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俺たち4人が異世界転移?!〜魔王も勇者も俺たちには敵わない〜  作者: 名状しがたいスープのようなもの
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第4話 街の人々との出会い

バンカーが活躍?する回

ノエルの家を出て、とりあえず大通りに向かおうとレクトが提案した。

バンカーが通り抜けることができそうな路地を発見したので、通ることにしたのだが…


「へへっ、さすが兄貴!」

「俺たちにできないことを平然とやってのける!」

「そこに痺れる憧れるぅ!」


…なんかどっかで聞いたことあるようなこと言ってんな

さて、異世界の定番、怪しい身なりのヤツらを発見したわけだけど…


レクト「これさ、ニャル使えばいい感じに釣れるんじゃないかな?」


ヒューマ「見た目だけはいいからね」


バンカー「見た目だけだがな!」


ニャル「じゃけんとりあえず釣って来ますね!」


俺はノリノリで盗賊の近くへ寄っていった。


「おっ?如何したんだお嬢ちゃん?こんなところで」


ニヤケ顔で言う怪しいやつらに兄貴っぽい奴。

これはあれですね。

私のことめちゃくちゃにする気でしょ!エ◯同人みたいに!ってやつですな。


ニャル「いや何、マジでお前達みたいなやつがいるんだなぁって興味本位できてみたんだよ。」


怪兄貴「何言ってんだ嬢ちゃん?そんなことよりも俺たちといいことしねぇか?」


怪A「そうだよ。こっち来て一緒に遊ぼうぜ!」


怪B「なぁに安心しな。俺は優しいからよ。」


そういって肩を組もうとするので…


ニャル「きったねぇ手で触ってんじゃねぇよ。汚れちまうだろ!」


と言いながら腕を強めに払いのける。

俺の筋力が高すぎたせいか怪しい兄貴は払いのけた腕を痛そうに擦る。


怪兄貴「ッ!? イッテェなこのクソガキが!」


そして殴りかかってきたのであえて受け止めることにする。顔を狙った拳をキャッチする形だ。


怪兄貴「ッ!?なんだこりゃガキの力じゃねぇだろ!?」


案の定か弱そうな幼女に拳を掴まれて驚きを隠せない怪しい兄貴。

そこで俺は優しく教えてあげることにした…


ニャル「垢まみれのクッセェおっさんの拳は猫耳ロリ美少女に劣るってことだろうよ。まっ当たり前だけどな?」


そのまま看破を使用しつつ拳を握りつぶしてみる。


名前:デブル 性別:男性

種族:人間 LV.15

HP:10 MP:5

筋力:10

耐久:8

精神:9

敏捷:7

容姿:好きな人は好き

魔力適正:ほとんど無し

特性:


魔法:


スキル:スる ごまかす 言いくるめ




筋力も耐久も低い…

一般男性より少し低いかな程度か。

これなら拳の骨を片手で折ることも可能だろう。

というわけで粉砕!


