【やりすぎ注意!お掃除マスター】
※挿絵はAIイラストを使用しています
「も~~っ、また資料だらけ!」
キララは呆れ顔で部屋に足を踏み入れた。
床に散乱する紙束、机の上のタワーのような本、本棚から溢れ出す何か。
「机の上に“床”作る気!? ……はぁ。」
腰に手を当ててため息をつく。
だが、次の瞬間にはくるりと表情を変えた。
「でもお兄ちゃんが集中してると、何にも見えてないの、知ってるから……。よーし、今日もピカピカにして驚かせちゃお~っと♪」
彼女の目が、きらりと光った。
戦いの始まりだ。
名付けて、“掃除大作戦”。
手慣れた手つきで、散らばる資料を一枚ずつ仕分けしていく。
「この古文書みたいなやつは……え、こっちは漫画? なんで隣にあるの!?」
ブツブツ言いながらも、ファイルを整え、本を背の高さ順に並べる。
そして一時間後。
床は見えるどころか、光っていた。
「ふふん、完璧!」
キララは仁王立ちで両手を腰に当てドヤ顔を決めた。
夕暮れ時、扉が開く音がした。
「……部屋が、見違えている。」
帰宅したピカルは、思わず立ち止まる。
机の上の本は整然と並び、資料はジャンル別に完璧なファイリング。
床はまるで鏡のように光を返していた。
その横で腕を組み、勝ち誇った笑みを浮かべるキララ。
「ふふん、見たかっ! キララ様のお掃除マスターの本気度を!」
ピカルは小さくため息をついた。
(感謝すべきなんだろうな。いや、感謝はしてる。だが――)
視線を横に動かしたとき、”それ”を見つけてしまった。
「……あの、キララ。これは?」
本棚の一角に刺さっていたファイル。
そこには『ピカルの趣味年表(未公開)』と堂々と書かれていた。
「あっ、それは……。ついでに整理しといた♪だって、たまに何集めてたか忘れるでしょ~?」
「勝手に“趣味”を体系化しないでくれ……!」
その後もしばらく、発掘されたコレクションや、古文書と漫画を同じ分類にした“暴挙”に頭を抱えるピカル。
けれど片付けられた部屋の居心地の良さに、彼が小さく満足していることに気づいた者は、まだいなかった。
参加者リクエスト:キララがピカルの部屋を掃除
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