side Kaya①
目の前の出来事に、私は声を震わせながら堪えるしかなかった。
「あ~。ウン~。えっと~。だいじょ~ぶ~?」
お兄ちゃんの戦闘データ解析と改善策を模索していると、突如降ってきたポイント石。
それはポツポツと2、3個天井から落ちてきたと思ったら、土砂降りの雨の様に降りだし、あっという間に目の前にいたお姉ちゃんを埋め尽くした。
解析中に起きたこの惨劇に、もう笑いを堪えるのに必死だった。
「えっと~。このポイント石は~有償ポイント~だね~。お兄ちゃんが~課金して~くれたんだね~。」
この前のポイントでいくら稼いだか、まだ確認していないけど、多分、これはお兄ちゃんなりの気遣いだと思う。
でも、なんでよりによって夏祭りイベントに向けたポイント交渉をした後で?なんでおねぇちゃんの頭の上?
狙ってやった事じゃないのは分かるけど、タイミングが良すぎるよ。
「・・・・・」
ポイント石に埋もれていたおねぇちゃんは、ノソノソと体を起こして、メールアプリを起動すると、お兄ちゃんにメールを打った。
かなり短い時間だったので、多分1行。その後、アプリを閉じると、無言でポイント石をデータに変換する作業を始めた。
「えっと~。うん~。さっきの~交渉の有効範囲は~この前の~戦闘の~ポイントだけで~計算しよ~?せっかくの~お兄ちゃんから~もらった~有償ポイントだし~ね~?」
さすがにね。これにまで手を出すのはダメだと思うの。
「ええ。それでいいわよ。」
うん。お姉ちゃんの返事が怖い。
ここはおとなしく笑いを堪えて解析に専念したほうがいいかな。




