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巡り廻られる物語の物語  作者: 水谷 空
第二章・柏木優輝の物語
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三六.優輝とミリィ・レーファンとの出会い(前編)

俺は一体どうなったんだ……。


ああ、そうだ俺、やれたんだった。

大変だ。早く起きてミリィを助けないと……。


じゃねえと約束をやぶっちまう。




-三日前-

「いい天気だなー」


俺はいつも通り登校するため、慣れしたんだ道を歩いていた。いや、少し違うか。今日はいつもより一時間も早くの登校だ。


理由は簡単。小学四年生の妹リリとモモが今日から五日間林間学校のため早く家を出発したのだ。その時に一緒に起こされた。


(にしても本当に清々しい朝だなー)


滅多に早起きをしないからこんなにも朝が気持ちの良いものだとは思わなかった。


(明日から自主的に早起きしよっかなー)


などと考えて手を太陽にかざしていると、『それ』は突然やって来た。


なんと、何もなかった空から何かが降ってきたのだ。『それ』は俺の目の前に勢い良く墜落した。


「ゴホッ、ゴホッ!な、なんなんだ!」


砂ぼこりがたつ中俺は目の前を見てみた。

コンクリート敷きの道は思いっきり凹んでいた。


「何が落ちてきたんだ?」


恐る恐る覗くとそこには女性が宙に浮いていた。正確には何か白い半透明の球体の中にだ。その球体は、水みたいにいつもゆらゆらと揺れていた。


「なんじゃこりゃー……。」


俺は状況が全くもって飲み込めていなかった。


(どうすんだ。これ……。)


半笑いでいろいろと観察していると、急に球体が破裂した。特に音がなかったので、初めは破裂したことに気づけなかった。

破裂後、中にいた女性がふらふらとした足取りでなんとか立っていた。


「助け……け……て…………。」


とても小さな声が彼女の口から漏れた。注意して聞かなければ聞き逃しそうな声だったが、幸いにも朝方だったので雑音はあまり無く、聞き逃さずにすんだ。そう告げると彼女は倒れかんできた。


「オ、オイ……!」


ダッシュで凹んだ穴の中に入り、あわてて体を支えた。


「オイ、大丈夫か!返事をしろ。」


「逃げて……、はや……く……。」


それを最後に彼女は気を失った。


「マジかよ……。」


いろいろ考えた末に一端家に帰ることにした。家には誰も居なかったので、鞄から鍵を出して中に入った。


(にしても、この人やけに軽いな。)


ここまで背負ってきたのだが、息切れを全くしなかった。


(早起きで助かった。あいつらに感謝だな。もしも誰かに運び途中を見られたら怪しい人と思われて通報されかのいし……。)


妹に感謝しながら彼女をソファーに寝した。


(これからどうしよっかなー。)


あらためて彼女を見てみると、とても不思議な服装していた。どこか西洋のドレスにに似た感じの服。髪は外国人のような金髪。頭には王冠のようなティアラそっと乗っていた。体は人とは思えないほどすらっとした体型で、十五,六ぐらいに見える。


(とりあえず、体でも軽く拭いておくか。)


手足はとても汚れていたので、桶に水を張り、タオルを絞った。


(やましい気持ちはないぞ。いくら思春期の俺でもして良いことと、してはならないことの区別ぐらい分かっているんだぞ。)


誰もいないが自分に忠告を言い聞かせるようにし、一番汚れていた顔の辺りを優しく拭いた。

何度見ても人形の様に美しい顔立ち。金髪がとても似合っている。


次に手から腕を拭いていると、あることに気づいた。


(筋肉のつきかたが変だな。体が軟弱ってレベルじゃないぞ。)


よく部活にスケットとして活躍しているので、たくさんの選手を見てきた優輝だからこそ気づいた。


(全体的に衰弱している。食事や睡眠とかちゃんととっているのか?)


腕を拭き終わり、手の甲ふいているとい汚れの下から紋章のような模様が出てきた。

手のひらにも似たようなものがあった。


(なんじゃこれ?)


疑問に思いながらタオルを桶につけ直していると、彼女が起きた。


「う、うー……ん…………。」


「お!起きたか?体大丈夫か?」


振り向きながら声をかけるた。そして、彼女の方を見た瞬間目の前に勢い良く拳がとんできた。

ナイスタイミングで顔面ど真ん中にクリーンヒット!


不意に殴られたため後ろに倒れたが、とっさに受け身をとった。


「いって……なぁ。なんだ……」


言葉の途中に今度は蹴りがとんできた。

手のひらで上手く受け流した電気が軽く走ったような痛みがきた。


「いってー!!な、ん……だ、よ……?」


そこに立っていたのはさっきまでの金髪の彼女ではなく、銀髪の同じ服装の女性だった。


「無礼もの!このレーファン帝国第四皇女ミリィ・レーファンの手に何をした!」


「え…………?」


呆気に取られた声が俺の口から漏れた。

















続く

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