ep.9
「お前はそれでいいのか、ミウロゥ」
『うん。私も強くなったし、ドラゴン程度ならぶった斬れると思うよ?』
「いや、怖ぇよ」
ドラゴンが基準な時点で相当だよ。
『リベットと話をしていて、もう1度旅に出たくなったんだ。でも、みんなには皆の歩く先がある。だから、ここで……』
「……分かった」
随分とあっさり納得するんだな。
もう少し悩むと思っていたが……
「だが、俺は決してお前から離れない」
『セトル……』
「だから爺さんのところに戻る。今よりもっと賢くなってからお前の元へ行く。何がなんでもだ」
「その手があったか。なら俺ももっと強くなってから……そうだな……魔王でもぶん殴って強くなったら大将の元に行くとしよう!」
「……そうです、ね。ミウロゥは昔から1度言い出したら絶対に曲げませんものね。私も主に祈りを捧げて聞いてみましょう。今まで見えなかった道が見えるような気がします」
別れ、じゃなくて再会を誓うか。
ゲームの世界なのに映画を見ている気分になるな。
「わ、私は……」
『ヘクサ、無理をしなくてもいいんだよ。皆はそう言ってるだけで、合わせる必要は』
「私は、もっとすごい魔法を開発する! それでそれで! どこにいても、ミウロゥちゃんがどこにいても一瞬で駆けつけられるようにする! もうあんな思いはしたくないから……」
『ヘクサ……』
「だ、だから!」
俯いた顔を再び上げてミウロゥに接近するヘクサ。
「また会えた時は……その……抱きしめてもらっても……いい?」
『もちろん。大好きなヘクサの頼み事なんだから当然』
と、そこでミウロゥの言葉が途切れたのはヘクサが思いっきり抱きしめたから。
勢い余ってそのまま床にぶつかったが……まぁ、大丈夫だろう、多分。
「というわけで、俺たちは1度全員バラバラになる。ミウロゥのことは頼んだぞ、リベット」
「おうとも! 俺たちが駆けつける時まで頑張って護るんだぞ!」
「とはいえリベットさんもこちらの世界に来たばかり。ですので、こちらを」
ソレーから渡されたのは……御守り?
「護符と呼ばれる物です。そちらを身につけておけば例え龍王のブレスであれ耐え切れるでしょう。回数はありますので、お気をつけ下さい」
「あ、あぁ。助かるよ」
【護符】
〖東の国に伝わる護符。致死に至るダメージを受けた場合のみ発動。生き残ることが出来る〗
[残り回数:10] [譲渡不可]
んー?
10回までならとんでもダメージを喰らってもギリギリ耐えるってことなのか?
致死……ねぇ……
今回もお読みいただきましてありがとうございます。
東の国、実はヤバい国説。
この世界では龍と竜とドラゴンの3種類がいます。
1番やばいのが龍。
それなりにヤバいのが竜。
ドラゴンはただのボスモンスターです。
出会ったら即一刀両断できるくらいにはミウロゥさんは強いらしいです。




