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An Endowment  作者: アタマオカシイ
第3章 成長
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19蹴 少年サッカークラブ

とりあえず、日本に帰って来たときは小学2年生だった。3年、4年…と書いていくのはめんどうなので、とりあえず一大イベントである、全日本少年サッカー大会に出場したのだ。やっぱり大会というのは、楽しいものだ。一大イベントだし、日本サッカーの未来はここに出場する子どもにかかっている!といっても過言ではないわけである。俺レベルがいるかは別としても、チームとしての戦力ではうちのチーム、シミズジュニアクラブを超えるところは多いだろう。

「まず、メンバーを決める。CF(センターフォワード)は藤!FW(フォワード)武内たけうち前川まえかわMF(ミッドフィールダー)市橋いちはし前田まえだ淵野ふちの!」

メンバー決めは当然のごとく、スタメンに入ることができた。


ここまで、仲間たちと共に、一所懸命練習してきたのだ。体育でしかサッカーしてない中学生には負けないレベルまではなったと思う。練習試合で静岡中のチームと戦ったが、結果は圧勝。一番苦戦した試合で、5-1だった。レベル差よ。試合する都度、たくさんの記者やまだ見ぬライバルチームの監督やコーチが観戦に来ていた。手の内全て?さらさなくても仲間たちが勝手に点を取ってくれるよ。


うちのチームの戦術は、攻めと守りの切り替えを素早く行うカウンターサッカーが主である。50M走の記録なんてね、俺が持ってるよ!といいたいが、俺ではない。チームメイトでDF(ディフェンダー)の要、ポジションとしてはCB(センターバック)になる土本つちもとが持っている。あいつだけやたら俊足である。小学生で6秒台とか、バケモノにも程がある。いや、俺も6秒台ではあるけど、コンマ2ほど足したら7秒だぞ。おかげで運動会では一位になれない。早すぎる。リレー?バカ言っちゃいけないよ。あいつ、普段何人抜きすると思ってんだよ!とにかく、すべてにおいて俺が一番、というわけではない。ボール投げとか野球やってるやつらの独擅場だし、握力もしかり(俺も鍛えてるけどね。一人バケモノがいるからな…)だし、俺が1位になれるのは、反復横跳びとシャトルラン、上体起こしである。日本記録?持ってないよ。さすがにそこまでバケモノじゃない。いつも手を抜いてるからね!8割でやってるよ!100メートルとボール投げと、その他1位取れてないものを除くとね!まあ、うちの小学校で日本記録を持っているのは、土本だけだ。


そんなバケモノCB有するわがチームは、みんな俊足である。7秒出したら運動会ではスタークラス?そんなもん大嘘だね。このクラブにはごろごろいるぜ。唯一足の遅い川畑は、鉄壁の守護神(あれ、どこかで聞いたなこの二つ名)としてGK(ゴールキーパー)をしている。一定の距離走るのは苦手だが、アジリティはあるのだ。デブ、というといいすぎだが、ぽっちゃり系という見た目に反して素早い動きに、相手はほんろうされるわけである。司令塔?そこまで期待しちゃいけないよ。

そして俺はCFであり、チームのブレーンとしてMF的な役割もする。そのため、チームの戦力はしっかり把握しており、相手チームの分析も俺の仕事である。まあコーチがやっているのを見してもらってるだけなんだけどね。今回の大会で注目すべきチームは、フィールドの魔術師、田川雄太たがわゆうた率いるFC登別、バミューダトライアングルを彷彿とさせる守備が特徴の四国リョーマズ、全員攻撃、取ったら取り返すサッカーのSC実川みのりかわである。他にも個人として注目するべき選手はたくさんいる。油断していると負けてしまうだろう。こうやって見ていると、某超次元サッカーのように思うが、別に必殺技を打つわけではない。まあ、中二心は男にはあるわけで、「くらえ!ひっさつ!イナズマドライブ!」とかなんとかいうやつはいるにはいるが…。

うちのチームの完成度は高く(あくまで他と比べてだが)、その俊足を生かした攻防は、全国的に有名なのだとか。俺が来る前からすでに強かったらしいけどね。スタメン争いで先輩を追い出したことになるけど、まあ恨まれても仕方ない、実力が足りなかったと諦めてもらうしかない。俺を抜いて見せろ!的に思った?バカ言っちゃいけない。それはあまりに酷ってもんだ。調子に乗ってる?いいじゃん、もうちょっと調子に乗らせてくれよ!さっきまでプロたちにもみくちゃだったんだよ?最終調整に付き合ってやるとか言われてさ!ただのストレス発散だろ!


プラカードを持ったねーちゃんについていき、会場に入場。この時点で俺は2年生。帰って来たばかりである。このチームの力を、まだ公式試合で見たことがない段階である。少し不安もあった。


そんな不安をよそに、俺たちのチームは快進撃を見せることになる…。

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