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老人の秘密(2)

 ロットの家で待つこと二十分。メリーが老人を引き連れてやってきた。たどたどしい足つきで椅子に座ると何かを懐かしむかのように上を見上げている。

「みんなお待たせ。ほらおじいちゃん、ロットの家で話し聞くだけなんだからずっとニコニコしてないの!」

(相変わらず掴みづらい人だな…)

「こほん…それでは報告とさせていただく前に一点謝罪を。一ヶ月の間音信不通となってしまい申し訳ありません。理由につきましては後ほどお話いたします。ですので報告を聞いてからにしていただくと助かります。」           

 クロードは全員が到着したのを確認すると、深々と頭を下げてクロード達が居なかった一ヶ月(一日)の出来事を謝罪する。

(流石に一日だけ居なかったと言っても誰も信用しないだろう…事の顛末を話せば理解できなくても仕事は信用される。)

「では、報告とします。結果としましてはお兄さんを死の洞窟内で発見しました。」

 クロードの報告に母親は涙を浮かべて喜ぶ。違和感を感じ目を配らせるとメリーの祖父が口元に人さし指を当てて口を動かしている。それを読むと

(秘・密・に・し・て・く・れ)

そう呟いているように見えた。

(秘密にしてくれ?何故その言葉を…?鍵のコイン、洞窟を知る、まだ仮説だけども長耳族の里の特性…よく見たら何処かで見た気が…それに何か持って…まさか!)

 老人が持っているものが見えた時、クロードの中で全てが繋がった。

「やっぱ兄ちゃんいたんだ!じゃあなんでここにつれてこないんだよ!」

「これから話しますので落ち着いて下さいませ!」

「クッ…」

 ウィルが居ないことに納得がいかないロットはクロードに掴みかかろうとするがリーンが制止する。クロードは場を落ち着いたのを確認してこう伝えることにした。

「お兄さんは私達が見つけた時には既に息を引き取っておられました…傷も酷く、もし生きていたとしても助からなかったでしょう。」

 と嘘の話を本当の話として。

 

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