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ハリネズミのジレンマ
「私は夜桜を。夜桜は私をまだ知らなすぎて傷付ける」
「そんな事ない!」
辺りにも一方的。
私は、
「傷付けられたなんて思ったことは無い!」
「本当に?少しでも嫌な気持ちにならなかった?ほんの少しでも」
月陽はこんなこと言わない。
……これも、分かってないという事なのか。
「完全に理解し合うのは無理だよ」
「分かってる。けど、恋人なら無理して許すでしょ。私達は好き同士でも付き合うには早すぎた」
月陽の言わんとする事も分からなくは無い。
なんなら、理解できそうで嫌になる。
そんな理性や理論なんて聞きたくない。
もっと、感情に身を任せて欲しい。
私に甘えればいい。無理を言えばいい。
そう思う。けど、月陽はそれが嫌だという。
意見がズレる。
「……友だちに戻ったら変わる?」
「変えるの。今よりいい未来の為に」
月陽は言葉を紡ぐ度に強くなっていく。
しおれた花が水を得て天を仰ぐように。
目に滲む涙は瞬きの度に減っていく。
その自信に少し押される。そうなのかもしれないと流されそうになる。
「なら、私の思いはどうなるの?」




