第46話「 焼肉パーティ 」
2/4本文を修正しました。
卵の記述なし→記述あり。
他もちょい修正。
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花粉症…目編
①まず顔を洗って花粉を落とします。
②洗眼薬で目をパチパチして花粉を取ります。
③目薬をさします。
①は絶対に必要ですね。
②もおすすめです。
③に関しては、出来たらで。
翌朝、少しというかお昼頃まで卵を抱いてゴロゴロしてた。
今日は、何もしたくない気分なのである。
むぅ … 2日後に虎の村長さんに魔獣を狩ると言ったので、3日後に後で訂正しに行こう。
今日は、働かない事にした。
お銀とアラクネさん達にも
「 今日は、お休みにします 」
と伝えた。 もう昼過ぎになってしまっているのだが … 。
最近お出掛けやら何やらで慌しい毎日を送り、とうとう俺のモフモフエネルギーが尽きたのだ。
ゆっくり・ノンビリ・まったりを目指している俺が … 不覚である。
あぁ … お銀の毛並みに癒されたい … 。
それにアラクネさん達にも回復魔法だけで最近あまり構ってあげてないしなぁ。
でも、ただ家でゴロゴロするのもダメな感じがするので、桜の世界樹の所で卵を抱いてゴロゴロする事にした。
どこでゴロゴロするのも一緒じゃんと言われそうだが、桜の世界樹の所でゴロゴロすると、もうそれはゴロゴロじゃなく、お花見という風流なものに化学変化するのだ。
お花見かぁ … 。
縁日を思いだすなぁ … 。
金魚すくいなどの屋台など。
食べ物の屋台って清潔感や値段がイマイチだけど、何故か心が惹かれるんだよな。
ちなみに清潔感がないっていうのは、お外で土埃が舞ったりするからね。
お祭りや盆踊り・花火大会は、こっちの世界にあるのかな?
多分というか絶対に盆踊りはないな。
縁日は、虎の村長さんがやると似合いそうだな。
1度、虎の村長さんやモンドさんに相談してみようかな。
妖精さん達なんて楽しい事が大好きだからきっと喜ぶだろうし、皆が同じ所に集まる機会なんてあまり無いしね。
年間スケジュールか何か作って2ヶ月か3ヶ月に1度の割合でそのような行事を開くのも悪くないな。
南の街の件が終わったら、考えてみよう。
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先ずは、忘れないうちに虎の村長さんに一言断わりに行く事にした。
会った際、お腹の卵を見て 『 これは何の卵ですか? 』 と聞いてきたが、俺もまだわからないので 『 お銀が南の森で拾ってきたのですが、私もわからないのです 』 としか答えようがなかった。
ちなみに休みの件に関しては、村長さんも 『 休日も大切ですからね 』 と了解してくれた。
あと 『 ちょっと待ってください 』 と自宅に戻り、先日の魔獣の部位を渡してくれた。
帰りがけに 『 今日の夕飯は、先日頂いた魔獣のお肉で焼肉パーティをするんですが宜しければ皆さんご一緒いかがですか? 』 と招待されたので、甘える事にした。 奥さんも娘さんも 『 期待しといてくださいね♪ 』 と腕まくりしていた。
その帰り道に、モンドさんの所にお肉とお土産を持っていく事にした。
モンドさんにもお腹に抱いている卵の事を聞かれたので、虎の村長さんと同じ返答をした。
ところで、いつ孵るのだろうか?
