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第26話:藤と決闘する2人、結託する2人。

こんにちは。24話の続きです。

ではどうぞ!

ここは笹の葉海岸の砂浜。

只今、猛ダッシュで移動中。

「スズムシ!あんたバカでしょ!?」

現在3番手:走る新生徒会役員(仮)、冬奈

「春が嘘つくからだっ!」

現在1番手:走るスズムシ、藤

「そんなのどうでもいいわよ!逃げるのよ!」

現在2番手:走る生徒会長、紅葉

「死っ刑ぃ☆死っ刑ぃ☆」

最後尾:走る鬼神、春

というわけで最後尾に捕まったら死刑☆になる恐ろしいゲームが始まっていた。

「死っ刑ぃ☆死っ刑ぃ☆誰から狩ろっかな〜☆」

楽しそうだな、春こっちは全員半泣きなのに。

少し後ろで走りながら考え込む紅葉…たぶんどうやったら助かるか考えているのだろう。

「じゃあ一番近い冬奈からかな〜?妹のクセに私より胸が大きいなんてお姉ちゃん許せない!許さない☆」

春は少し冬奈に近付いた。

「お姉ちゃんそれ絶対八つ当たりぃぃぃ!」

冬奈は半泣きというよりほぼ泣き入っている。

それを見てパッと笑顔になる紅葉…なんだ?

「春っ!さっき藤と冬奈が春の胸の残念さ加減を語ってたわ!」


その言葉を聞いた途端、後ろから

「藤ちゃ〜ん☆冬奈〜☆死っ刑ぃ!死っ刑ぃ!」

と聞こえてきた。

なるほど、「自分」が助かる方法を探していたのか

…ありえない!

「紅葉おまえぇぇぇ!」

「あなた最低ねっ!」

「アディオ〜スお2人さんっ!」

紅葉は2人と距離をとった。

「あの女、それなら…」

と冬奈、

「お姉ちゃん!さっきスズ…藤先輩が紅葉先輩の頬を撫でてたよ!?肌が違うな!お姉ちゃんみたいな年増じゃないって!」

「紅〜葉〜☆藤ちゃ〜ん☆冬〜奈〜☆死っ刑ぃ!死っ刑ぃ!」

スピードが上がる春。

「なんで私まで〜!」

予想外の展開にマジ泣きしながら走る冬奈。

「人を陥れるような真似はよしなさい!」

今の言葉で離れると逆に危険と感じ戻ってきた紅葉。

「紅葉、その言葉そっくり返してやるよ…」

このままでは全員餌食になってしまう。さっきからのやりとりから考察して聞く耳はあるようだ。なら不本意ながら誉めて機嫌を直してもらうベタ誉め作戦だ!

「春!胸は残念だけど可愛いぞ!」

「藤ちゃ〜ん☆死っ刑ぃ!死っ刑ぃ!」

ベタ誉め作戦失敗。

「なんでだぁ!?」

恥ずかしい思いをして言ったのに!?


「バカじゃないの!?」


「素直に生け贄になれスズムシ!」

この2人、酷いよ…

「あっ」

僕はこけた。

ずっと足場の悪い砂浜を走ってきたから足がもつれてしまったのだ。

鬼神があと少しのところにきている。

「死っ刑ぃ☆死っ刑ぃ☆」

ちなみに紅葉と冬奈は遙か彼方に消えている。

「ふっじっちゃ〜ん!死っ刑ぃ☆実〜行ぉ〜☆」

やべぇ死んだな。

「待ちな!」

後ろから声がした。

僕と鬼神はそっちを向く。

そこには1人の男が立っていた。

「あ、秋雨!」

いつの間にか最初にいた場所に戻ってきていのだ。

「こいつを殺りたきゃ俺を倒してからにしな!」

秋雨かっこえぇ!

「フフッ秋雨、アナタも死刑ね☆」

春が串を構える。

「ハッハッハ!俺の名刀バーベキュー!受けてみな!」

その手にはジュウジュウと肉と野菜が焼けた音がする串があった。

やっぱりバカだった〜!

「はぁぁああああああ!」

秋雨が鬼神に突撃した!

