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怪 談   作者: 冬月 真人
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【アナウンス】


今、貴方が耳にした言葉は現実の言葉でしょうか?

周りの人達にも聞こえているのでしょうか?


もしも、貴方にしか聞こえていないとしたら…



地下鉄銀座線を降りて改札に向かうとアナウンスが聞こえた。

『只今人身事故の為、山手線内周り外回り運転を見合わせております』

「事故か」

透はそう呟くと改札に背を向けた。

JRに乗り換えるつもりだったが千代田線を利用する事にしたのだ。

(改札出る前でよかった)

透は長い連絡通路を人の波に逆らいながら歩いて行った。

ふと時計を見ると16時を少し回った頃。

地下鉄だと会社まで1時間。

JRよりも20分以上掛かるのは非常に痛かった。

急ぎの見積もりを早く仕上げたかった。


17時を過ぎた頃、ようやく町屋駅に着いた。

やはり約1時間。

駅から会社迄は徒歩5分。

見積もりはなんとか締切りに間に合いそうだった。


透が帰社すると同期の山部が玄関に居た。

「今帰りかい?」

「あぁ、ったく事故さえなければもっと早かったのにな」

透がそう言うと山部は「地下鉄で?」と怪訝な表情を浮かべた。

山部は事故なんて無かったと言う。

透は首をひねりながらデスクに戻った。


その晩、業務を終えた透は近所のラーメン屋に居た。

備え付けのテレビは東京ローカルのニュースを伝えている。


『本日、山手線で人身事故があり、内周り・外回り共に運行見合わせとなりました』

(山部の奴、どこかでサボってやがったな)

テレビを見ながらそう思った透だが、事故の詳細を伝え聞くと目眩がした。


『本日午後5時18分、山手線新橋駅で人身事故があり…』


あのアナウンスは一体…





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