とりあえず、回復魔法でもかけておこう。
で、モンドさん達は、最近人魚さんの区の漁師さんと仲良くやっているようでお魚と最近採れ始めた野菜を物々交換しているので、お魚料理が食卓によくあがっているらしい。 なのでお肉を持って行く事にしたのだ。
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虎の村長さんに先程の件を伝える用事を終わらせたので、お銀やお糸達が待っている桜の樹へ急いで行く。
桜の世界樹の所に着くと、既にシートが敷いて用意されてあった。 アラクネさんが作った特製のシートである。 しかも座布団付きで。
『 何時作ったの 』 と聞いたら、俺が虎の村長の所に行っている間にちゃちゃっと作ったとの事。
せっかく作ってくれたので、座布団に座ってみる。 相変わらずの素晴らしい座り心地である。
普段からチョコチョコ作っている為か、始めの比べるとレベルが違う。 試しに2つに折って枕にしてみると、すぐに夢の世界に入れそうだ。
まあ、さすがにさっきまで寝ていたので、それは自重する事にした。
で、お花見を始めた訳だが、ちょっと風流に浸りたくて、皆に俳句を教えてあげる事にした。
五七五に季語を入れれば出来る言葉遊びみたいなものである。
そんな訳で出来た句が下のものである。
▼出来た作品▼
【 小太郎作 】
桜咲く 皆で仲良く のんびりと
【 お銀作 】
撫でられて 幸せいっぱい お花見で
【 お糸作 】
お花見で 回復魔法 嬉しいな
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なんとも言えない句である。 お銀やお糸に関しては、ただ小太郎にリクエストしているだけである。
小太郎はというと、既にリクエストに応じてアラクネちゃん達に回復魔法をかけて、お銀にブラッシングをしていた。
お糸とアラクネちゃん達は、桜の世界樹の下で気持ち良さそうにスヤスヤと眠り、小太郎とお銀はお互いに幸せいっぱいの表情である。
夕方まで、このようなまったりとした時が流れた。
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夕方になったので、アラクネちゃんを起こして、虎の獣人さん所へ向かう準備をする。
手ぶらで行くのも何だから、1品料理を作って持っていく事にした。
何の料理にしようかと思っていたが、最近デザートを作ってデザート作成レベルが上がっているので自信のあるデザートを作って持っていく事にした。
何にしようかと思ったが、ここに来てからプリンを食べていないのに気付き、ここはプリンでしょ!と1人納得して作る事にした。
とりあえず、お腹にある卵は料理をする際に割ってしまったり、間違えてプリンになってしまわないように空間収納に保管する事にした。
準備完了という事で料理を始める。
まずは卵からという訳で、最近食卓にあがるようになってきた牧場のタマゴを使う事にする。
卵は、朝アラクネさん達が回収したら空間収納する事にしている。
ただ、今回は俺達が向こうにいっている間に虎の村長さんが回収してくれた卵を使う事にした。
牛乳も牧場特製の物である。
なかなか濃厚で美味しい。
特にお風呂上りの1杯は格別である。
この牛乳でフルーツ牛乳かコーヒー牛乳を作って、いずれお風呂上りに飲む事がお風呂でやる最終目標である。
その卵と牛乳を使ってプリンを作る。
お銀に氷を用意してもらって、冷やして置く。
カラメルソースと果物のジャムも作る。
この果物のジャムは、カラメルソースの代わりに付けるものだ。
バリエーションもいくつか作る。
ちなみにホイップクリームも作る。
結局、虎の村長さんが回収した全ての卵を使い切ってしまった。
プリンが大量に出来た。
後で島の住民さんの所にも持って行ってあげよう。
足りなければ、空間収納にしまってある街で買った卵を使い切ってしまってもいいしね。
プリンも後は冷やすだけなので、虎の獣人さんの所に行く事にした。
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虎の獣人さん所に着くと、もう準備が終わっていて、俺達の事を待っていてくれたようだ。
俺が 『 お待たせして申し訳ない 』 と謝罪の言葉を言うと、村長さんが 『 こちらが予定より早く準備が終わったので、気になさらないで下さい 』 と言ってくれた。 奥さんと娘さんがウンウンと頷いている。
そんな訳で焼肉パーティが始まった。
ちなみにこの魔獣のお肉の魔獣だが、以前に虎の獣人さんに渡したお肉は鹿のお肉で、今回のお肉は、鹿のお肉に加え、猪と熊の魔獣のお肉が加わっている。 この魔獣は普通の動物に比べて、2周りほど大きく身体能力も元々の動物より10倍ほどあるらしい。 鹿の魔獣は、たまに罠にかかって獲れるらしいが、熊の魔獣に関しては、罠に掛かっても壊してしまうので獲れないとの事だ。
この魔獣だが、100年程前に1頭確認されてから、徐々に多く確認されるようになってきて、最近は、魔獣の増加により生態系のバランスが崩れ始めてしまった所もあるらしい。
外来種のような存在である。
バランスの崩れた所で当てはまるのが、今回の南の開拓村の森だ。
いずれお銀やアラクネさん達に本格的に狩猟してもらう時が来るかもしれない。
ただ、この魔獣も全部が全部害になる訳でもなく、この魔獣の糞には、土を豊かにする栄養素が豊富に含まれており、魔獣の多く生息する地域は自然が豊かなのだそうだ。
だから全て駆除するというより、増えすぎたのだけを駆除する。
特に熊の魔獣なんて人間が駆除しようとすると大掛かりになっていまうだろう。
話がだいぶそれたので、焼肉パーティに戻る。
その焼肉パーティだが、普通の焼肉と少し違う。
何が違うかと言うと、焼肉99:野菜1の割合である。
大きな皿に焼肉がドーーンとのっており、プチトマトが1個ポツーンとのっている。
これは、必要なのだろうか?
