【第0話・刀剣オタク、異世界に転移す】
初のオリジナル作品です。
もし宜しければ楽しんで読んでください!!
目が覚めれば俺の視界には真ん中に大きな桜の木と美しい湖、どこまでも続く澄み渡った青空が広がっていた。
「何処だ、ここ?」
景色は綺麗だし、空気も美味いことになんの不満もないがマジで此処は何処なんだ?辺りを見渡してみるがこれといって景色以外に目新しいものは何もkなかった。約10分ほどで俺は桜の下に腰を下ろす。
「マジで何処なんだよ?何処を見渡しても綺麗な景色ばかりで何もない。どうすればいいんだ?」
腰を下ろして頬杖をついていると桜の花弁が頭に乗っかり指で摘む。綺麗な花弁だと思って改めて桜を見るとこれ『ベニシダレザクラ』だな。本当に綺麗な桜だ。陽の光を浴びてとてもキラキラと輝いて、って!?
「うおっ!?」
俺は咄嗟にベニシダレの下から抜けて躱わす。すると俺のいた場所には複数本の刀や槍が刺さっていた。いやっ、危ねえな!?
「なんで桜から刀や槍が降ってくるんだよ!?恐えわ!!」
危うく裁縫の針刺しになるところだった。なにをどうしたら桜からこんな物騒なモンが降ってくるんだよ?
肝を冷やしながら刺さった刀や槍を眺めていると俺は目を見開く。おいおい、嘘だろ?まさかこれ全部……
「有名な刀剣達じゃねえか!!これは長曽祢虎徹、こっちは千子村正!!おぉ、和泉守兼定まであるじゃねえか!!なんだこれ、天国か!?夢なのかもしれないが今はこの夢に感謝する!!」
俺は目の前に広がる刀剣を見て興奮が収まらなかった。実を言うと俺は重度の刀剣オタクであり、俺の部屋にある本棚にはたくさんの刀剣類の本や雑誌が大量に置かれている。模造刀や居合刀なんかも所持しているし、しまいには護身術程度だが武術なんかも習ったことがある。まぁ、武術は進学やバイト、就職なんかで手が回らずに2年という少ない年月しかできなかった。
「天下三名槍の三振りまであるし、これが本当の選り取り見取りってやつか。」
俺は数多くある刀剣を手にして軽く降ったりした後に丁寧に扱い綺麗に並べた。
「こんな綺麗な場所に刀剣は不釣り合いだな。オタクの俺的には悪くはないが……って、そういうことじゃないし。」
何を俺は呑気なことを言ってんだ。夢とはさっき言ったがこれどうなんだ?綺麗な景色に刀剣類、いくらなんでもありえない光景だよな。しかも桜からその刀剣類が降ってくるのもおかしいし。あと下手こいたら、死んでるし。こんな綺麗な景色の中で一箇所、流血してる剣山が出来てるとか最悪すぎるから。
すると地面に並べた刀剣類が光り出して影も形も無くなって消えた。えっ!?
「おい!?どこいった!?俺の夢なのに刀剣が消えるとか酷すぎるだろ!!」
何処かにあるだろうと探すが残念なことにどこにも無いと認識して仰向けで空を見上げる。
「はぁ……折角の刀剣が消えるなんて最悪だ。仕方ない、無くなったモンを探しても時間の無駄だから寝よ。」
そう呟いて俺は目を瞑り意識を手放す。
◇
「ちょっと、いつまで寝てるのよ。起きなさい!!」
「……ん?は?」
次に目を覚ませばさっきまでの桜や湖、青空、草原すらも無くなっていた。代わりに俺の視界に映ったのは黒髪をサイドテールにした何処かの学園らしき制服を着た少女が立っていて俺は一つの教室の席に座って寝ていたらしい。
「寝ぼけてないで早く行くわよ、これから入学式なんだから。」
は?入学式?何、言って……
俺が疑問に思っていると外から音が聞こえて視線を向けると校庭では武器や鎧なんかを武装した奴らが多数おり、俺は目を疑った。そして一番に驚いたのは入学式と言っていたからなのか外にデカデカと垂れ幕などが飾られていて名前が『ようこそ ダンジョン学園・東海道へ』と書かれていた。
「はは、夢から覚めてこの状況……何をどうしろと?」
頭の中では混乱の一言で埋め尽くされているのにどこか俺はワクワクしていた───




