【やっぱり料理は苦手すぎる】
※挿絵はAIイラストを使用しています
「わぁぁぁっ!? “弱火でコトコト”って言ってたのにーーっ!」
キッチンに、慌ただしい声と煙が充満した。
コンロの上では、煮込み鍋が想定外の自己主張をしている。
ゴボゴボどころか、バチバチと火花を散らしていた。
「コーギーちゃん!!守冠のレシピ情報、全然役に立ってないよ~!」
慌てふためくキララは、火力調整のスイッチをガチャガチャしながら叫ぶ。
コーギーちゃんも足元でウロウロ落ち着きがない。
「キララ!いいから早く消さないと危ないよ~~~!」
「だよね!?お兄ちゃんにバレる前に……鎮火、鎮火~っ!!」
結果?
その試みは、尊い犠牲と共に幕を閉じた。
そして、悲劇は続く。
「……キララ」
数分後、帰宅したピカルが、低い声で彼女を呼んだ。
背後には、まだほのかに香る“焦げた何か”の匂い。
「これは一体どういう状況?」
「あはは....えっと....料理がんばってたんだけどね!?そう!がんばってたの!」
キララの空笑いにピカルは大きくため息をついた。
「いいか?まず、レシピを見た上で分量を正確に測るというのは、調理の基本中の基本だ。そして食材の切り方にはそれぞれ意味があって、火の通り方や食感、味のしみ込み方に関係するんだ。
さらに――」
淡々とした講義が始まった瞬間、キララは悟った。
(あ、これ……長い説教コースだ……)
「ちゃんと守冠でデータを確認したのに、なぜ火が上がるのか、まずその経緯を……」
「だって~~! 表示が光っててよく見えなかったの!あと、カタカナ多すぎて~!」
涙目で弁解するキララに、ピカルは眼鏡をクイッと押し上げる。
「……学習意欲は認めるが、改善の余地は大きいな。」
その夜、キッチンには“アルフィオス式調理論・基礎編”という名の説教が一時間続いたという。
参加者リクエスト:キララに料理をさせる
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