種つけ
土の匂いを嗅いで
斑点模様を指先で数えた
小さく丸めてあーんして
あんって口を開けて
芽が出ている根を称える
水は静かに歌い
時間を溶かして
眠りの中で膨らむ
まだ見ぬ大きさへ
8㎝
10㎝
11㎝
14㎝
17㎝
19㎝
ん””””””””
種つけ
夢を漬け込むように
声を枯らして
ぬるい朝まで
種つけ
沈めた想いが
いつか芽を出すなら
それでいいと笑う
土を撫でる指先に
ひとつまたひとつ滲む
薄い膜が破ければ
一皮剝けそう
その先はきっと新しい景色と歓喜で
まだ眠る世界を呼び覚ます
葉先は秘密をひとつ抱え
風に教わる呼吸を覚える
小さな震えが大きな約束になり
日の匂いを胸に刻んでいくのだろうね
そしてまた次の芽へ