「アッハッハッハ死ねぇ〜☆」

迎え撃つ鬼神…

「   」

秋雨の横一文字切りと鬼神の突きがぶつかった。


「フッ…」

「くっ…そ…」

鬼神の突きは秋雨を吹き飛ばした。




倒れる秋雨…


「秋雨ぇぇぇぇ!」

と叫んだ瞬間、

「うぐっ」

と春からうめき声が聞こえた。

「大丈夫だ藤」

秋雨はよろめきながら立ち上がった。

「秋雨!大丈夫か!?」

「ああ、かすり傷だ。もう大丈夫だ、春を見てみろ。」

僕は春の方を振り向いた。

「……ウマウマ!!」

と肉と野菜が交互に刺されている串を食べていた。

「…。」

「フッ秘剣、肉一文字に勝てるやつはいねぇぜ!」

秋雨、その秘剣…全然かっこよくないぞ。

「その技、今考えたろ?」

「藤、バカを言うな!毎日練習してる技だぜ?」

余計にバカだ!

とりあえずは助かった…のか?

「流石は秋雨、若寺の息子ね」

紅葉が歩いてきたその後ろには冬奈もいた。

「お前ら、よくも俺を置いて逃げたな。」

じーっと睨んだ。

「カヨワイ女の子2人に守られたいなんて勇気ある藤先輩は言わないですよね?」

ニコニコしながら返す紅葉。

「あの程度の事でビビるなんてスズムシも大したことないわね!」

クールに毒舌を決める冬奈。

さっきマジ泣きしてたのは誰だよ?

息ピッタリだなこの2人…というか

「紅葉、いつの間に妹さんと仲良くなったんだ?」

「なに言ってんのよ?私と冬奈は仲良しよねぇ、冬奈?」

「な、仲良くなんかないわよ!」

真っ赤になって否定する冬奈、なるほどこれがツンデレか。

「秋雨くーん、もっとお肉頂戴!」

元に戻った春が頬袋に肉と野菜を詰め込んできた。なんか春(普通)を見るのが懐かしいな。

「おうまかしとけ!今も焼いてるぜ!」

ビシッとサムズアップする秋雨。

「秋雨、今も焼いてるって…焦げてないか?」

よく見ると下準備していた所から真っ黒い煙が上がっていた。

「あ〜いけねぇ!?おい藤いくぞっ!」

「お、おいっ、待てよ秋雨!?」

慌てながら走り出す秋雨と僕。


「あ、藤ちゃん!?ちょっと藤ちゃんは残ってていいの!コラ〜藤ちゃん!待て〜!」

「わ〜春が追い掛けてきたぞ藤!」

「だ〜逃げろ〜!」

笑いながら逃げる僕らとプンプン怒りながら追い掛けてくる春、さっきと違って悪い気分じゃなかった。

「お姉ちゃん…あのスズムシ!」

「冬奈」

紅葉がポンと肩に手をかけて言った。

「藤と春はいつも生徒会でもあんな感じよ?」

紅葉はニヤリと笑いながら冬奈の耳元で囁いた。

「これからは本格的に生徒会も始まるし…まさか生徒会室でねぇ…心配だわぁ…いいのかなぁ?」

フッフッフとあくどい笑いをしながら言う紅葉。

「…やる!」

グッと握りこぶしを作りながら力強く言った。

「よし決定!おめでとう冬奈!今日からあなたは正式に生徒会役員よ!明日からちゃんと来てね!とりあえず放課後からでいいわよ?でも藤と春は昼休みもいるけどね!外にわからないことがあったら私か春にきけばいいから!」

「え、ちょっ…」

早口で説明したから冬奈は混乱していた。

「じゃ私達も食べるわよ冬奈!急がないとなくなるわよ!?」

と言って走り出した。

「え…ちょっ、待って!卑怯よ!」

そう言うと冬奈も走り出した。


このバーベキューと言う名の宴は夜遅くまで続くのであった。

と言うわけでバーベキュー編(冬奈生徒会に入る編)終了!

この後、また一悶着あるのですがそれはまた別の時に。

ではまた次話もよろしくお願いします。


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