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無敵のフルフェイス  作者: みけな
第三章 無敵のパーティ〜捜索編〜
101/150

101話 頼れる仲間

3章スタートです。

3日の倍数、12時更新でいきます。

よろしくお願いします!_(:3 」∠)_


ブックマーク、感想、評価、誤字報告、読んでくれた皆様!

いつもありがとうございます(*'ω'*)

 夜、みんなを呼んで森で起こった事の話をした。この場にセローが居ない事を知っているが、みんなは黙って聞いてくれた。


「じゃ、魔界に行くのね。エストとラストラは家族に話をして来るとして、私と忍さんで先に魔界に行きましょう。」

「え?」

「本当はすぐにでも行きたいと思うけど、私達を頼ってくれて嬉しいわ。」


 話を聞いてすぐに動くとレブルが言った。正直僕もそうしたいと思っていたから、少しだけ驚いた。


「ここへはすぐに戻って来れるし。私はすぐに行ってもいいわよ。と言うか、ここでおちおち寝て待つなんて出来ないわよ。」

「エストの言う通りだな。魔界でもどこでも俺はいつでも出発出来るぞ。」


 エストとゾンも同じ意見。


「それなら私も行かねばなりませんね。」

「腕は大丈夫なの?」

「はい。この通り。血は止まっていますし、利き腕は無事です。」


 片腕は失ったものの、ラストラの回復のおかげで動けると言うハイヤー。


「そんな怪我してすぐ動くとか……途中で倒れてもいいように僕も行くっす。」

「な?話して良かったろ?」


 仲間が全員一緒に来てくれる。こんなに頼もしい事はない。アマンの言われた通りにして良かった。


「色々と未知数な所だけど、今度こそみんなは護ってみせるよ。」

「そんな背負わないで。私も居るから……」

「ありがとうレブル……」


 レブルが僕の手をとってくれる。僕はそれを握り返し……


「そういうのは後でやってくれ。」

「そうね。早くセローを迎えに行ってあげないと。」

「わ、分かってるわよ!」

「よし。みんな行こうか!」


 離そうとしたレブルの手をしっかり握り、みんなはそれぞれで手を繋ぎ僕はアマンの肩に触れる。


「じゃ行くよ。トランステレポート。」


 ♦︎


 そしてあっと言う間に魔界へと転移して来た。


「ここが魔界……あんまり人間界と変わらないな。」

「俺もここ来た時は、ゾンと同じだったな。」


 ゾンとアマンは周り見て、そんなイメージだと話をする。


「こんな寂しい感じじゃないと思うけど。」

「僕もエストと同じっす。」

「まぁ景色は今はいいわよ。明るいうちにセロー捜索を開始しましょう。」


 エストやラストラは違うイメージで、見る人によって見方は変わるんだなって思った。


「そうだ。出発前に俺からいくつか提案だ。」

「さすがアマン。もう何か考えたの?」

「話しておかないとブレるからな。まずは闇雲に探すしかない訳だが、ここで2つ情報を広めるんだ。」

「どんな?」

「簡単だ。黒い凄腕の魔導師が魔界の王都を目指しているってな。」

「それって何か意味あるの?」


 ごほんっと咳払いしてアマンが話し出す。


「まず1つは黒い凄腕の魔導師がシノブだとセローに気づかせる。」

「もう一つは?」

「2つ目はそいつが魔界の王都を目指していると言う事だ。」

「成る程ね〜それでいこうか。」


 アマンの意見に反対する人は誰もいない様だし、方向性と目的地は決まった。だがしかし、僕には凄く気になる点がある。


「黒いは良いとして、凄腕の魔導師ってどう広めるのさ?自分で言うの?」

「忍さんは普通にしてればいいと思うわ。」

「え?目立つ必要があるなら、自重しないで派手に戦う方が僕はいいと思うけど。」

「「却下だ。」」


 普通にしていればいいと言うレブルに、ラストラの意見を即否定するアマンとゾン。


「それはダメなのラストラ。少しは見ているから分かると思うけど。シノブさんが自重しないと……世界が無くなるわよ。」

「いやいや、エストのそれはさすがに言い過ぎでしょう。」

「自覚ないのシノブさん?いつもの抑えているで地形が変わったりしてるのに?」

「そんな事あった?」

「アイさん聞こえてるわね?世界の平和は……シノブさんのサポートは貴女に託すわ。」

『世界の平和は……忍様の事はお任せ下さい!』

「何その世界平和って。」


