第一章
如月一。
容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群。街を歩けば女が皆振り返る。……しかしモテない。
何もしなければ女は寄ってくる。だが学校では男子からはとことん避けられ、女子の顔を見れば引いた顔を見せられる事がたびたび……いや、いつもなのだ。
何故かというと、大きい問題は一つ。如月一は一般的に言うナルシストなのだ。しょうがない、あの顔なのだ。整い過ぎている美しい顔、一切シミのない綺麗な肌、恵まれたスタイルで中学入学したての頃まではとてもモテていた。だが、しばらくして自分の美しさに気づきナルシストと化したのだ。
学校の皆は如月一をこういう。超残念系イケメンクズ男、と。
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「先生ー!如月が殴られましたぁー!」
職員室のドアが勢いよく開き、生徒の慌てた声が響く。その声を聞いた職員たちが、あいつか、いつかこうなるとは思ってたんだ。的な感じの雰囲気になる。そして、事態を聞いた教頭が奥から出てきて「如月のいる場所へ連れてけ」と一言言うと駆け付けた生徒が案内し始める。
そして着くなり驚いた。如月が殴られた事については正直教頭はどうでもよかったと思っていた。教頭は殴られた如月(気絶中)じゃなく、殴った本人に驚いていた。
「三上、お前……まさか」
三上ゆずほ。学校一の美少女、性格は温厚で成績はいつもトップ。そんな三上が如月を殴った理由、教頭はすぐにそれが分かった。
「……如月に告白されたんだな」
告白されただけで殴る、なんておかしな話なかなかないだろう。だが如月だ。告白して、振ったらナルシストの如月は必ず「俺が尊すぎて付き合うのにためらってるんだな?分かるぞ。」的な発言をいっぱいしてこうなったんだろう。事実、それが過去に何回もある。殴られるのは初めてだが。
「私、もう帰ります」
そう言って三上は学校を出て、如月は保健室へ運ばれた。__それが、如月一が異世界に行くきっかけとなった。




