死ぬのは良くないです
重い、重すぎる。
少しでも気を抜いたら鉄球に全員押しつぶされそうな重さだ。
「攻撃したくても片手外しただけで押しつぶされそうだ」
「まずギルザルゴを下に降ろさなければどうにもならん」
「挑発するとか」
アッサム様は言った。
「しかし挑発は」
マーガスは言った。
「出てこい! 降りてこい!」
フォルスターも叫んだ。
「逆効果かもしれんが俺も挑発させてもらう! 出てこい」
「ふん」
何とガスの様な塊が天井をすりぬけて降りて来た。
「ギルザルゴが姿を現す?」
だんだんと生物と言うより魔人の姿を現すギルザルゴ。
恐竜の様な肌と太さの手足と骸骨の中に意地悪そうな目がある顔。
生物の皮の様な兜。
「あ、あれがギルザルゴ」
「だまし討ちしか出来ないと思われると余の名折れなのでな」
「勇者様皆様! 私達の事は放っておいて奴と戦ってください!」
「で、でも!」
「我々では逆立ちしてもギルザルゴには勝てない。でも快人様達ならまだ可能性が」
「でも、出来ない」
「何故です!」
「皆が押しつぶされるのを見られないから」
ギルザルゴの声が響く。
「快人とかいったな。貴様中々骨があるな。それほどまでに兵達を見捨てたくないか」
「俺達と直接勝負しろ! あんただってだまし討ちじゃないか」
兵達は言った。
「快人さん、皆さん! 我々の意地を見せ特攻してやりましょう! 例え相手が邪神でも!」
「そうです! 負けても人間の誇りを見せるのです!」
でも俺は言った。
「特攻はしないほうが良いです」
「何故です!」
「死ぬのって良いことじゃないですよ。すごく辛いです本人も他人から見ても。痛いし。命を無駄にしちゃだめですよ。俺もこの世界くる前トラックに突っ込もうとしましたが。俺の祖父の親友は特攻で亡くなりました。トラックにひかれそうになった時その人の姿が見えました」
「!」
「でも今は命を大事にしたいと思います。人間はすぐ死んじゃいけないと思います。しかも一回死んで生き返った人もいます。死ぬのはすごく辛い事です。だから勝ちましょう」
「さすが勇者!」
「いや、僕は人違いです」
「そんな事は良いんです、海斗さんとどっちが勇者かとか」
ギルザルゴの声が響く。
「良く言ったな白炎の魔法使いの子孫」
本日2話投稿します。