ニャル「粉砕!玉砕!大喝采!」


ニャルのよくわからない掛け声とともに骨の折れる音が辺りに響く。


怪兄貴「グアァ!俺の手がぁ!あぁぁあぁ!いってぇお前なんなんだよ!」


化け物と罵った怪しい兄貴は大通りの方に向かって俺から逃げるように走る。


怪A「てめぇ覚えてろ!」


怪B「次あったら覚悟してろよ!」


残りの2人はそう言葉を残して後ろからついてきていた三人の横を通り抜け、怪しい兄貴とともに大通りに消えた。


ニャル「これだけ筋力値と耐久値に差があればこんなもんかね。」


バンカー「異世界恒例イベントを体験した気分はどう?」


ニャル「それなりかな。てか初めて人の骨を砕いたよ…」


ヒューマ「そんな経験あったら問題だけどな。」


レクト「そりゃそうだわw」


俺たちはそうやって笑い合いながら薄暗い路地をギルドを求めて歩き始める。大通りにいる人に聞けばもっと早かったのでは?と思ってもこの時点では後の祭りであった。


ほとんど歩く間も無く薄暗い路地を抜けると先ほどとは違う大通りにでた。


ニャル「サクッと聞いて、サクッとレベリングしようぜ!つまり…巻きで行きます。」


バンカー「確かに時間かかりすぎてる感は否めない。」


ヒューマ「気分は修学旅行で集合時間に遅れたグループ…」


レクト「いやオンラインゲーでスタートダッシュ遅れた初心者の気分じゃね?」


ニャル「そんな気分の話よりも聞き込みすっぞ!あくキリキリ働けよ!」


バンカー「あらほらさっさー。」


ニャル「というわけでレクト君。そこにある売店で果実を売っているであろうおばさんに聞き込みをしたまえ。なお答えはイエス以外受け付けない。」


レクト「横暴だー。イエスマム!」


俺達は売店前まで移動する。


レクト「すいませーん。」


おばさん「あいよー。なにする?安いよ安いよ。これとかどうだい?今朝取れたばっかりだから新鮮で美味しいと思うよぉ〜。」


レクト「ギルドの場所をお聞きしたいんですが...」


おばさん「なんだい。迷子にでもなっちまったのかい?」


レクト「いえ、この街には初めて来たもので...」


おばさん「そうかい…冒険者ギルドだね?それならこの大通りをあっちにずっと行けば見えてくるよ。」


レクト「ありがとうございます!今は持ち合わせがないので、何も買えないのですが、いずれ恩返しに来ますね。」


おばさん「楽しみに待っとくよ。」


レクト「大通りをあっちにまっすぐ行ったら見えてくるってよ。」


ニャル「アバウトだなぁ…」


ヒューマ「行けばわかるっしょ。」


バンカー「てなわけでレッツゴー!」


俺たちはその情報を頼りに歩いているとバンカーが突然通行人の腕を掴んだ。


バンカー「今サイフスろうとしただろ。」


スリ男「あんたの勘違いじゃないか?」


バンカー「バレバレなんだよ。まぁ一般人が俺の反射神経からは逃れられないってこったな。」


ヒューマ「おっ早速スリですか。」


レクト「定番っちゃ定番だよな。」


ニャル「俺の目から逃れられるものはいない…」


スリ男「ちっ…いい加減離せよ!気持ち悪りぃんだよ!」


スリ男は掴まれてない左手で懐からナイフを取り出す。それを振りかざしたところをバンカーの腕が左手首を掴む。


バンカー「この体だと案外楽なもんだなぁ?人を捕まえるっていうのは。」


スリ男「離せよ!離せったら!この馬鹿力が!」


スリ男はがむしゃらにバンカーの足を蹴るがどれも手を離すための有効打になり得るほどの力はなかった。そうしてバンカーがスリ男を捕まえている間に回りから野次馬がちらほら現れた。


野次馬A「いいぞ!もっとやれ!」


野次馬B「おら!ヒョロイにぃちゃん!手に持ってるナイフは飾りか?」


スリ男「るっせぇんだよ!」


野次馬井戸端C「あらあら元気ねぇ。」


野次馬井戸端D「男ってほんとバカばっかりで嫌になっちゃうわぁ。」


どんどん大きくなる騒ぎに俺の中で少しずつ謎のワクワク感が募る。


ニャル「誰か〜衛兵なりなんなり呼んでくださーい。ここにスリがいますよぉ〜。」


俺は疲れない程度の大声で周囲に呼びかける。すると…


衛兵らしき男「なぁに騒いでんだ!」


おそらく衛兵隊を表すマークのようなものがついた単純な鉄鎧と鎖のような装備を身につけ、ガタイのいい男が野次馬を押しのけて騒ぎの中心に躍り出る。


ヒューマ「いやぁどうやらうちの仲間がスリにあったらしくて反射的に捕まえたらこの騒ぎですよ。嫌になっちゃいますよねぇ…衛兵の方ですか?」


衛兵「見たらわかるだろう?…なるほど。どっちがスったかは一目瞭然だな。そっちのナイフ持ってるやつおとなしくお縄につきな!」


スリ男「クソがぁ!」


そのまま衛兵が慣れた手つきでスリ男を拘束し応援にやってきた衛兵たちとともにどこかに去って行った。


衛兵「お前らも災難だったな。まぁこの程度よくあることさ。」


ニャル「あのぉ?道を尋ねたいんですけどぉ?ギルドってぇどこにあるか知ってますぅ?」


俺は語尾を少しあげながらあざとく声を出す。


衛兵「おぉえらく別嬪な嬢ちゃんだな。なにすぐそこだ。俺が一緒についてってやろう。」


ニャル「わぁありがとうございますぅ!」


衛兵「可愛い女この頼みだ。断るにはもったいないだろう?ガッハッハッハッ…」


ニャル【計画通りぃ。】


レクト【すっごーい、君はとってもあざといフレンズなんだね?】


バンカー【そんなんいたらパークの危機だろうな。】


ヒューマ【情報源、ゲットだぜ!】


そうして俺たちは街の事やいろんなことを話しながらギルドに案内してもらった。


そしてわかったことが衛兵の名前はモルドというらしい。独り身でか弱い女の子が好みだそうだ。つまり俺は好みじゃないな。あとは散々自慢話に付き合って…お茶のお誘いを受けて…仲間からはキャバ嬢みたいだと辛辣な評価を得て、色々なものを失ってからモルドとは別れた。

また会う日を楽しみにしていますだと?んなもんねぇよ!クソして寝ろ!


というわけで俺たちは冒険者ギルドにやっとたどり着いた。

ニャルが色々失っててちょっとやばいかもしれない。ニャルの精神は持つのだろうか…

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