第36話 終わりと始まり
母は認知症のグループホームへ入所しました。
今まで相当気を張っていたのか、症状は一気に進行。
体も弱っていきました。
一方、玲子のほうはというと高校受験のためにバタバタとしています。
将来の方向性は大体決めているらしく、入りたい高校があるようです。
2014年は、東日本大震災のがれきなどを運び出す専用列車の運行が終了するなど、終わりを感じさせる時期でもありました。
その一方で、阪神・淡路大震災被災者向けの阪神・淡路大震災被災者向けの住宅が入居期限を迎えたものの、入居延長を認める決定がなされた年でもあります。
移転先が決まらなければ、動けませんからね。
何かあった後の『終わり』を見定めるのって意外と大変です。
母のなかでは、終わったはずの戦争が息を吹き返してしまっています。
被害はどこで息を吹き返すか分かりません。
玲子には幸せな人生を歩んでほしい。
戦争を避けるのはもちろんのこと、自然災害もなるべく被害が少なくなるようにしていきたいものです。
そのために何ができるのかを、わたしは考えます。
でも個人で出来ることなど限られますからね。
少しでも減災に繋がるようなことを日常生活に取り入れるよう心掛けてはいますけれど。
難しいです。
なるべく心穏やかに暮らすよう心掛けるなか、玲子は無事に希望する高校へ合格しました。
そして消費税が5%から8%に増税された頃、入学式を迎えました。
必要な物は、なるべく5%のうちに買っておこうと買い物が忙しかった年でもあります。
「来年入学する子たちよりは、少しは安くついた」
順子はそう言って笑っていましたが。
消費税が高くなることはあっても、下がることはないのでしょうか。
お給料のほうはそうそう上がりませんし、わたしたちは間もなく年金生活に入ります。
本当に困ったことですね。




