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水の支配者

===時間経過===>残り時間 17分


クッ!【潜水】スキル発動なのだ!・・・ふぅ、あの【海竜】にものの見事に水中に引きずりこまれてしまったのだ。いきなり引きずり込まれて呼吸がやばかったのだ。


・・・む!? アーニャとテールが居ないのだ!?


「あーれーなのですー!?」


「キュウー!?」


ぬおお!? アーニャとテールが水流に流され・・・否、水(・)の(・)竜(・)に(・)咥(・)え(・)ら(・)れ(・)て(・)流されていくのだ! 水中に引きずりこまれたどさくさで捕まったのだ!?


どうやら、この水の竜・・・水上だけではなく水中でも同様に動けるようなのだ。ちなみに水中では半透明な竜の首に見えるので、水と同化して判別できない、なんてことはないようなのだ。


・・・って、悠長に分析している場合ではないのだ!


我はすぐに【グランディスマリンチェイサー】を取り出し、急いでアーニャたちを追いかけたのだ!


「・・・クッ! 速いのだ」


あの水の竜、かなりのスピードで離れていくのだ。水上にいたときよりもさらに速いのだ。まさか【グランディスマリンチェイサー】で追いつけないとは思わなかったのだ。しかも、真っ直ぐに進むのではなく、あちらこちら方向転換して明らかにこ(・)ち(・)ら(・)を(・)撒(・)こ(・)う(・)と(・)動いているのだ。


「ひや~~なのです~~!?」


「キュウ~~~!?」


・・・おかげでアーニャとテールが大変な事になっているのだ。しかし、このままでは追いつけないのだ・・・が、あの水の竜がこ(・)ち(・)ら(・)の(・)動(・)き(・)に(・)合(・)わ(・)せ(・)て(・)動いているのなら、やりようはあるのだ。


我は意(・)識(・)し(・)て(・)【グランディスマリンチェイサー】を操作して水の竜を追いかけるのだ。・・・あ(・)る(・)方(・)向(・)に(・)誘(・)導(・)す(・)る(・)よ(・)う(・)に(・)、なのだ。


その先には・・・


「キュイー!!」


「キュアー!!」


ブランとノワールがいたのだ。ブランがアーニャとテールを受けとめ、その隙にテールがその爪で水の竜を切り裂いたのだ。水の竜はあっけなく消失したのだ。・・・うむ、あの水の竜はスピードと勢いはあるようなのだが、存外脆いようなのだ。


「アーニャ! 大丈夫なのだ!?」


アーニャたちに追いつき、周囲を警戒しながら声をかけたのだ。


「はにゅー・・・ひどい目にあったのです。皆さん、助けてくれてありがとうなのです」


「キュウ~・・・」


アーニャたちも何とか無事だったようなのだが、状況はどんどん悪くなっているのだ。


「マスター・・・」


「おお! ラグマリアも無事だったのだ!?」


「ハイ・・・申シ訳アリマセン、不意ヲ突カレマシタ」


どうやら全員無事だったようなのだが・・・ラグマリアが何時になく素直なのは気になるのだ。確かに真っ先に水中に引きずり込まれたのはラグマリアだったのだが・・・もしや気にしているのだ?


「・・・ラグマリア。不意打ちだったのだし、仕方がないのだ。それに・・・今は落ち込んでいる暇は無いのだ。この状況をなんとかするのが先決なのだ」


「・・・了解デス。アノ【海竜】野郎ニ目ニモノ見セテヤリマス」


ラグマリアの視線の先には・・・あの【海竜】が静かにこちらを睨みつけていたのだ。・・・それはそれとしてラグマリア、口が悪いのだ。アルクとアシュラの影響を思いっきり受けているような気がするのだ。


まあ、今はそれより目の前の脅威の対処なのだ。


目の前には【海竜】、そして【海竜】や我らの周囲を水の竜が泳ぎまわっているのだ。おそらく我らを逃がさないようにしているのだと思うのだ。しかし、水の上にいたときよりかなり数が少ないのは何故なのだ?


