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ビッグ・ヴィヴェルグ

集結し、合体した【機獣兵】の姿はというと・・・30mを超える巨人、つまり人型なのだが形成されたのは上半身のみであり、腕は2本ではなく6本なのだ。そして頭部に該当する部分にはヴィヴェルグが頭だけを出した状態で収まっているのだ。


なんというか・・・ひどくアンバランスなのだ。


下半身を形成するには【機獣兵】が足りなかったのか、胴体部分が地面にくっついているのだ。あれでは身動き取れないはずなのだ。


しかも装甲がでこぼこしていて無理やり繋ぎ止められているのが丸見えなのだ。おそらく正規な合体ではなく、激高したヴィヴェルグが無理やりくっつけたようなフォルムなのだ。


そして巨大な機体に反して頭部がちょこんと出ているような感じ・・・アンバランスというかシュールなのだ。


【火星監査機団長ビッグ・ヴィヴェルグ Lv.75】

???????????


ふむ、【看破】で見る限り見た目はともかくレベルは高いのだ。普通にこちらのレベル上限を超えてきたのだ。


「ハハハハハ! 消えろーーー!!」


ヴィヴェルグ・・・否、ビッグ・ヴィヴェルグは6本の腕で我らに殴り掛かってきたのだ。


ドゴドゴドゴドゴドゴドゴッ!


巨大かつ6本の腕による攻撃、それは本来でもあれば十分な脅威であるはずなのだが・・・


「遅いわね」


「いかに巨大でも、この程度のスピードなら問題ないですね」


「ターゲット補足ノ手間ガ省ケマス」


「ガオッ!」


「ピュイ!」


・・・どうやらうちのメンバーにとっては物足りないようなのだ。巨大ロボットの拳が迫ってくるのは結構な恐怖のはずなのだが・・・皆、余裕で避けているのだ。かくいう我も【グランディスチェイサー】に乗って回避しているのだが。


「随分手慣れているな」


同じく回避中のヴァラットが話しかけてきたのだ。


「我々は、あの手の巨大な敵には慣れているのだ」


「・・・お前たちは普段、どのような敵と戦っているんだ?」


それはもう色々と・・・主にアルクに巻き込まれているのだが。


「それはともかく・・・さっさと片づけた方が良いのだ」


「まあ、それは同意見だが・・・理由は?」


理由は勿論、緊急クエストの残り時間・・・とは言ってもまだ50分以上あるのだが・・・それともう一つ・・・あるのだ。


「このままでは、この部屋を破壊されてしまいそうなのだ」


さすがにあれだけの巨体だけあってパワーも中々のもののようなのだ。奴が滅茶苦茶に殴り掛かってくるせいで、壁や地面にクレーターができているのだ。


このままではこの部屋そのものが破壊されるのも時間の問題なのだ。


「・・・なるほど。もしや奴は激高したフリをして()()を狙っているのか?」


どうやらヴァラットも気づいたようなのだ。


本来であればこの部屋がどうなろうと我らには関係ないのだ。単なる敵の自爆乙で済むはずなのだが・・・問題なのはここが()()()()という点なのだ。


下手に壁に穴が開いたら・・・もしその先が宇宙空間だった場合、どのような惨事になるのかは目に見えているのだ。プレイヤーが生身で宇宙空間に出られないことを考えると、その時点でゲームオーバーになる可能性たってあるのだ。


それにこの近くには要塞のコントロールルームがあるはずなのだ。おそらくそこを破壊された場合も我々の敗北になると思うのだ。


ヴィヴェルグがそこまで踏まえて暴れているのかは分からないのだが・・・どちらにせよ我々は速やかにヴィヴェルグを倒す必要があるのだ。


だが・・・


「つぎはぎみたいな見た目のくせに硬いわね!【アローレイン】!!」


「罪深き汝よ、深く暗い闇の底で青き炎の裁きを受けよ!【地獄の業火(インフェルノフレイム)】!!」


「【グランディスバスターキャノン】・・・シュート!!」


「マイクロミサイル発射!!」


アテナたちが次々と攻撃を仕掛けていくのだが・・・ぬぅ、ポンコツっぽい見た目のわりにあまりダメージがあるようには見えないのだ。


「いわゆるレイドボスだからだろう。HPが桁違いのようだな・・・【ブレストノヴァ】!!」


ヴァラットがビッグ・ヴィヴェルグの腕の一本に対して胸部分からエナジー砲を放ったのだが、その腕を破壊することはできなかったのだ。


ぬぅ・・・この期に及んでしぶとい奴なのだ。


今の奴がレイドボス相当のHPになっているとなると、時間がかかりそうなのだ・・・せめてもっと人数がいれば・・・。


と思っていたら、


「ハァァァ!【双竜滅殺撃】!!」


我らの他に、さらに攻撃を加えた者がいたのだ。


その者はもちろん・・・


「アシュラ!!」


敵を足止めしていたアシュラがこの場に駆けつけてくれたのだ。しかし、何故ここに・・・


「急に敵が出てこなくなったので、応援に来たっすよ! それに僕だけじゃないっすよ!!」


「「「「「おおおおお!!!」」」」」


アシュラに続いて、プレイヤーたちが次々となだれ込んできたのだ。


どうやらビッグ・ヴィヴェルグが出た時点でプレイヤーがこの場に集まるようになっていたようなのだ。


見ると【ヴァーミリオン】のメンバーや他にも見たことが無いプレイヤーがぞろぞろと・・・


「どっせい!!」


「食らいな!!」


あ、ガットやヴィオレ・・・【アイゼンガルド】のメンバーもいるのだ。


どうやら後続のプレイヤーたちが追い付いてきたようなのだ。


部屋に入った途端、プレイヤーたちがビッグ・ヴィヴェルグに攻撃を仕掛けているのだ。さすがにゲームプレイヤーたち・・・即座に状況を理解したようなのだ。


「きさまらー!!!」


ヴィヴェルグが激高している様子だが・・・もう遅いのだ。


ここからプレイヤーたち総出でタコ殴りなのだ!!

(*・ω・)*_ _)ペコリ


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