表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪 談   作者: 冬月 真人
PR
30/103

【サンタの鈴】


少年時代。

イブの楽しいパーティーも終わり、子供にとってのクリスマス最大のイベントである就寝の時間。

なんせ寝なければ来てくれないサンタクロース。

透は涼子と枕を並べて床についた。

眠れない。

楽しみにし過ぎて眠れない。

目を強くつむってみる。

そんなことをすれば余計に眠れないのだがそこは子供。

プレゼント欲しさに必死だった。

もっとも昭和時代の子供。

必死な努力をせずともそんなに遅くまでは起きていられない。

8時や9時には寝るように躾けられている世代だ。

いつの間にか眠っていた。


プレゼントを見つけたのは涼子が先。

突然明るくなった部屋と涼子の嬌声に透は起きた。

既に包装紙を開けてプレゼントの中身を見ている。

透が枕元を見ると靴下の上にプレゼントが乗っていた。

跳ね起きてプレゼントを手にしたその時、外から不思議な物音がした。


シャンシャンシャンシャン。


「サンタクロース!」

涼子が声を上げた。

確かにサンタが乗るトナカイのソリのあの鈴の音に似ている。

透は窓を開けた。

市営住宅の2階の窓から顔を出すと、螺旋を描くように雪が舞い落ちて来る。

その先は漆黒の闇。


シャンシャンシャンシャン。


鈴の音だけがずっと鳴り響いていた。



あれから数十年。

涼子はあの日のメルヘンな不思議を楽しげに話す。

透はあの鈴の音の正体を知っている。

大人になってようやく気付いたメルヘンの正体。

涼子にはナイショだ。

もちろん読者のみんなにもね。


でもひとつだけ。

あの音はサンタと同じ。

みんなの幸せの為に鳴り響く音。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