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ツッコミ異世界転生  作者: ふりがな一文字


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1/2

初!異世界でのツッコミ!

朝、目が覚めたら知らない天井――ってやつ、人生で一回は言ってみたかったけど。


「いや、マジで知らない天井なんだけど!?」


反射的に出たツッコミが、やけに部屋に響いた。

畳でもフローリングでもない、なんか無駄に豪華な石造りの床。シャンデリア。中世ヨーロッパみたいな内装。で、周りを囲むローブ姿の連中。


「勇者様、ようこそおいでくださいました!」


「テンプレか!!」


思わず叫んだ俺に、ローブ集団がビクッとする。


いやいやいや、ちょっと待て。落ち着け俺。こういうのはまず状況整理だ。


トラックには轢かれてない。神様にも会ってない。ガチャも引いてない。


「つまり導入雑じゃない!?」


誰に言ってんだ俺は。


「えっと……勇者様?」


「誰が勇者だ!ただの一般ツッコミ高校生だわ!」


リーダーっぽいジジイが困惑してる。そりゃそうだ。俺だって困ってる。


「この世界は今、魔王の脅威に晒されておりまして……」


「説明早い早い!もうちょい段階踏め!」


「段階?」


「せめて自己紹介とかあるだろ!?あとこっちの同意は!?」


ジジイ、完全にフリーズ。


周りのローブたちもざわざわしてる。なんだこの空気。俺が悪いのか?いやでもツッコまざるを得ないだろこれは。


「えーと……では、改めて。私は王宮魔導師長のガルドと申します」


「やればできるじゃん」


「ありがとうございます?」


なんで褒められたみたいな空気になってんだ。


「して、勇者様のお名前は?」


「そこ聞く!?今!?」


「重要かと……」


「まあそうだけど!流れってもんがあるだろ!」


はあ……ダメだ、この世界。全部ツッコミ待ちで進行してる。


俺がいないと成立しないタイプの異世界だこれ。


「……で、魔王がどうしたって?」


観念して話を促すと、ガルドがほっとした顔をした。


「はい。魔王が復活し、世界は危機に――」


「復活ペース早くない?」


「そこ気にします!?」


「するわ!」


――こうして俺は、剣も魔法もない代わりに、無限のツッコミだけを武器に戦うことになった。


いや戦えるのかこれ?

次回!ある意味ラスボス現れる!

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