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少年戦士と彼に憑依した女勇者の二人三脚行脚(連載版)  作者: 元々島の人


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アッサム砦

2月19日改稿しました。

 そして逃げた後、ついにアッサム様の居城についた。

「あの人?」


 凄く頭の固い厳しそうな若者が門を塞いでいる。

「違う。あの人は弟子の門番だ」


 フォルスターが前に出た。

「アッサム様に鍛えてほしい少年がいます」


 しかし門番は表情を変えなかった。

「フォルスターの申し出であっても、その少年を私がちょくせつ見極めなければ通すことは出来ん」


 俺はゆっくりでも毅然と前に出た。

 門番は厳しく睨み聞いた。


「君は何故戦う?」

「ナターリアの期待に応えるためです!」


 門番のトーンが落ちない。

「魔王がどの位強いか知ってるのか?」


 俺は負けない様にした。

「漠然としか知りません」


「それで本当に覚悟があるのか?」

「魔王の強さを確認してからだと、それによって気持ちを変える人間になっちゃうからです」

「ほう!」


 門番の表情が目に見えて変わった。

「いいだろう、中に入れ」


「この道場でお前と手合いしよう。その結果でアッサム様と会わせるか決める」

 

 俺はごくりと唾を飲んだ。

「俺が試される時、ナターリアは手出ししないでくれ」

門番との手合いは始まった。

 低くやけに落ち着いた声で言う。

「さあ、かかって来い」

 俺は警戒して身構えた。

 身構えさせるだけの圧が門番にある。


 そういえばナターリア抜きの戦いはじめてだ。

 十秒、二十秒と静寂が流れる。


 向こうは先には何もしてこない。

 でも強い緊張がある。

「よ、よし」


 俺は戸惑いながらさっと飛び出し六十パーセント程の力のパンチを繰り出した。

 顔はちょっと狙えない。


 門番はほとんどその場を動かずがっしと受け止めた。

 まばたき一つしない。

 何て言うか上半身が揺れず手の動きだけで掴んでいるんだ。 


 それを見てさらに緊張がました。

 でも諦めずもう一発。


 しかし簡単に受け止められた。

 しかも「強い」とか「弱い」とかの感想を言わないんだ。


 どうして言いか分からなくなった。

 俺の何を見ようとしてるんだろう。


 力? スピード? 気迫?


 何か全部を見ようとしてるみたい。

 不安で何故かやけくそ気味になって来た。


 今度はさらに気合を乗せてパンチを撃った。

 何故なら相手が落ち着きすぎでいらいらしたから。

 一発は受けられたが間髪入れずもう一発。

 

 でも圧倒するような感じじゃない。

 俺を見定めてるみたいな感じなんだ。


 俺の息が早くも上がった。

 それは受け止められたことだけじゃなく彼の無表情ぷり。


 さらに俺は少しいきり気味でパンチを連続で出した。

 でも全部防がれた。


 温度差がある。

 何より彼の表情を変えるに至らない。

 多分彼の表情を変えれないと合格じゃないんだと思う。


 三分間やり取りが続き彼は言った。

「終わりだ」

 そして終わった。


 部屋の端から謎の声が聞こえた。

「はい、いいよ」

「え?」


 門番と違う重くない気さくそうな声。

「あの人いつからいたんだ。気配を感じなかった」

 

「あの人がアッサム様?」

「アッサム様」


 門番はかしこまった。

 アッサム様が降りてきた。


 二十八位の年に見える。

 え? この年で武術を極めたの?

「僕九十なんだけどね。まあいいや。君の力を見てみる」

 

 ゆっくり歩いてきたアッサム様は俺の頭に手をおいた。

「うーん。うーん、なーるほど」


 何が何だか良くわからない。

 何を見ているんだ。


「よし、君を鍛えよう」

「本当ですか!」

 

 何とそれだけで合格?

 訓練が始まった。

 

「君は聞いた通り凄い素養を持っている。一年も修行すれば魔王に勝てるよ」


「い、一年ですか? それを何とか一ヶ月位に出来ませんか?」

「うーん……やってみよう。ただし勝つ確率は百じゃなくなる」

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