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第40話〜嘲〜
潮の芳しく香るブースで、ベンチにぶら下がっていた。
今日の波は一段と高く、反対側のベンチは静かに飛沫を受け止める。
フナムシが壁を登ろうとしては波がそれを遮る。諦めのつかない様子でザラザラとした表面を這う。そんなことが幾度も続いただろうか、一人の大男が現れる。
「ところでよ、」
「ところでよ、まあ前に話した文句は、『負荷なき個人』についてのお勉強をしたことがある奴なら何の苦もなく理解できただろう。」
海辺のの真横に田園風景。海は曇りで陸は晴れ。
飛沫を浴びながらベンチに腰掛ける。
「一ヶ月ぶりだがそれの続きだ。」
「」
「笑えよ」
「おい、お前!笑ってみろ!」
フナムシは蠢く
「何がおかしくて笑っているのだ!」
海は笑い、風は囁く
(忽然と現れていきなり「笑え」などと申す者があろうか)
「それでいいのだ、その思考がもっともだ。」
「笑いには共通の構造がある、それは一ヶ月前の話と同じである。」
「罪人が人を裁いてはいけない、気に入らないものだ。」
「しかしこの言説は場合によっては笑いにつながる。」
水滴は宙に浮いてそのまま沈み出した。




