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配信ダンジョン育成中~育てた最強種族たちとほのぼの配信~  作者: 空野進
第5話『アメリカ最強探索者のミーシャ』

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【配信】『チーム対抗犬小屋選手権』(作業編その2)

 ゴブ君が作っていたのは普通サイズの犬小屋だったのだが、その機能がとんでもなくすごかった。

 徹底した魔力エネルギーを使い、全自動餌やりと水やりは当然として、空調も自動調整。

 しかも一度抱きついたら離れられないような柔らかいクッションがど真ん中に置かれていた。



「こ、これはまさに犬をダメにする犬小屋ですね。私が住みたいくらいです」

「ごぶっ!!」



 胸を張って自信を見せるゴブ君。



“さすがゴブ君だ”

“天瀬さんのツボを押さえてる”

“これは決まったんじゃないか?”

“むしろ俺が住みたい”

“テレビは……ないのか”

“残念だ”



「残念ですけど、自宅警備員の詰め所ではなかったようですね。では次を見に行ってみましょう。おやっ?」

「ごぶごぶっ!」

「ごぶぶっ!!」

「ごぶーぶー!」



 ゴブ太郎たちは何やら話し合いをしており、犬小屋作りは一切進んでいなかった。



“どうしたんだろう?”

“優勝候補の一つが”

“もめてる……のか?”

“まだまだ時間があるしな”



「どうかしたのですか?」

「ごぶー! ごぶー!」

「全くわからないですね。この調子で頑張って下さい」

「ごぶー!!」



“投げたw”

“投げたなw”

“何言ってるかわからないからな”

“喋れる魔物のサポートが必要だったな”



「では真打ちの椎さんとわたがしペア。あれっ? 完成してるのですか?」

「……買ってきた」

「わふっ」

「えっと、犬小屋を作る……とも言えなくないですもんね」

「……ぶいっ」

「わふっ!」




 椎の前にはプラスチック製の犬小屋が置かれていた。

 その中には満足そうにしているわたがしの姿もあった。



“まさかの完全購入w”

“絶対に失敗しないし合理的でもあるのか?”

“わたがしが満足そうだもんな”

“優勝か?w”

“まともに作ってる人が少数な件w”



「ありがとうございます。ではみんなが完成するまで今しばらくお待ち下さい」

「……わかった」

「わふっ!」



 天瀬は椎から離れていく。



「いよいよ次からは我こそは、と参加して下さった方々になります」



 がしゃがしゃどかぁぁぁん!!



「いっちゃん、何をしてるのよ」

「す、すまん。わざとじゃないんだ」

「また一からだな」

「うぐっ。す、すぐに材料を買ってくる」



 遠くの方で『月夜の光』の言葉が聞こえてくる。

 それを聞いた天瀬はにっこりと微笑む。



「順番通り次はユキさんを見に行きましょう」



“飛ばしたw”

“期待を裏切らないボケっぷり”

“悲惨だもんな”

“最下位争いぶっちぎりだな”

“さすがSランク探索者ランク探索者。レッドドラゴンに唯一対抗してるw”



 天瀬はそのままユキの所へと向かう。

 すると彼女はすでに犬小屋を完成させていた。



「えっと……、二番煎じ?」



 ユキの前に置かれていたのはプラスチック製の犬小屋で、椎の色違いのものだった。



「ち、違いますよ!? む、向こうがたまたま一緒のを買ったのですよ!?」

「さすが姉妹ですね。似たような考えにたどり着くなんて」



“やっぱり姉妹なのか”

“全く同じ考えだw”

“完成させてるだけ偉いじゃないかw”

“ある意味一番わたがしを喜ばせてるなw”



「だ、だって、さすがに犬小屋なんて作ったことないですから……」

「それなのになぜか一番にコラボの申し込みをしてきましたよね!?」

「それは椎が……。な、なんでもないです!」

「その話しはあとから詳しく二人っきりで聞かせてもらうとして、次へ行きましょう」

「あ、あとからも話さないですからね!?」



 次は『明けの雫』が作っている犬小屋を見に来た。

 さすが器用なパーティーだけあってしっかりとした犬小屋を徐々に完成させつつあった。

 しかし……。



“なんだか地味だな”

“さっきまでが派手すぎただけだけどな”

“普通の犬小屋だな”

“もっとボケてくれるかと思ってたけど”



「あ、あはははっ……、コメント欄は『明けの雫』の人たちにはみないでもらわないようにしますね」

「もう手遅れだ。地味……か」

「犬小屋づくり対決のはずだったんだけどな」

「大丈夫だ。最後に勝つのはこの俺たちだからな」

「き、期待してますね」



 なんか変な方向へ火を付けてしまったかも……と苦笑いを浮かべる天瀬。




「気にせずに進めましょうか。最後は『ホイール・オブ・フォーチュン』の皆さん……ですけど、あれっ?」



 気がつくと彼らの姿がなかった。

 もしかすると全員で材料を運んでるのかもしれない。



「あまり時間がないけど大丈夫なのかな?」



 不安に思いつつも時間があるためにこれ以上気にしている余裕はなかった。


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