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如飞キー

また短いです。キリのいいとこまで書いたらすぐ投稿というスタイルなので、私がリアルタイムで書いてる様子を想像されそうです。それは無いか。

「いつから気付いてたんだ?」

「疑ったのは君と初めて会話した時だよ。彼女は自分のことを私と言っていたし、それに君のような人間らしさは無かった」

確かに、泉火と俺は顔立ち以外の部分はだいぶ違う。身長は俺の方が五センチ以上高いし、一方言葉遣いは泉火の方が淡白だ。

「確信したのは?」

カマをかけられて自分からバラしたという安っぽい演出をした俺としては、そこらへん興味あるね。

「確信はしていないよ」

「そうなのか?」

びっくりだ。これだけ状況証拠と証言があっても信じられないとは。

「そもそも何故、飽憑終酔に影武者が用意出来たのかがまず疑問だ。それに君ーーー彼女についての情報は、本当に少ない。オークション会場にふらりと現れる以外は、まるで世間に姿を晒さないからね」

まぁ、確かにそうだ。飽憑終酔がどんな性格、言動、趣向を備えているのかがまるで知られていないのだから、例え俺が何を言おうともそれが飽憑終酔の本音だとは限らない。極端話、ここで俺が全裸になって陰茎をぶらぶらさせたとしても、飽憑終酔が男だったのか、それともその変態は偽者であるのか結局判らない。反町も俺も、泉火について世間に出回ってる情報が極端に少ないことを利用して、こうして影武者をしている。

「じゃあ何故、今回俺を呼んだんだ?」

仁甫は思い出したようにカップを取ると、その中身をぐいっと呷った。客を前にした貴人にあるまじき、豪快な仕草だった。

「単純な話だよ。私が頼みたい仕事を遂行出来さえすれば、それが本物だろうと偽者だろうと関係無い」

「おいおい。わざわざ飽憑終酔に頼むようなことか?」

確かに単純だが、それは誰でもいいってことだろう?

「それがね。飽憑終酔でなければ出来ない仕事なんだ。私の娘ーーー如飞は、彼女の熱狂的なファンだからね」

如飞……さっきの朝食会を休んでたやつか。

「その如飞に、関係があるようだな」

言うと、仁甫はゆっくりと頷いた。そしておもむろに胸ポケットに手を突っ込むと、その握られた拳をこちらに突きつけてきた。

「これは?」

拳が開かれ、親指と人差し指に摘まれたものが垂れ下がる。

ここ大聖堂には珍しい、金属製のアナログ鍵。

「君に、如飞を手懐けてもらいたいんだ」

俺の手の中に、その鍵はポトリと落ちた。

書きます!頑張ります!見捨てないで!

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