第六話・妖精さんの過去
やっと出来ました。
お待たせしていた方々、申し訳ありません。
私が生まれたのは世界の始まりだったと、そう記憶してる。
だけどもしかしたら、その前からだったのかもしれない。
あの子が私を作ったのは、いつだったのか?
‥あぁ、どうしてもおもいだせない。
~~~~~~~
あの子はいつも唐突だ。
「ちょっと別の世界に旅に出るから、この世界のこと、よろしくねっ!」
「え、えええ!?」
私がいつもどれだけ驚いているかも知らずに…
「それじゃ、よろしく!」
ああ、本当に‥
だいっきらい!!!!
~~~~~~~~
人間と関わるようになったのは、この時からだったかもしれない。
あの子の基本スタンスは【作ったら後は放置】だった。
私も、あの子が作ったものに興味なんて、なかったのだから。
‥あの子に頼まれたから、少しだけ様子を見るだけのつもりだった‥
でも、私は人間のことが好きになってしまったから。
だから‥ある時から私は人間の願いをかなえるようになった。
~~~~~~~
でも、いつの間にか争いは減り、平和になった。
そんな世界の人間の悩みは、恋愛の事だった。
そうしていつの間にか私は、【恋の妖精さん】になっていた。
過去の妖精は、苦労人だったようです。