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Twin Fate  作者: Hiz
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Chapter 2 The Ripple of Error 04

言葉が終わると同時に、黄金の光が掌に形成された。肉眼で見える光の粒子が凝集し、わずかに文様が刻まれた光の剣となった。言うなれば、光を使って剣の形を作っただけのようなものだ。


それはユウがディコイルと戦った時と同じ剣だが……少しだけ希薄な気がした。


「ユウ一人で戦わせて……大丈夫なのか?」


アイは一瞬だけ目を向けてから答えた。


「それが俺が知りたいことだ」


「……キメラ並の強さなんだろ」


「所詮はモンスターだ。これくらいの相手に勝てないなら……ユウは戦力には数えられない」


私は唇を噛んだ。


「じゃあ、私がもう一度ユウの封印を解いて……」


「……もう少し見ていろ」アイはため息をついた。


このモンスターの強さ、それは動く泥の塊という姿をしているにもかかわらず、パラメーターはキメラと同等だという。私はキメラに会ったことはないが、その強さはなんとなく理解できた。


しかし、その攻撃は単純だ。だが、その巨体ゆえに攻撃範囲も広い。ユウは走って避けながら、自分に伸びてくる泥の触手を剣で斬りつけることしかできなかった。


モンスターの目はユウ一人だけを狙っている。たぶん、これもアイの仕業だろう……私とアイの存在をモンスターの視界から消したのか?とにかく、今、モンスターはユウを執拗に攻撃するだけだった。


「避けるのは難しくない……けど、どうやって倒すんだ、これ!?」


ユウは罵りながら斬りつけた。


私はユウが以前使っていたスキルを思い出した。強力な一直線の突き、破壊能力を持つ剣波の放出……今、ユウはそれらを使えていない。


「……液体状の体だから、『魔力核』の位置が特定しにくい」


「魔力核?」


ブラッキーが答えた。


「モンスターの急所だにゃ。破壊できればモンスターは死ぬ。人間に例えるなら心臓ってところだにゃ」


人間に例えると言っても、心臓を破壊されれば死ぬのは当然だ。しかし、人間は他の場所を攻撃されても死ぬことがある。それだけで、身体的な基本能力において人間は不利だということになる。


ユウは突進して剣を突き刺した。泥のモンスターはダメージを受けたが、それだけだ。一瞬にしてその傷は消えた。


「くそ!」


アイは無表情で見ながら言った。


「……ユウは魔力が見えない。本来なら魔力核の位置を特定することはできないはずだ。だが、別の能力か……あるいは経験から、魔力核をなんとなく見つけられているのだろう」


「だったら勝てるんじゃないか?」


アイは首を横に振った。


「そう簡単にはいかない。こいつは……ユウが攻撃する瞬間に魔力核を別の位置に移動させている」


自分の急所を動かしているというのか。


私はモンスターを猛攻撃するユウを見た。剣を振るたびに黄金の光が煌めき、高速で剣の軌跡を描いているが、モンスターはその急所を回避できるというのか?あのスピードで……


「キメラ並に強いってのは、脅しじゃなかったんだな……アイ!」


ユウは引きつった笑みを浮かべた。


そしてその時、誰も気づかないうちに、ユウはモンスターの下半身から放出された泥の沼の上に立っていた。その沼は滑りやすく、ユウは一瞬バランスを崩した。


「あっ……!」


その隙を逃さず、モンスターは泥の触手を一本に凝縮させ、ユウに叩きつけた!


轟音が響き渡り、ユウは木に激突して周囲を震わせた。


口から血が噴き出した。あの衝撃は、内臓にかなりの損傷を与えたに違いない。


「ユウ!?」


私は駆け寄ろうとしたが、アイが腕を伸ばして制した。


「お前が出たら、モンスターはお前の存在を感知するぞ」


「だからどうした!?ユウが怪我してるんだぞ!」


「お前に何ができる?またユウに力を戻してやるのか?自分の力すら理解できていないくせに。今回助けられたとしても、お前の力でユウをずっと助けられると本当に思っているのか?」


それを聞いて、私の中で何かが切れた。


パチン!