皆がドンドン焼肉を焼いて食べていく。
プチトマトがポツーンと1つ残っている。
仕方ないので、俺が取る。
俺は、トマトが食べれない。
食べられるのは、トマトケチャップのみである。
虎の村長さんの所に持っていく。
虎の村長さんがトマトが嫌いのがそこで判明した。
そこに奥さんと娘さんがやって来た。
そしたら、娘さんが村長さんに 『 あ~ん♪ 』 として食べさせてあげていた。
虎の村長さんが涙を流しながらモグモグと食べていた。
村長さんは、嬉しさと苦しさの板ばさみで涙していた。
その光景があまりに面白かったので、5回ほど同じ事をやってみた。
奥さんと娘さんが交互に 『 あ~ん♪ 』 と食べさせてあげている。
村長さんの涙が止まらない。
きっとロマンチック並に止まらないのだろう。
ちなみに俺の笑いも止まらない。
これくらいの不幸?は見ていて、とても楽しい。
いわゆるリア充爆発しろ!のリア充が爆発している所みたいな物なのだから。
だから、可愛い女の子が彼氏にお弁当を用意して美味しいでしょ?と言われてマズイ料理を 『 マズイ 』 と言えない彼氏が苦悩しながら食べているのを見ているのは大好きである。
後で、奥さんと娘さんに聞いてみたら、2人ともトマトが苦手なのだそう。
昔から苦手な食べ物は、村長さんに 『 あ~ん♪ 』 してあげると喜んで ( ? ) 食べてくれるので、普段からやっているとの事だ。
虎の村長さんが不憫過ぎる。
ただ、そんな村長さんが大好きだ。
苦手な食べ物を食べ終えた村長さんはグッタリしていた。
約1名グッタリしている人を除いて、楽しく焼肉が食べ終わったので、デザートを出す事にした。
島にテレポートで戻ってプリンを出す。
プリンもまた正義だった。
女性陣だけでなく、男性陣にも人気があった。
せっかくなので、プリンの作り方を教える事にした。
プリンの作り方を教え終えた俺は、虎の獣人さんにさらに崇められる存在になっていた。
『 デザート神 』 である。
なんか前の方が良かった気もするが、深く考えない事にした。
そんな訳で、盛況なうちにパーティも終わったのだった。
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で、自宅に戻った俺は、他の島民にプリンを配るべく奔走した。
妖精さん達にもプリンのレシピを教えて、俺達の代わりに牧場のお世話と掃除を頼む事にした。
報酬は、牧場で採れる卵と牛乳である。
妖精さん達の答えは 『 ありがとう 』 である。
色々とすっ飛ばした結果 『 了解 』 から 『 ありがとう 』 になったのだろう。
ただ、プリンを作る気満々なのだけは理解した。
今日は、ゆっくり寝て明日からまた頑張ろう!
あっ、卵を空間収納から出して温めないといけない。
そんな訳で、俺とお銀の間に卵を置いてゆっくり寝るのであった。
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次回やったら、多分泣きます。




