パーティー名は?
食事を終えた僕は椎を家に送っていったあと、自分の家へと帰ってきた。
「お帰りなのだー!」
家に帰ってくるとミィちゃんが出迎えてくれて。速攻で僕の手からスーパーの袋をふんだくっていた。
「ただいま。全部食べたらダメだよ」
「もちろんなのだ。いらないものは白い箱に捨てておくのだ」
「別に冷蔵庫はゴミ箱じゃないからね」
苦笑を浮かべながら今へと向かうとティナとルシルがのんびりくつろいでいるようだった。
ゴブ君はなんだか忙しそうに家事をしていた。
「主様、よくぞお戻りくださりました」
「お兄ちゃん、おかえりなの」
「うん、三人ともただいま」
「あれっ、お兄ちゃん、疲れてるの?」
「うーん、少しだけ……ね」
椅子に座るとティナが僕の膝の上に乗ってくる。
「明日大丈夫なの? ゆっくりお休みするの?」
「大丈夫だよ。せっかくのティナとのお出かけだもんね。楽しまないと!」
「でも……、そうなの。それなら明日は一緒に公園へ行くの」
「公園? ティナがいいなら僕はそれでもいいけど……」
「もちろんなの! お兄ちゃんとの公園、楽しみなの」
本当に良いのかな、と思ったけど、ティナが嬉しそうなのでそれでいいのだろう。
僕としてもお財布に優しそうだからとてもありがたかった。
「そういえば最近よく来る探索者の勧誘なんだけどね、僕たちでパーティーを組んでしまったらあまり来なくなるんだって」
「なるほど、それは名案ですね。私と主様のパーティですね」
「ティナとお兄ちゃんのパーティなの」
「肉なのだ!」
約一名全く違うことを考えていたのだが、概ねみんな賛成してくれているようだった。
「みんなのパーティーだよ!? あとは色々詳しい椎が加わってくれる、とも言ってたけど」
「椎? 私は知らないですね」
「あれっ、そうだったかな? それなら一度来てもらった方が良さそうだね。そのときに天瀬さんも呼んで……」
「ティナは覚えてるの。小さいお姉ちゃんなの」
なんだろう、ティナに小さいって言われると小人サイズに思えてしまうな。
「そういうわけだから僕たちのパーティー名を決めないといけないね」
「なるほど、そういうことでしたらトカゲたちには任せて置けませんね! 私の出番でしょう」
「ティナが決めるの!」
「ごぶごぶー!!」
「わふっ!!」
「んっ? どうしたのだ?」
早速肉を一パック平らげてしまったミィちゃんが首を傾げているが、みんな名前を決めたいようだった。
ゴブ君やわたがしも考えたそうにしている。
もしかするとトカゲ君たちも考えたいと思ってるかもしれない。
「わかったよ。それなら犬小屋を作るとかまでに考えてその時に発表して、どれが一番かを考えるのはどうかな?」
「わかったのだ。私が究極の名前を考えるのだ!」
「ふふっ、私はもう決まってますよ」
「が、頑張るのー」
「ごぶごぶ!」
「わふっ!」
「うんうん、それで決まりだね。それじゃあ、今日のところはひと足先に休ませてもらうよ。その……、流石に限界だから」
「ティナもそろそろ眠いの」
「私も寝るのだ!」
「それなら私めは日課の人間世界調査を――」
結局寝る時までもわちゃわちゃし続けて、無事に寝られたのはいつもの時間くらいだった。
◇◆◇
とあるホテルの一室。
ミーシャたち三人、米国の探索者パーティーが集まっていた。
「(お嬢、どうだった? 堕とそうか?)」
「(全然ダメね。さすが人気者だけあって、周りをガールフレンドが固めてるわ)」
「(お前でも無理そうか? それなら色仕掛けは諦めるしかなさそうだな)」
「(ボビーの方はどう? 何か情報は掴めたかしら?)」
「(ダンジョンの場所とリトルテイマーの家、よく行くスーパーとかなら掴めたぞ。でも、やっぱり探索者登録はされてないようだ)」
「(それは俺の方も確認したぜ。でも、その状況で専属組合職員がついてるらしいな)」
「(それは当然だろう? 俺たちのような他国に取られたら損失は計り知れないぞ?)」
「(ふふっ、自分たちで言ってたら訳ないわね)」
「(あと、リトルテイマーの配信で面白いものを見つけたぞ)」
そういうとリーダーが見せてきたのは一番新しい配信で、犬小屋について話していたものだった。
「(この前の配信だろ? 俺も見たぞ。でも、これがどうしたんだ?)」
「(簡単なことだ。これは勝負だろ? なら、コラボを申し込むぞ。どちらが立派な犬小屋を作れるか)」
「(なるほど、この前みたいなことね。でも、犬小屋なんて作れるの?)」
「(できん。任せた!)」
「(私もできないわよ)」
「《はぁ……、また俺か。わーったよ。立派な犬小屋を作ってやるよ!》」
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