手のひらが少し痺れた。今……私はアイの頬を思い切り平手打ちしたのだ。


ユウの拳を簡単に受け止めたにもかかわらず、アイは避けなかった。


「助けられるなら助ける!俺の力が何かなんて知らない!でも、それがユウを助けられるなら、他のことを考える必要なんてないだろ!」


「ユウに、お前の不安定な力に頼り続けろと言うのか?」


「それがどうした!少なくとも私はユウがあんな風に傷つくのを見たくない!お前こそ!実の兄だろ!弟が怪我してるのを平然と見ていられるのか!?」


「……」


「答えろ!」


力試しだとか何だとか知るか!自分はあんなに強いのに、弟があんな状態に陥っているのを平気な顔で見ているなんて!


「みゃ、みゃあ……」ブラッキーはアイの頬と私の手のひらを交互に見た。


アイは依然として私を見ようとしなかった。


そして。


「大丈夫だよ……エヴァ」


「ユウ!?」


ユウは胸を押さえながら立ち上がった。彼はそこから私の方を見た。


「……自分で倒せないなら、俺は本当に弱いってことだ」


「お前もか!勇者だからって常に強くないといけないのか!?今のお前は封印されてるんだぞ!できることとできないことがあるのが普通だろ!?」


「違う……勇者であることは関係ない」


ユウは再びモンスターに剣を向けた。


「もし俺がこれを倒せないなら、この先……ディコイルだろうが何だろうが、俺はそいつらと戦えない。そうなったら……」彼は私に笑いかけた。「……俺はお前を守れないだろ」


「くっ……!」


「お前の力については後で実験すればいい。今は……ただ、こいつを倒すだけでいい。少なくとも、今の俺に何ができるのかを知るために……」


だけど……そんなに怪我をして。


そう思っても、私は何も言葉にできなかった。


ユウはふらつきながら口を開いた。


「けほっ!くそ……さっきの一撃で目が覚めたぜ。最近はスキルに頼りすぎてたみたいだ……先生に知られたら怒られるな、きっと」


先生……?


私が疑問に思う間もなく、ユウは再びモンスターに突っ込んだ。


赤い目は依然としてユウを捕らえ、その動きの一つ一つを追っている。そしてユウはまたしても同じことをした。モンスターに連続で突きを入れ、四方八方から迫る泥の触手を斬り払った。


「やぁ!」


何度突き刺しても、すぐにダメージは消えてしまう。魔力核を破壊しない限り、モンスターは死なないのだ。


モンスターはユウの動きから目を離さず、魔力核を攻撃から避けるように移動させた。


次の瞬間、ユウはモンスターの体に渾身の突きを、先ほどよりも速いスピードで繰り出した。しかし、それは少し無理のある突きだったようで、攻撃後、ユウの体は硬直した。


モンスターはその隙を逃さず、泥の触手を融合させ、上からユウに叩きつけた!


「ユウ!!!」


しかし……ユウが突き刺した右手には、剣がない……


ユウは巨大な泥の触手を恐れもせず一瞥した。


「攻撃に集中しすぎだ。いくら魔力核を素早く動かせても……大きなアクションを起こしている間は、魔力核を動かせない……」


そして、ニヤリと笑った。


「もらったぜ!」


剣は左手にあったのだ。……もしかして、モンスターが動きを見て魔力核を避けることを知っていたから、右手が突き刺すふりをして、実はそれがフェイクだったというのか!?


そして、今、反対側の手に隠されていたShining Swordが輝きを放つ。


「ハァッ!」


隠されていた左手が、カウンターで突き刺さる。剣はまばゆい光を放ち——Shining Swordは魔力核を正確に貫いた。モンスターの体が硬直し、そして消滅した。


私は信じられない思いでそれを見ていた。


それがたとえ誘いの動きだったとしても、その動作はあまりにも流麗で、誰も対処できなかっただろう。無駄な動きは一つもなく、全ての一歩、全ての動きが最後の一撃のために計算されていた。


そして、わざと硬直したふりをしたのは、相手を攻撃に誘い込むためだったというのか……?


