別にいいよ。僕達急ぐから。」


 ―ブチ!


「シノブさん。そんな逆撫でしなくても……。」

「なんか変な事に巻き込まれそうだから、なるべく穏便な旅路にしたいなって。ほらお爺さん達も居るわけだしさ。」

「先程から寿命が縮む体験をしております。」

「ほら、平穏にいかないと。」

「その原因はシノブさんだと思うけど。」

「またまた〜そんな事無いですよね?」

「「……にこ。」」


 老夫婦が揃って笑顔を向けてくる。魔物退治して魔物を収納したくらいしかしていないのに、何が寿命を縮める事なんだろう?


「貴様……よほど死にたいらしいな。」

「何そんな怒ってるの?」

「殺す……。」

「物騒だな。少し頭を冷やした方がいいよ。水玉。」

「っけ。俺はいつでも冷静だ。それよりそれはさっき見た魔法じゃ俺は倒せん。」


 ―ザブン。


 1つの水玉を作り出す。


「しかも1つだけとは。」

「別に1つで十分だし。それ。」

「またかき消して……。」


 ―ザバァァァァ!!


「な!?貴方何してるの!」

「何って頭冷やしてもらおうと。」

「相手は魔族って知ってて、こんな攻撃を!?」

「攻撃?ただの水玉を解いただけだよ。」

「その結果がこんな池が出来るの!?」


 池だなんて大袈裟だな〜大きな水溜りじゃないか。太陽の光でいずれ元に戻るよ。


「師匠。何か浮いています。」

「さっきの人かな?」

「あ、沈みました。」

「水溜りで溺れるの?足着くでしょう。」

「気を失ってるんじゃないかしら?助けなくていいの?」

「水溜りで溺れたら可哀想だし助けるか〜アイさん。飛べる?」

『はい。いつでも出来るよう準備済みです。』

「さすがだね。」


 ―ブワァ……。


「「「「え?」」」」

「とうとう飛んだか。」

「まぁ、レブルの翼を見たからもうすぐだろうなって思っていたが。」


 アマンとゾンは相変わらずだけど、レブル達から声が漏れる。溺れた魔族とついでに水でバタバタしてた鳥の魔物も回収して、陸地に置いておいた。


「この人どうする?」

「どうもしないよ。魔族だし、ここに置いておいても大丈夫でしょう。この鳥達も居るわけだしさ。」


 ―クワ!!!


「任せろって。」

「言葉が分かるの?」

「いや、ただそう感じただけ。主人を頼んだよ。」


 ―クワ!!!


「確かにそう聞こえるわね。」

「そうそう。僕らは僕らの目的地に行こう。」


 老夫婦と合流して、お昼食べて休んでから行こうか?って提案は却下され、少しでも先に進む事になった。


「じゃ、行こう。」

「ちょっと私達はまた無視!?」

「ん?一緒に行くんでしょう?」

「え?ええ。でも彼女が貴方に聞かないとって。」

「僕に?レブルが剣を貸して、アマンやゾンが何も言ってないし。セローも問題ないよな?」

「はい!師匠!」

「じゃ〜いいよ。ほら、早く行こう。」

「……ありがとう。」


 こうして慌ただしい追いかけっこは終わり。結局皆んなで次の町へと移動を開始するのであった。

???「俺は四天王……っは!!」

魔物A「グワァ!」

???「俺は溺れかけたと言うのか。」

魔物B「クワァ〜。」

???「奴が助けたのか。」

魔物C「グワァ?」

???「ああ。大丈夫だ。奴らはどっちに行った?」

魔物ABC「「「グワァ!」」」

???「全員違う方向だな……。地道に探すしかないか……借りは返すぞ魔導師。」

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