氷の女王は笑う ③
まずは一番面倒くさそうなグリズリーからやることにした。
雪の積もった雪原を歩いているとモンスターと出くわす。目的の白銀グリズリーではないが倒して素材をもらっておく。
「このフィールドで確率でエンカできるっつー話だけんども……」
「右から何か来る」
「っと、早速お出ましかい!」
熾天使の剣を握りしめる。
右から大きな図体の何かが走って向かってきていた。銀色の毛で覆われた大きなクマ。私たちより数倍もでかい。
グリズリーって結構大きいな。現実でこの大きさなら太刀打ちはまず無理だ。だがこれはゲームなので戦うことが出来る。
グリズリーは大きな腕を振り上げる。
丸太のような腕に吹っ飛ばされ雪に埋まる。私は起き上がりダメージを確認。
火力は高いが私はそこまでダメージを負っていない。スキルで軽減されてるし、防御貫通してくるものではないようだ。
「まずは一撃。"チェスト"」
私は脳天目掛けて剣を振り下ろす。
が、大したダメージになっていない。どころか。
「ダメージこりゃ入ってないな」
頭を狙って剣を叩き込んでもダメージが入ってない気がする。
頭は私のようなカッチカチの防御力なのだろう。
「頭はダメ、ならば胴体!」
私は高く飛び、そのまま胴体目掛けてチェスる。
ダメージが入った感覚があった。頭ではなく胴体を狙うべきなのだ。
そうと決まれば早い。
「ファイヤーボール」
アルトの方から炎の玉が飛んでくる。
アルトは魔法使いのようだ。魔法で私の援護をしてくれている。
私はグリズリーの懐に潜り込み、剣で一閃。
グリズリーはよろよろとして、私の上に覆い被さろうとしてくるのでかわして剣で切りつける。
図体がデカく行動がノロマだ。見てかわすことは余裕。気をつけるべきはアルトの被弾だろう。
私ですらダメージをまあまあ負った。アルトならワンパンじゃないかな。
「トドメ!」
私は腹部を剣で貫いた。
グリズリーはそのまま倒れ素材を落とす。白銀グリズリーの肉を数個ドロップしたのだった。
まずは白銀グリズリーの素材ゲット。必要数は2個なのでこれで充分だろう。
「次何いく?」
「近いのは鮭じゃないです?」
「鮭か……。何の装備もなく取れるのかな」
とりあえず鮭の生息地に向かってみよう。
私は雪道を進んでいったときだった。ズボッと私たちの下半身が雪に埋まる。
「ここ深いな」
「はやく這い上がらないと……!」
その瞬間だった。
突如、私たちの身体が宙に舞う。雪が崩れて氷の割れ目の中に落ちていく。
「ここクレバスだったのか!? 落ちる……!」
「きゃあああああああ!!!」
私たちはクレバスの中に落ちて行ったのだった。
だがしかし。
「あっぶねー。飛べてよかったぁ〜」
私は空を飛べるので問題なかった。
さ、次だ。




