第70話〜俺たちは2人じゃない〜
「お前、さっきから何を言ってるんだ?魔皇ネロ?誰だそれは?俺の名前は零だ。」
「シラ切るか……ん?待てよまさか、ネロめ、謀ったな彼奴の性格上しそうなことだな。ケルベロス相手でこれじゃ先が思いやられるなネロよ、まだニンゲンの小僧の意識が生きてるぞ。見たところ貴様はまだ全盛期の半分いや3割にも及ぶまい、ニンゲンの体は使い勝手が良いか?」
さっきからこいつは何を言ってるんだ?俺がネロ?魔皇だと、理解できない。それに今の俺で3割とは魔皇ネロ、どんな力を持ってたんだよ……
「まぁいい、この冥王エレボスが魔皇に代わりネロ、天魔の魔皇ネロを殺してくれよう。」
「ん?待て待て、小娘、悪魔の小娘、貴様どこかで見覚えが?まぁいい、来い死ノ鎌グリム」
「貴様の魂から滅してやろう……」
「リリス、気をつけろこの冥王、ケルベロスの10倍の強さはあると思え!」
「ボクも本気出さないとね……」
冥王エレボスが死ノ鎌グリムを背面に持っていき一気に振りかぶった。
思考加速を使いながら観察すると、黒い風刃のようなものが発せられている。
「避けろ!」
「ほう、避けるか、さすが魔皇の器とも言えるな。いや所詮ニンゲンか……」
俺は瞬間移動で一気に距離を詰め、ゼロ距離での《空》、その瞬間あの時の、アスタロスと戦った時のあの感覚、時が止まったような、そして何も無い空間に俺と、敵が1人、何とも言えない全能感。
だが、その感覚に浸っている刹那、冥王エレボスはすんでのところで反応し回避背後を取って切り刻んでこようと、しかし俺も反応していた、咄嗟に体を反転させ《空》をエレボスに上空にはリリスが、持っているのはもちろん斬魔剣アイギス。これで《空》もリリスには当たらない。
「虚空 第一式 」
「千紫万紅、」
「《空》」
「雫」
「忘れるな、確かに貴様らは2人だ、だが、我らも2人だ。」
冥王エレボスは斬魔剣アイギスに向かって死ノ鎌グリムで攻撃少し剣が手から離れ、俺にはケルベロスが攻撃してくる。
放っておいた虚空がケルベロスの頭部とリリスに向かって。
ケルベロスの頭部は消失しそのままリリス方へ、
リリス!
ギリギリで反応し、斬魔剣アイギスを握り直し《空》を斬った。
本当に危なかった。
「ほう、凌ぐか、だが次で終いだな。」
「魔皇、ネロよ、貴様を相手にして魔法を使わないなど夢ににも思わなかったぞ、さらばだ、ネロ。」
先と同様に踏み込み目にも留まらぬ速さで零の眼前に現れる。
(こく……間に合わない……)
さっきの攻撃より一段と速く動き零の首を斬ろうとしたその瞬間。
特大の光の矢が死ノ鎌グリムに直撃する、そう、零達は2人ではない、3人だ。
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