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寝とられ男の足掻きと挽歌  作者: ピョン太郎
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家出

何やら最近カトレアの様子がおかしい


妙にソワソワしている時があったり、急にめかしこんで何処かに行く事が増えてきた。


その日も俺は魔物討伐でクタクタになって王都の俺の屋敷に帰った。


数年前までは、俺が帰って来ると、キラキラした笑顔を浮かべ俺にまとわりついてきた天使、カトレアは、只今外出中だとメイドの女性に告げられる。


帰って来て一番に天使の顔を見られないのは残念だが、俺はヨーゼフと一緒に行きつけの酒場に向かう事にした。

ヨーゼフは俺の屋敷でお客様としてvip待遇で暮らしている。


一人だけ楽しやがって


だが10年もの間、お互い様とは言っていたが、アイーシャやカトレアを目にかけてくれていた事には感謝しているのでしょうがない。


ヨーゼフと一緒に酒場に行く途中、俺は俺の天使であるカトレアを見つける。

しかし、どうも少し様子がおかしい。

いつもガニ股である足はおしとやかに、やや内股気味で歩き、顔は少し下をうつむき、何やら恥ずかしそうにしている。


どうしたんだ?

小便でも我慢してんのか?


俺は不審に思い観察しているとある事に気付く。

ただの通行人と思っていた、カトレアの向こう側にいる男。

カトレアはどうも、そいつと連れ立って歩いているらしい。


何だあいつは?!

俺は反射的に腰に提げている伝説の剣に手をかける

ヨーゼフがそれを見て慌てて止める。

離せヨーゼフあいつ殺せない!

ヨーゼフが余りにも必死に止めるので少しだけ様子を観察する。

ヨーゼフは荒い息だ

俺はもっと荒い息だ


よく見てみると俺はある事に気付く。

俺は奴を知っている。


この王都には聖竜騎士団という、この国の猛者どもが集まった超エリート騎士団がある。

その騎士団には最低でも実力が金級冒険者並でないと入れないといわれるが、今年最年少で入った小僧がいる。


そいつによく似ているのである。

「あんのクソガキ!」

またも暴れ出そうとする俺を必死で止めるヨーゼフ。

しかし俺は今回ばかりは止められない。

まあ少し、ほんの少しだが加護も何も無いにしては見所もあり、ちょっぴり、ほんの雫程度目にかけてやっていたのに、あんのクソガキよりにもよって俺の娘に手出しやがった!


俺は二人の前に躍り出てそのままクソガキの顔面をボコボコにしてやった。




翌日カトレアが家出した。

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