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.1 西領国家 イブ

燃え盛る何処かで、誰かが私になにか伝えている。

『ーーーーー!ーーーーーーーーー』

上手く聞き取れない。なんと言っているのだろうか。

……………、こんな感じの夢をいつも見る。


世歴217年、壁がたてられてから217年。


魔法に頼らなくなった西領イブは革命的な発展を遂げていた。イブでは白髪の人間は忌み嫌われている。*白髪*と*赤い眼*は魔人の象徴だからだ。

そんなイブで暮らしている頭髪が半分白髪で差別の眼差しを向けられているただの人間、それが私、

""チェカ""だ。


私は髪が白いが、魔力は宿っていない。

イブには魔人取締管理局、通称[キーパーズ]と呼ばれる、イブの治安を魔力を駆使して守るものたちがいる。キーパーズは、イブに取り残された魔人たちを保護という名で監禁し、その魔人たちを利用して魔力を操っている。


 イブの人類が技術を駆使し作った魔力を操る力を持つ道具は""グッズ""と呼ばれた。キーパーズはグッズを駆使しイブの平和を保っているのだ。

 私はキーパーズが心底嫌いだ。罪もない魔人の人達を利用し権力を握っているというのが心底気にくわない。


 私はそんなイブをかえたい。魔人たちを常人たちと平等に扱う世の中にしたい。そのために今、キーパーズになるため、勉強に励んでいるのだ。


 私は学校へ足を運んでいる。


  「ひーふーみー…ヤバイ、金がない」

 私は歩きながら財布のなかに入っているはした金を数えていた。


  「チェカ!」


 元気のいい声が後ろから聞こえてくる


  「はよー!」

 彼女の名前はバニア。私の友達だ。

 その腕にはイブの国旗が描かれた腕章がついている。

 バニアは魔人なのだ。イブではイブに貢献する魔人には権利が与えられ、普通に暮らすことができるよ うになる。バニアも私と同じくキーパーズを目指し ている。

 バニアは魔人なのにも関わらず、髪が黒い。そのた め常人にも魔人にも不気味がられ、多くの人から差 別の眼差しを向けられている。


「おはよーバニア、今いくら持ってる?」


「またお金なくなったのー?参考書とかかいすぎなんだよー。ほんと金銭感覚おかしーよね」


 下らないことを話ながら歩いていくと、中心街へ              出た。中央街のビルの巨大なモニターには、魔力研  究の新しいニュースが放送されていた。

 それを見たバニアが顔をしかめ、口を開いた。


 「…ひどいよね。道具みたいに都合よく利用しちゃってさ」


 「ニホンってとこじゃ、魔人は無差別に殺してるらしいよ。」


 「魔力がないだけで…何がそんなに偉いんだよ。」


 ソニアはキーパーズの魔人保護施設で育った。そ こでは魔人は皆ひどい扱いを受けていたらしい。



 やっぱり私はこんな世の中を変えたい。


 絶対に、平等な世の中にする。


 そのためにも、私はとにかく今できることをやる。


 キーパーになる。



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