第4話 初めての街と水筒
「なぁ、日が暮れる前に街とか行きたいんだけど」
『それなら、このまま真っ直ぐ進めば着きますわ」
転生した直後に野宿はしたくない。
だって魔物とかわんさかいるらしいし。
しばらく歩くと川を見つけた。喉も乾いていたので
助かった。川を覗き込むと
ふと、違和感を感じる。
俺こんな顔だっけ?自分の顔は嫌いだったから
鏡はあまり見てこかったから自信はないが
髪の色も明らかに違うし。
「リア、俺の顔いじった?」
『もちろんですわ!転生させたのですから
全く同じ顔になんて出来ませんわよ。
それとも元の顔が良くって?』
「いや、この顔がいい。
………もしかしてこの顔リアのタイプ?」
『―――――急がないと日が暮れますわよ』
話をそらされてしまった。
怒らせてナビを辞められたら困るのでこの話には触れないでおこう。
川の水を手ですくい、喉へ流し込む。
冷たくすっと食道を流れていく。
川の水とは思えないほどに美味しい。
今まで俺が飲んでいた水が、ジュースが何だったのかというほど美味しい。
香りはないのだが果物を思わせる甘さ
それでいてすぐに味が消えてしまう。
「この水美味すぎだろ」
『別に普通の水ですけれど。
……ああ、そちらの世界は魔素がなかったんでしたわね。この世界のものは全て多少の魔素が含まれているのですわ。きっとそのせいでそちらの世界のものとは違う味に感じるのかもしれませんわね』
マソが含まれているだけでただの水がこんなにも美味しくなるのか。
これは転生して良かったかもしれない。
向こうの世界の数倍美味いものが食えるのだから。
――――マソ?
マソってなんか聞き覚えがあるな。
マソ、、まそ、MASO、………魔素!!
魔素って確かあれだよな。
魔物の動力源だの魔法の素となる物質的な
向こうの世界にはない不思議なエネルギーの。
危ないやつでは?
魔素の過剰摂取で絶滅した種族がいたとか
なろう系の小説で読んだ覚えがあるぞ。
「な、なぁ、魔素って俺が摂取しても大丈夫なのか?」
『問題ありませんわ。むしろ摂取すればするほど
健康になりますわ。
なにせこの世界では、行きてるだけで体内の魔素が
消費されていきますし。
過剰摂取したとしてもステータスが
微量上昇する程度ですわ。」
「そうか、良かった。」
『あ、でもこの事はこの世界の住人は知らないので
なるべく教えないでくださいまし。
知れ渡ると大混乱が起きますわ。』
しれっと大混乱が起きる情報を教えないでほしい。
聞いた俺が悪いんだけど。
街までどれくらいかかるかわからないし
川がまた見つかるとは限らない
水筒を作ってそれに入れていこう。
取っててよかった錬成スキル。
近くにあった木を素材に水筒を錬成した。
結論を言おう、とんでもなくハズレスキルかもしれねぇ
とんでもなく粗悪な水筒が出来上がった。
まず、見た目がとんでもなく歪だ。これは仕方ないだろう。
次に水を入れるのにとんでもなく時間がかかる。
なんでこの量の水を入れるだけでこんなに時間がかかるんだってほど時間がかかる。
そして蓋がガバガバで、水筒を少しでも横にするとこぼれる。
さらに、入れた水を飲んでみると木クズが入っているし木の匂いがこれでもかというほど移ってしまっている。
加工前の木の匂いの数倍は匂いが強い。
なぜ匂いが強くなるんだ…。
どうにかならないものかと考える。
中身のすかすかな頭を振り絞る。
――――――――空間操作スキルので異空間に収納したらいいんじゃね?
物は試しだ。早速やってみよう。
川に手をいれる。空間操作スキルを発動させる。
手を入れてる辺りが一瞬水が消えた。
収納出来たみたいだ。
収納はできた。問題は取り出しだ。
手を受け皿のようにしそこに水を出現させる。
そして、飲む。―――――――――――美味い。
良かった。成功した。
現状ではポーチ1つ分しか容量がない。
容量増加は急務だな。
飲み水の確保をした俺は街に向かって再び歩き始めた。
しばらくすると街が見えてきた。
街は壁に覆われている。入口には門番らしき人がいる。
「身分証か通行手形の提示を」
入口から入ろうとすると門番に止められた。
「ああーすまない、どっちも持ってないんだ」
そう言うと門番はこちらを警戒するような目つきに変わる。
「気づいたら森にいて何がなんやらわからないんだ」
「ああー、メナルの迷い子か」
「メナルの迷い子?」
「たまに異世界からこの世界に人が迷い込んでくるんだ」
たまにって大問題では?
「ああ、それだ」
「そうか…災難だったな。ちょっと待ってろ」
門番は紙に何かを書くとそれをこちらに差し出してくる。
「入ってしばらく真っ直ぐ行くとクロスした剣が
描かれた看板の建物がある。
そこにこれ持って行くといい。
身分証やらなんやら手続きしてもらえる」
「ありがとう」
「いいってことよ。俺の名前はユントだ」
俺は少し間をおいて名乗る
一昨日の夜から更新できなくてすまねぇ。
人生初の社員としての勤務で疲れてたんだ・・・
今日はあと1回更新する。




