第24話
ホムラ視点に戻ります!
なんだかんだ言ってたけど、帰ってきてみればあっという間だったと思う。
今回の遠征は、6月8日に出発して19日に帰ってきた。
行きに2日、作戦の決行で5日、帰還に4日にそのほかの時間を合わせて、2週間くらいの遠征だった。
作戦は、巣に篭っている魔獣に対して、巣の入り口で魔獣の嫌いな臭いを焚いておびき出し、そこを叩くっていうなんともシンプルなもの。
四面楚歌?…違うか。
まあ、それは置いといて。
魔獣の方は満身創痍な上に囲い込みだから、あんな大きな魔獣でも今回の作戦はたいして手こずることなく終わった。
団長の言ったとおり、確かに危険は一切なくて。
団員のみんなも怪我とか全くなくて、ほんと無事でよかった。
作戦を決行してる間、私は少し離れたところで見張りをしてたから、魔獣の姿を見ることはなかった。
ほんとによかった。
また襲われたらどうしよう、ってめちゃくちゃ怖かったんだ。
ただ、魔獣の咆哮――たぶん断末魔の叫び――が聞こえたときは身体が竦んだ。
頭が真っ白になって、ぶるぶる震えてることしかできながった。
ハツカ村にいたときのことは実はあんまり良く覚えてない。火の赤色と魔獣の牙、銀色の甲冑が断片的に思い出されるだけ。
でも、恐怖は忘れてなかったんだなぁ。
というかもうトラウマになってる。
見張りとしての役割は全く果たせていなかったんだけど、団長はわかっていたみたいで何も言われなかった。
ほんとにすみません。
でも、この遠征は得るものがすごく多かった。
最初はあんな怖い思いをさせられた魔獣にこっちから会いに行くなんて、って思ってたんだけどね。
焼け焦げたハツカ村と首都バルタしか知らなかった私が、初めてそこから自分で外に出て世界というものを見れた。
見知らぬ世界で見知らぬ土地へ行く、っていうのは不安しかない。
でも今回遠征に国境付近まで行ったことは私に勇気をくれた。
森に地球への帰り道があればよかったんだけどね…。
さすがにそれは都合が良すぎるとしても、いつか旅に出るための心積もりの第一歩くらいにはなったと思う。
ちょっと凶暴な兎とかちょっと大きな鼠とかとの戦闘も経験できた。…ああいうのが魔物って言うんだね。
魔物と戦うのも怖くて、相変わらずの木刀をぶんぶん振り回してただけだけど。ゴキさんを追い払うのと同じ感じで。
凶暴だけど、地球にいる動物と同じで理由もなく襲ってくることはないから、身構えなくても大丈夫そう。
でも怖いから街の外に出るときは人通りの多い街道を通ることにします。
ちなみに装備は、RPGの初期装備みたいに布の服でした。
んで初期装備みたいな木刀っていうね…。
一応動きやすい服装だったとは思うんだけど…なんでみんなあんな重そうな甲冑であんなに早く歩けるんだよー!
…私はずっと最後尾だったよ。
でもやっぱり、あの魔獣の恐怖を再び感じたことが一番だったと思う。
怖くてどうしようもなかったけど…改めて元の世界に帰りたいって思った。
この世界にいれば、あの獣に遭うことがあるかもしれない。
そんなの絶対嫌だ!!
安全なとこでぬくぬく暮らしたい。
それに…とても寂しい。
ときどき、孤独感で寒くて身体の震えがとまらなくなるときがある。
そのうち身体が凍り付いてしまいそうな気がするくらい。
寒いわけじゃないんだけど、歯ががちがち言うんだ。
…一人なのが不安、なのかな。
これが遠征で得たものって言っていいかわかんないけど。
でも、この異世界生活に慣れて順応してきてたのが、帰るために改めて努力しようと思えたからいっかなー。
そうだ。
そろそろ生活用品とか揃えなきゃ。
うん。和食が食べたい。
あと服欲しいな。
それから…あ、髪留めも用意しよ。
実はセミロングなんです。
肩より少し長いくらい。
高校生活は結ばなくても問題なかったけど、訓練したり生活するには結構不便だからね。
あとは――。
「買い物?バルタでの買い物は初めてじゃないか?…そういえば俺も買うものがあったんだ。よし、明日連れてってやる。」
と、なぜか団長がついて来ることになった。
しかも明日って。
いや、一応遠征が終わったから1週間の休暇があるんだけどさ。
…1週間しかないだろって?そうとも言う。
でも部屋を片付けなきゃいけないし、早めに買い物には行った方がいいよね。
ちなみに明日から休暇です。
今日まで事後処理してたからね。みんなだらけてたけど。
そんなこんなで明日は団長とお買い物です!
サクラ視点で言っていた遠征はこれのことではありません!
後々だらだら書く予定なので気長にお待ちください(^^)




