11日目 ダンジョン
お決まりの展開
凛花はB1Fでひたすらスライムを刈っていた。
「15kgも増えたから身体が重すぎるし、揺れる..」
元々ぎりぎりだったパーカーは剣を振るうたびにめくれてしまうため、結局腹出しスタイルに戻っていた。そこから見えるのは引き締まったふっきんではなく、丸いぽちゃバラバラなのは以前と違うが。
しかし、凛花には秘策があった。
「やっとレベル2にもどったわ。」
レベルアップの条件は解明されておらず、レベル2になるのに1ヶ月かかった人もいるとか。
「身体も若干軽くなったね。おっ、63kgか。これがダンジョンダイエットってやつね」
レベルアップすると身体が戦闘に最適化されるのか、痩せたり視力が良くなったりとステータス値以外にも影響が出る。今回は 2キロマイナスだったようだ。
「レベルアップ5まで行けばほぼ元通りね!」
そう意気込んでスライム刈りを続けていたところ
「うわっ、あの人あんなにお腹揺らして恥ずかしくないのかなw(巨乳滅びろ)」
「ちょ、声でかいって。ダンジョンダイエットの人でしょw(巨乳に罰を)」
「俺はタイプだ」
「ぽちゃ腹の女神だ。」
「「(こいつらデブ専だったのかよ!!)」」
「つーかなんか見覚えあるような..」
「(やばやばっ!ばれる前に退散!)」
遭遇した探索者パーティに身バレしそうになったため、今日の探索は切り上げた。
「まあ2kg減ったしなかなかの成果だよね!」
――――帰り道にて
ぐぅ〜
「(朝からポーションしか飲んでないからお腹すいた..ご褒美に何か食べて帰ろう)」
凛香は繁華街でみつけた『お好み焼き食べ放題』の店に入り、お好み焼き5枚を平らげて家に帰ったのだった。
とあるパーティにいた女二人がこの日を境に暴食をするようになったのは、言うまでもない。