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表は前進し、裏は・・・

アテナとアルマも、レオーネとフィオレの【転生】条件の確認を終えたようだ。・・・やはり、あちらも一筋縄ではいかないらしい。手持ちの素材だけでは【転生】できないようだ。まあ、どんな素材をどれだけ集めれば良いかの目標は判明したんだ。後は邁進あるのみだよな。


全員の【転生】条件を確認したし用件も終わったので【進化の神殿】を後にする。・・・決してレリエルに追い出されたわけじゃないからね?


ま、まあ、とりあえず【神仏界】でできる事はこれで終わりかな。うん、収穫はかなりあったな。・・・不可思議現象もあったけど。俺限定で。


ま、まあ、それは置いといて・・・これからが大変だな。


とりあえずは早いうちに【勇者】クラスと【戦人】種族のレベリングを行って、最低でも【転生】前の強さを取り戻さないとな。


【転身】スキルもレベリングが必要だが・・・設定する種族もちゃんと決めておかないとな。なんかいまだにアテナとアルマがこっちを見てるような気がするし・・・クッ、いくら美女の頼みだからって俺は屈しないぞ!


そうだ、ゼルエルが言っていた【真なる武具】とやらについてもガットと相談しないといけないな。上級金属はまだ見つかっていないが、より強力な武具を手に入れるにはガットの協力が不可欠だしな。


【眷属】たちの【転生】素材の収拾は・・・時間がかかりそうだが、レベリングと平行してできるだろうし、地道にやっていくしかないな。情報のない素材に関してはラングを当てにさせてもらおう。


あとは・・・各世界の攻略と残りの【天凱十二将】の捜索、そして各クランとの連携か。


やることは多いが・・・どれもこれも着実に強くなるためのステップアップになるわけだし、頑張ってやっていこう。


と、いうわけで早速ガットとラングにメールを・・・と思ったら連中の方からメールが来ていた。


何かあったのかと思いメールを開けてみる。・・・やけに長文だな。


内容は・・・【レギオンガルド島】に対する陳情、いや要望だな。リスト化されてずら~っと並んでいる。


・地図が欲しい

・花見したい

・自分も店出したい

・猫を増やして

・遊具を売って欲しい

   ・

   ・

   ・


・・・10分の1ほどまで来た所で最後まで読むのを諦めた。


【インフォガルド】や【アイゼンガルド】のメンバーや、島を訪れたプレイヤーたちから出た要望リストだろう。見やすいようリスト化されているのは素直にありがたいのだが・・・それでも多すぎだろう。


まあ、俺としても島を充実させることには異存はないし、希望要望どんとこい。


・・・と言いたいが、だ。


今日の俺はもうお疲れMAXなのだ。このリスト全部に目を通す気力も今から要望を叶えよう! なんて気力もまるで残っていないのだ。


・・・良し! 今日の所は見なかったことにしよう!!


大丈夫、明日があるさ明日がある。今日の俺では無理でも明日の俺が頑張ってくれるさ。


というわけで今日はもう、現実逃避(ログアウト)するわ。


さいなら~♪


・・・と、明るく振舞ってみてもやはり気になるな。


アニスたちの動向と・・・あの【ガティアスコア】が。


こちらから状況をうかがえないのが歯がゆいぜ。・・・今度アニスたちに会ったらこっそり【ガタック君】を引っ付けてやろ。


===ログアウト===>お疲れ様でした


・・・


・・



===視点移動===>???


一方そのころ、とある隠しエリアにて。


「アハハ! これはさすがの僕も予想外だよ!!」


一人の少年が目の前の()()()()()()()を見ながら興奮気味に声を上げていた。予想外と言いながらもその声はどこか嬉しそうだ。


「「「「・・・」」」」


その少年の後ろには4人・・・アニス、アギラ、カオス、そしてジェスター(偽)改めボレアスが同じように倉庫の中を見ていた。


「・・・これはどういうことなんだ?」


4人の中で最初に口を開いたのはカオスだった。元々、口数が少ない彼が一番に話し始めたのは、こんな時でも冷静であったことと、他3人が目の前の事態にひどく動揺していたからに他ならない。


「んん? どういうことか? ・・・それは僕も知りたいくらいなんだよねー。一応、なんでこんな事になったのかは記録を取れてるんだけど・・・なんなら見てみるかい?」


そう言って少年が人差し指を空中に向けると、そこにモニターが現れた。


そのモニターに映し出されたのは目の前の倉庫の中の様子・・・ただし、()()()()()()()()()()の映像だった。


少年に促され、4人はモニターに視線を移す。


その映像には()()()()()()()()()無人の倉庫・・・乱雑に積み上げられた大小様々な箱だけが映し出されていた。


その中にある一つの小箱・・・それはアニスとアギラにとっては見覚えのあるものだった。それはかつて自分たちがアルクに植えつけようとした【ガティアスコア】・・・失敗し、機能を失った()()が収められ、自分たちが倉庫の中に置いたものだったからだ。


ほどなくして映像の中にて異変が起こった。


誰もいないはずの倉庫の中でひとりでに小箱が弾けとび、中に収められていた【ガティアスコア】が胎動し始めたのだ。


何が起こったのか理解できない4人をよそに、映像の中の異変は続く。


胎動し始めた【ガティアスコア】はあろうことか、周囲の箱の中に収められていた()()()()()()()()()()()を取り込み始めたのだ。


箱の破片が飛び散り、中にあった【ガティアス】が取り憑いた武器、防具、兵器、そして生物のミイラなど、その場にあるあらゆる【ガティアス】が【ガティアスコア】の中へと取り込まれていった。その度に【ガティアスコア】は大きく肥大化していく。


やがて倉庫内全ての【ガティアス】を取り込んだ【ガティアスコア】は倉庫を圧迫するほど巨大化ししていた。しかしそれ以上のことは何も起こらず、【ガティアスコア】はただ静かに胎動を続けるのみとなった。


そして映像の内容が目の前の倉庫の中の様子と同じになる。そこで彼らは視線を戻した。


そう、彼らは異変が起きた倉庫の目の前にいた。念のために中には入らず、開けっ放しになっている扉の外から中の様子・・・不気味に胎動を続ける【ガティアスコア】の様子を伺っていた。


「・・・この巨大な球体は【ガティアスコア】なのか」


「ヒャハハハ! 【ガティアス】が【ガティアス】を食っちまうなんざ初めて知・っ・た・ぜ?」


少年に録画の映像を見せられてようやく現状を認識した様子の4人。


目の前の異常事態にカオスは冷静に、ボレアスは面白そうに疑問を呈した。


「そんなこと僕も初めて知ったよ。僕が知る限り、こんな事例は今までなかった・・・十中八九、アルクくんの【固有(オリジナル)能力(アビリティ)】の影響だねぇ」


少年は面白そうに手元をせわしなく動かしている。


「・・・ということはこれは私たちの失態ということですわね。申し訳ありません」


「・・・不覚」


事態とその原因を把握したアニスとアギラが謝罪の言葉を口にする。


「んん? それは違うでしょ? こんな事になるなんて誰も予想できないだろうし、君たちは事後だったけどちゃんと報告してくれてたしね。この場合、それでも放置していた僕の責任さ!」


少年はアニスたちを気遣いつつ、されど目の前の【ガティアスコア】からは目を離さなかった。


少年の手元には半透明のキーボードのような物があり、少年の周囲には複数のモニターが様々な数値や映像を映し出していた。


少年は目の前の【ガティアスコア】を解析しようとしているようだ。


(*・ω・)*_ _)ペコリ


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