 結局何も決まってないよな。いつも通りの行動じゃ僕は目立たないし。この全身黒って言うのも、魔族の好む装備だっていつか聞いたことあるし。


「あ、いい事思いついた。」

「何かあるかシノブ。」

「一人で考えるからいけないんだよ。みんなで噂にすればいいんだよ。」

「みんなで噂?俺らが広めるって事か?」

「まぁ待ってよ。どう言う事かと……コレクト!」


 ―ズズ……


「どこしまったっけか……あーこれだ。よいしょ。」

「「「これは??」」」

「忍さんと同じ頭の装備?でも色が黒じゃなくて赤いわね。」


 僕が取り出したのはみんな様に、いつか使うと思って作ったフルフェイス。


「前に魔族は僕の様な格好を好むって聞いたから。」

「だからシノブは赤の印象を付けるってか?それじゃセローが気づかないんじゃねぇか?」

「だからみんなでなんだよ。レブル持ってて。」

「ええ。」


 赤いフルフェイスをレブルに渡す。そして順番に……


「ラストラは黄色ね。」

「僕?」

「エストは灰色。」

「もしかして……」

「アマンは金色で、ゾンは銀色でいこうか。」

「いや俺に渡されても。」

「これを装備する時が来たか。」

「いいからいいから。とりあえず被ってみてよ。」

「ハイヤーは紫ね。」

「私の分もあるのですか。いただきます。」


 色の違うフルフェイスをそれぞれに被ってもらった。


「さて、まず向かうのはあの遠くに見える町かな。」

「いや、シノブよ。さらっと流しているが、この格好大丈夫か?」

「似合っているよアマン。」

「うん。みんな一緒だし大丈夫!色だって僕とお揃いっぽいし!」

「ラストラが言うのなら……」


 アマンが疑問に思っているけど、魔族として動くならこの方がいいはず。人族としてバレずに知名度を上げるんだし、これくらいの統一性があった方がパーティぽい。


「ゾンは随分とすんなり受け入れるんだな。」

「この兜の作製に少し手伝っているからな。いずれ何処かで使うんだろうと思っていた。」

「……そうか。レブルとエストはどうなんだ?」

「まずは人族とバレないようにアピールする訳だし。忍さんがいるんだもの、みんなでやれば怖くないわ。」

「みんなでやるからこそ、怖いと思うけど。私やレブルは鎧があるからそこまで目立たないけど……。」

「被っても視界が遮られたりしませんね。声も聞こえますし。」

「少し魔法も付与しているし、着けてて不便な事はないはず。」

「まぁ……」


 さてと!みんなが納得したところで、移動を開始しよう。


「時間も勿体ないし。行くよー」

「本当にこれで大丈夫なのか……」

「ほらほら、アマン。みんな行っちゃいますよ。」

「お、おう。今行くから引っ張るなって。」


 しばらく歩くと町の入口が見えて来た。


「かなりボロボロだな……人が居るのか?」

「魔力の反応はあるから、誰かしら居ると思うけど。」


 門番は特に居なかったので、そのまま町へと入る。外を歩いている人は誰もいない。


「あそこの建物に何人か魔力反応があるから、あそこに行ってみようか。」


 扉を開けると少し開けた食堂のようで、何人かの目線がこちらに向く。


「おや?こんなところにお客……ひぃ!?」

「……シノブ。悲鳴のようなものが聞こえたんだが?」

「そう?…………。」

「…………ごく。」


 僕と同じくらいの男の人を見る。震えているけど寒いのかな?


「あの。」

「はぃぃ!なんかご用でしょうか!!」

「……何を聞けばいいんだっけ?」

「そこか!?」

「そう言えば目的決めたけど、何からすればいいかな?」

「自分の居る所の確認じゃないか?」

「そうだね。じゃ……ここはどこで地図とかないかな?」

「ただいまお持ちしますぅ!!」


 慌ただしくその男の人がカウンターの奥に引っ込んでいく。


「どうやら地図はあるようだね。良かったよ。」

「俺はなんか先行きが不安でしかない。」


 今いる場所を確認したら、みんなで相談して……やる事はまだまだあるね。


 待っててセロー。すぐに迎えに行くからね。

忍「いいスタートきれそうだね。」

アマン「俺は不安しかない。」

忍「アマンは心配性だな。言葉も通じたし、あの人も良い人そうじゃない。」

アマン「恐怖しかないがな。それに周りの視線も……」

忍「周り?……みんな逸らすね。人見知りなのかもしれないね。」

アマン「前向きなんだな。まぁ今は待つしかないか。」

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