「・・・水上ニハ膨大ナ数ノ水ノ竜ガヒシメキ合ッテイマス。現時点デ、無理ニ水上ニ上ガロウトシテモ押シ戻サレテシマウデショウ」


・・・むぅ・・・あの【海竜】、何が何でも我らを逃がさないつもりのようなのだ。水上に大量のリソースを割いて我らの逃げ場を失くし、その上で自分の得意フィールドで決着を付けるつもりのようなのだ。


「・・・アーニャ、どうやら出し惜しみしている場合では無いようなのだ」


「了解なのです! こちらも全力全開で行くのです!【ハーフリングの祝福】を発動するのです!!」


アーニャの種族、【ハーフリング】の【種族スキル】は【眷族】の能力を一時的にアップさせることができる【ハーフリングの祝福】なのだ。このスキルの力でブランたちには一時的にパワーアップする事が出来るのだ。


さらに・・・


「ブランちゃん、【聖竜の羽ばたき】! ノワールちゃん、【黒龍の呪い】、テールちゃん【地竜の恵み】を発動するのです!!」


「キュイー!!」


「キュアー!!」


「キュウー!!」


ブランたちもそれぞれの【種族スキル】を発動されたのだ。文字通り全力全開なのだ。


【聖竜の羽ばたき】は味方全てに聖属性を付加、【黒龍の呪い】は攻撃時にランダムで状態異常を付加、【地竜の恵み】は味方全ての防御力をアップさせるスキルなのだ。


「行くのです! ブランちゃん! ノワールちゃん!!」


「キュイー!!」


「キュアー!!」


これまでより・・・水上にいた時よりスピードを増したブランとノワールが【海竜】に向かっているのだ。・・・テール? テールは水中の移動が得意では無いので留守番・・・もといアーニャの護衛なのだ。


「行キマス!【グランディスマリンザッパー】!【グランディスハープーン】!!」


【スクリューガジェット】を装着し、海中用【兵器】を取り出したラグマリアも後に続いて行ったのだ。


対する【海竜】は・・・


「キュオーー!!」


今度は水(・)の(・)刃(・)を放ってきたのだ! しかも、全方位に・・・大量に、なのだ!


「キュイッ!」


「キュアッ!」


「回避行動!」


幸い、防御力が上がっているブランとノワールは食らってもあまりダメージは無いようなのだ。ラグマリアは【スクリューガジェット】を駆使して避けまくっているのだ。


ブランたちは問題なさそうなのだが・・・


「うぬっ!?」


「はわわなのです~!?」


「キュウ~!?」


水の刃がこちらまでやってきているのだ! アーニャとテールを急いで【グランディスマリンチェイサー】に乗せて全力回避なのだ!


あの【海竜】、ブランたちだけではなく我らまで狙ってきているのだ。やはり、我とアーニャが非戦闘員・・・そしてラグマリアたちの主であることに気が付いているようなのだ。


いかに強力な【眷属】でも主を倒されてしまってはどうしようもないのだ。その事を、あの【海竜】が認識しているとなると今度は・・・


「キュオオオオーーー!!」


【海竜】が一際大きく鳴くと・・・我らの目の前に巨大な氷(・)の(・)槍(・)が現れたのだ!!


しまったのだ!? あの【海竜】、【水魔法】だけではなかったのだ!?


「キュイッ!?」


「キュアッ!?」


「マスター!!!」


ブランたちが急いで戻って来ようとしているが・・・間に合わないのだ!


氷の槍にぶつかる事を覚悟したその時・・・


「【マキシマムスラッシュ】!!」


我らの目の前で・・・巨大な氷の槍が真っ二つに切り裂かれたのだ。それを為したのは・・・言うまでもないのだ。


「アルク!!」


「アルクさん!!」


「よう、待たせたな」





===視点切替===>アルク


ふぅ、やばかった・・・今のはホントに間一髪だったな。間に合ってよかったぜ。


「助けてくれて感謝するのだ、アルクよ。・・・それはそれとして一つ言わせて欲しいのだ」


「なんだ? アヴァン」


「・・・アルクの足に水の竜が噛み付いているのだ」


「・・・【ブラストキック】!!」


俺の蹴りによって水の竜は跡形もなく消えていった。


せっかくかっこよく助けに入ったのに締まらない俺である。


まあ、ぶっちゃけるとこの部屋に入った途端、水の竜にいきなり水中に引きずりこまれて、たまたまその近くにアヴァンたちがいたから助けられただけなんだよね。要するに、ただの結果オーライ。


ギリギリ間に合ったのは確かに良かったよ? でもさぁ・・・部屋の中にびっしり水の竜がいるなんて思わないじゃん? 部屋に入った途端、襲ってくるなんて思わないじゃん? いきなり水中にいきなり引きずりこまれるなんて思わないじゃん?


・・・ぶっちゃけ状況がわかんないんだよね? 一体、なにがどうなってんの?

(*・ω・)*_ _)ペコリ


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m(_ _)m

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