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第26話 乾杯

”花の国”マンドレイクの中央広場


私は、この妖魔の森を統治する新たな魔王として就任するにあたって、妖魔の森改め、花の国”マンドレイク”という国名を他の三名の魔王に名付けられた。


「どうして、国名に私の種族名を付けるんですか?」


「まぁ、義務ではないんだが、魔王やニュクス様に直接認められた魔族は、本来与えられた種族名を名乗らないといけねぇんだが、まぁ~地球人の名残というか・・

未練というか、そういうのをニュクス様に考慮されて、生まれた魔王たちは転生前の人間の頃の名を名乗るようになったんだ。」


「でも、少なからず、全ての魔王は、ニュクス様に感謝しています。 その意味も込めて与えられたこの身に宿る名を称号と種族名を自分の治める国の名としたんですよ。」


「・・・フウシュウ・・・。」


「へぇ~・・ちなみにお三方の国の名前を聞いても?」



「僕の治めるのが、溶岩龍の山に位置する”爆炎の国 フレスベルグ。」


「俺のが、遺跡砂漠にある”錬成の国”ヘカトンケイルだ。」


「常闇の大地・・”不滅の国”・・・タナトス・・・」

(・・・・なんだか、自分の名前に比べると凄く物々しいような気がするのは私の気のせいかな?)


大きな、この魔界の世界地図を地面に広げながら、それぞれの魔王が指を指して自分の国の位置と国名を告げていく。

「へぇ~、魔界って予想以上に広いんですね、しかも、この妖魔の・・・じゃなかった ゴホン、この花の国と剛毅さんの錬成の国って隣どうしだったんですね。」

広大に描かれている妖魔の森の右隣には、先程、剛毅が指さしていた遺跡砂漠が広がっていた。


「えぇ、ですから他の魔王様方もですが、特に錬成様には大変お世話になったんですよ。」

地図を眺めている私達の元に色とりどりの果物や沢山の飲み物を持ったティターニア達がやってきた。


「さぁ、皆さま。今宵は、我らの里・・いえ、我らの国に魔王を頂けた大事な日、心ばかりのおもてなしですが堪能していってくださいまし。さっ、猊下・・」

そう言って、ティターニアは飲み物を注いだグラスを私に手渡してきた。


「この国を代表する魔王の初仕事でございます。」

つまり、私に音頭をとれと? 社会人を経験した事もない元JKに?


しかし、私の音頭待ちなのか皆、料理に一切手を付けずにグラスを片手にジッと私を見つめる。


(やるしかないのか・・・・)


「うぅぅ・・・こっ こういうのは初めてで正直わからないんだけど・・私がこの国の魔王になりました 花園 香です。

まだ、生まれたばかりなので未熟者ですが、精一杯が、がんばりたいと思いますので宜しくお願いします!  乾杯!!!」



「乾杯!!!」

私の合図に一斉に割れんばかりの「乾杯」の声が響きわたり、大宴会が始まったのだ。



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