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最近時間に敏感になった俺達
理由はスマホの機能でだ
もともとこの世界でもあったが、実際に作った人物の原点は、俺達から見た『異世界』の文明の一つらしい
その人物のおかげで、文明に『時間』が出来たのだが、それはあくまで針の動きや影を使ったものであり、この『電子』? って言うものでの表示では無い
ちなみに補足すると、『電気』もあるが、『充電』の技術までは無い
つまり、刺したままじゃ無いといけないため、このスマホみたいに持ち出せない
では、何故この話をしたかと言うと…
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AM6:00
『from:ゲンキ
すまねぇ、ちょっと野暮用が出来たのでちょっと出かける。昼間でには合流するから、先歩いてて』
『返信:一同
殺す』
なんと殺戮的な返事だろうか
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「あいつ、ぜってー殺す!」
「ゲンキ、絶対に殺す!」
「あのバカ、絶対に殺す!」
『殺す!!』
怒りを三方向から買ったからには、絶対に殺されるだろう
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AM8:00
街をぶらぶら歩く
「あのバカ、何処行ったのよ!」
「とっちめてやる!」
「いや、殴り飛ばす!」
おいら達は歩き回って捜索したが、手がかりゼロ
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AM9:38
今だに見つからず仕舞い
怒りを抱えながら歩くが…
グーーーーーーーーー…
「…朝飯食べてなかったな」
「…そうね」
「…何か食べましょ、ゲンキ の金で」
と、ここに来てから毎回通ってる店に行く
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AM10:43
「あ〜、満腹満腹」
「「本当にね〜!」」
五皿ほどピザを食った
「毎度さま!」
「本当美味しいね〜」
「そりゃどうも!」
店員とも仲良くなるほど
「応援してるよ、あんたらのこと!」
「そりゃありがたいね〜」
「「ありがとうございます!」」
「ほんと、二股するほどのイケメンだし」
「いや〜、そんなこ––––」
ゴスッ!!
「「こいつとはお断りよ!!」」
「ひどいよ〜」
「ハハハ、すまんね〜、ありゃ嘘だよ」
「え!? 何処まで!」
「さあね〜」
「白状しろ! さもないとこの黄金のみ––––」
『た、たすけてくれーーーーー!!』
ひどいな〜、せっかくの決め台詞が台無しだ
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少し戻って
AM10:28
「おう、そこの兄ちゃんよ〜」
「…………」
「無視すんなよ!」
「……なんだ」
「また金きれたんだよ。ちょっと貸してくんなされよ」
「…………」
ボトッ
「……じゃあな」
「おい待て兄ちゃん!」
「……なんだ?」
「へっ、有り金全部よこせよ!!」
「……はあ?」
これは調子付いてるな
「俺、今日ダチ連れてんだよ。それじゃあ足りねーんだよ!!」
「…そうか。なら……」
処刑用鎌をもった
「……お前らは忠告を無視した事を、後悔しろ」
「何カッコつけてるわけ? そんなんで脅しなわ」
スパッ
俺の一瞬の一振りで黙った
「お、お前! 殺し」
スパスパスパッ
「う、うああああああああああああああ––––」
スパッ
スパスパスパッ
スパスパスパッ
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あっという間に一人
「た、たすけてくれーーーーー!!」
うるさいゴミが
「…ウザい」
振り落とした
キン!
「…………!?」
しかし、届かなかった。立ちはだかるバカによって
「…あんたさ、事情はどうあれ、これはやりすぎだ」
「…………」
「黙りか、よ!」
拳で鎌を弾き返した
拳が硬い…と言う認識をする前に気付く
『拳』、ではなく『手に付けたメリケンサック』だ
しかしちょっと震えてる
「まさか、ここで使うことになるとはな」
「……本音は?」
「あっぶねー! ちょっとずれただけで手が無くなるとこだった!!」
つまり、受け止めたのはまぐれだった
「……邪魔するなら、頭から切り落としてやろうか?」
「…ああ、やれるならよろしく頼むよ。御代は切り落とした後所持金もって行きな!」
牽制してくるこいつを捉えては切るが、出て来ただけのことはあって素早い
牽制がダメとふんだバカは、速度を速めて連打をし出した
鎌での防御は得策では無いことを知ってるため横へ飛ぶ
「逃がすか!」
「……チッ!」
「「スザカ!」」
と、女が二人やって来た
「加勢する?」
「不本意だが、こいつに正攻法は通じないから頼む!」
『スザカ』! てことはターゲットの仲間か!!
「……だが、どうでもいい」
「なんか言ったか!」
こちらも鎌の速度で切り続けて相殺した
キンキンとメリケンサックと鎌が打ち合う音
「おらああああああああああああ!!」
やばい一撃が来た、破壊力が桁違いの一撃が
こちらも最大の一撃をお見舞いした
当然ながらどちらも吹き飛ぶ
チリッ
軽く頬が切れた
奴は対処出来なかったのかダウン
追い討ちをかける
「『FIRE SHOT』!」
いきなり火が飛んできた
殺気によって避けることにも成功したが、一歩遅れると焼かれたのだろう
証拠に、ぶつかった箱が燃え上がった
「……そういや、いたな」
「そりゃ、大会で生き残ってるもの!」
「……そうか、お前もか」
「『HEAL』!」
ともう一人の女がハープを奏でながら叫ぶ
瞬く間に スザカ は回復した
こりゃあ、殺し甲斐があるな
本気で
「『MODE:Deathscythe』」
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一時間後
「…MODE 解除」
「「ハアハアハア…」」
「HE––––」
「……しつこい」
「キャアッ!」
女を吹き飛ばす
「……つまらん」
本気でももう少しいい感じに戦えると思ったが、過大評価したようだ
「…なんだよ、さっきのは」
「……教えるまでも無い」
鎌を振り落とす
「【転移】!」
「!?」
いなくなった、女と一緒に
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「クッ!」
おいらは立ち上がるのがきついながら、二人を背負って歩くが、流石に転移がうまくいかなく、目的地以外に転移してしまった
「ハアハアハア…」
まあ、ここには来ないだろう
その考えが命とりになった
「……見つけた」
奴は目の前にやって来た
「て––––」
「キャアッ!」
いきなり倒れてる カナミちゃん の髪を引っ張る
「おまえ!!」
「……下手な真似をしたら殺す」
そういい、鎌を突きつける
お手上げか
おいらの人生の終止符か…
「……殺し甲斐がなさすぎる。雑魚以下だな」
「おいおい、わいの友達に失礼だろ、おっさん」
ふと、いない奴の声が聞こえて来た
だが、ゲンキ では無い
そしてあり得ない
あいつなら確かもっと奥の街で暮らしてるやつだったはず…
「……貴様、誰だ?」
「トウッ!」
そして、あり得ないほど蹴り飛ばした
着地をしたこいつは、少しよろける程度だった
「申し遅れました。わたくし、『主張情報屋』と『神出鬼没でお馴染みのサーカスピエロ』で有名の『ピロエ』と申します。依頼人が大勢いるためと、『お得意様』たっての依頼で参ってる次第、友達がピンチのため駆けつけました」
と礼儀正しく言う ピロエ
「まて! 『お得意様』って、まさか!!」
こいつは『お得意様』を作らない
…正しくは、一人例外がいる
「おう ピロエ、そこにいたのか。早速情報が欲し…って、何やらかしたんだ スザカ!?」
このバカ、ゲンキ 以外は