48回目 第二次世界大戦 6
史実では実験段階をそう大きく出るものではなかったジェット戦闘機。
そして、史実では存在すらしてなかった戦後第一世代戦車。
これらがヨーロッパの戦場で猛威を振るっていく。
ドイツを完全に制圧し、オランダ・フランスへと向かっていく。
もちろん、イタリアにも。
この世界にマジノ線は存在しない。
その為、ドイツとフランスの国境に防衛要塞はない。
ジェット戦闘機と戦後第一世代戦車は、難なくその国境を越えていく。
ようやく編成されたフランス・スペインの部隊。
それらが次々に撃破されていく。
フランス・スペイン側にとって最新型であるM4戦車
そしてP51相当の戦闘機。
史実であれば、強力な戦力になっただろう。
しかし、それも戦後配備されていたはずの兵器を前にしては不利を強いられる。
F86やMIG15に相当するジェット戦闘機。
これが相手ではP51ですら勝ち目は低くなる。
地上でも同じだ。
火力・装甲・速度でまさる相手に勝つのは難しい。
それらを戦い方でどうにかしていくのだが。
土台となる戦闘力が違い過ぎる。
侵攻を邪魔する事は出来る。
それによって、進みを遅らせる事は出来る。
だが、食い止める事は出来ない。
それでもイギリス・イタリア・フランス・スペインは戦闘を継続していく。
犠牲は大きいが、アメリカからの輸送を少しでも手に入れるために。
時間があれば、部隊に配備できる兵器も増えていく。
その時間を手に入れる事が出来ないのが問題だった。
まず、イタリア北部が制圧される。
オーストリアはフランス国境にまで到達。
そのままフランスになだれ込む。
また、イタリア南部も少しずつ制圧していく。
イタリアはこの時点で抵抗力を大きく低下させる事になった。
何せ、陸路を完全に奪われたのだから。
地中海の海路はまだ確保されていたが。
スエズ運河はトルコに制圧されている。
日本海軍が侵攻してくる可能性は高い。
それをどうにか防ぐべく、残ったイタリア海軍がスエズににらみをきかせているが。
日本側であるトルコも、航空機などでこれに対抗している。
それに、トルコにも海軍は存在する。
イタリアに比べれば強力とはいえないが。
それでも、これらが出て来たら、大きな損害を受ける可能性はあった。
そうしてるうちに、イタリアの不安は現実のものとなる。
日本海軍、スエズ運河を通過。
地中海での戦闘を開始していった。
これにより、イタリアへの海上輸送も難しくなった。
イギリス海軍も参戦してるので、制海権を完全に失ったわけではないが。
それでも、損害が少しずつ出始めてもいった。
それがイタリアを更に困窮させていく。
オーストリアが南下しないのがせめてもの救いだ。
しかしそれはイタリアが消耗してるのを待ってるようにも見えた。
実際には、オーストリアはフランスへの侵攻をしていたので、それどころではなかっただけだ。
だが、イタリアへの陸路の輸送を遮ってるのは確かだ。
これを突破しない限り、イタリアが生き残る道はない。
その為、フランスへの道を確保するために、イタリア軍による攻撃が開始されていく。
しかし、これが良い結果に繋がる事もなく。
攻撃は失敗。
多大な損害をイタリアが受けただけに終わった。
この時点でイタリアは戦争継続能力を喪失。
食料や燃料、弾薬はあるのだが。
補給がこないのではどうしようもない。
工場があっても、材料がないのだからどうしようもない。
戦おうと思えば、まだ戦える。
しかし勝ち目などどこにもない。
味方が体勢を立て直してやってきてくれるなら良いのだが。
その可能性も低い。
ドイツが制圧され、フランスまで攻め込まれてる現状では、巻き返しも不可能だろう。
そんな状況で戦争を続けてどうするのか?
更に悲惨な状況で敗北を迎えるしかない。
ならば、余裕のあるうちに降伏するしかない。
結果として、第一次世界大戦の敗戦国のような悲惨な目にあうにしてもだ。
西暦1943年。
イタリア降伏。
降伏条件として、イタリアは第一次世界大戦敗戦国と同じ処遇を言い渡される。
それをイタリアは受諾した。
国土を破壊されてからそうなるよりはマシと判断して。