ほんのわずかだが、これが……勇者なのだ。


アイが呟いた。


「……剣技か」


ユウが戻ってきた。頭を掻きながら、照れくさそうに笑う。


「うん……『幻影剣イリュージョン・ブレイド』だ。本当は人型のモンスターに使うのに適した技なんだけど、こいつが俺の動きをずっと見てたから、騙すのに成功したな」


「ああ……」


「でも、もしあいつが焦ってトドメを刺そうとしなかったら、魔力核をかわされてたはずだ。ギリギリだったよ、本当に」


ユウは楽しそうに笑ってから、私の方を向いた。


「エヴァ、心配してくれてありがとうな」


「あ、うん……」


そう言い終わると、ユウは力なくその場に座り込んだ。


「いてえ……」


私は彼の様子を確認した。ブラッキーも飛び降りて見守っている。


「体の奥までやられたのか……アイ、回復スキルはないのか?」


私が尋ねると、アイはため息を吐いた。


「俺は全てのスキルを持っているわけじゃない。それに、普段のヒール役は俺じゃない」


「いいんだ、エヴァ……少し休めば治るよ、エヴァ?」


私はそっとユウの胸に手を当てた。この時の私なら……今の私なら……


緑色の光の粒子が私の掌に現れ始め、その光の粒子がユウの体に触れた。


ユウは眉を上げた。


「ヒールか……?」


アイは目を細めた。


「違う。『損傷の逆転』だ」


そうかもしれない。ユウの服も戦う前のように綺麗になっていた。普通の回復ではこうはならないはずだ。


私が手を離すと、ユウは驚いた顔をした。


「おっ?痛みがおさまった」


「よかった……」


私は安堵のため息をついた。


これが私の力なのか。一度も使ったことのない力だ。もしかしたら、この出来事に巻き込まれたせいで、別の力が目覚めたのかもしれない……?


その間に、アイは亀裂のある場所へ歩いて行き、掌をかざしてから強く握りしめた。表現しがたい奇妙な音が聞こえ、それから彼は振り返った。


「……他のスキルは?ユウ」


「後で聞いてもいいだろ!?ユウを休ませてやれよ!」


「まあまあ、エヴァ。アイはこんな奴だよ。俺はもう慣れた」ユウはそう言いながら、立ち上がると再びホログラムウィンドウを開いた。「……シャイニング・ソードしか残ってないみたいだ。……いや、もう一つスキルが増えてる」


「そうか?」


「うん。さっきまでは一つしか使えなかったのに。もしかして……」


ユウはモンスターが消滅した場所を見た。


「……モンスターを倒すことで、ロックされていたスキルが解除されるのか」アイが言った。


「そうだと思う」


「……わかった。だが、お前が剣技を持っていたとしても、今のお前のスキルはまだ弱すぎる。『太陽神』ですらディコイルを倒せなかったんだ。スキルによる補助がない剣技だけでは、ディコイルには勝てない」


「じゃあ、どうすればいいんだよ」


アイは背を向けた。


「……これからお前に、全てのGate Keeperを倒してもらう。ロックされているスキル枠を増やすためだ。……少なくともディコイルが戻ってくる前に、太陽神のスキルの一つでも使えるようになっていてほしい。……最悪の場合は、こいつがお前を全てのスキルを使えるようにしてくれることを祈るしかないな」


私はアイを睨みつけた。


「どうして、私にはどうせ封印解除できないと知ってるみたいな言い方をするんだ?」


「……試してみたらいいさ。俺は行くぞ」


そう言ってアイは歩き去った。ユウはその背中を見つめながら、ため息をつくように言った。


「今日も家に帰らないつもりなんだな、あの野郎……」


ブラッキーがユウの腕を軽く突いた。


「今日は影たちが、昨日見ていた映画の続編が見たいと頼んでいたにゃ」


「ああ、ああ。帰ったら開けてやるよ」


こうして、拡大した亀裂を閉じる任務と、ユウのスキルを解放するミッションが始まった……どれくらいの時間がかかるかわからないが、ともかく始まったのだ。

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