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第22話

ヤマがなく進んでますが…大丈夫ですかね?(^^;


サクラ視点です。


「えー。今日は、剣というものに触れ、剣を扱うということが一体どういう意味を示すのか、それについて考えてみましょう。そして…。」


先生の長い説明が続く。

ちなみにこの科目は瞑想の授業と同じ、少し年配の女性の先生が担当している。


6月第1週の土曜日。

今月から剣技の授業が入ってくる。


この授業は名前の通り、剣を扱って少しでも振れるようにすることが目的なんだ。

元の世界で言うと体育と同じ感じかな。

というか身体を動かす授業がこれぐらいしかない。

選択科目の剣舞をとってる人なら身体を動かしてるかもしれないけど。



それから――。


「いきなり真剣を扱うのは危険だ。今日はまずこの模造剣を使って剣の握り方を覚えよう。剣は柄のこの部分を持ち、親指ではなく、人差し指と中指に力を入れるのが基本だ。」


そう言って先頭の方で指導しているのは、攻略対象の一人であるユウリ・アルベルトだったりする。

そう、これはユウリとの出会いイベントなのです。


ほえー。やっぱりかっこいい。

水色っぽい目が透き通っててとっても綺麗。

他のキャラと違って普段いつも険しい顔をしているせいか、口元が緩んだだけで周りの女子がキャーキャー言ってる。


あれだ!ギャップ萌えってやつだね。

ギャップ萌えギャップ萌え。…ちょっと言ってみたかっただけだよぅ。



剣技の授業はいろんな騎士団が来てくれるみたいで、今回は遠征前のユウリの団なんだって。

遠征でいないこともあるから、ユウリの団は優先的に授業に組み込まれるみたい。

イベントだからかなー、なんて思ったりするんだけど。


基本的にはマンツーマンで見てくれる。

必要な人員だけ駆り出して、あとの人は訓練してるんだって。

それでもこの場には結構な人数がいるけどね。



そういえば、ユウリのライバルキャラっぽいのがいないなー。

騎士団員に紛れてるのかな。


確かこのイベントでも出てきたはず。

というかユウリにべったりだった気がする。


剣技大会にもいるかと思ったんだけど、それっぽいのは見なかったんだよね。

彼女なら一番前でユウリの勇姿を見ているかと思ったんだけど。



「どうだ?持ち方わかるか?」


私が周りを見回していたせいか、ユウリに声をかけられた。

わからなくて団員を探していたんだと思われたみたい。確かにライバルキャラは探してたけど。


「は、はい…。」


うおー!緊張するー!

リオンを負かした相手だよー!

斬られたり…はしないと思うけど、ちょっと怖いよー!

私が恐る恐る返事をすると、彼は膝をついて私の手に触れた。


私を怖がらせないためなんだと思う。

下から私を見上げて、剣の持ち方を教えてくれる。


「手の向きが違うな。親指が刃に沿うように持つんだ。」


そう言ってユウリは剣と私の腕を掴んで持ち直してくれた。


「はい。真ん中でいいんですか?もっと刃の方じゃなくて…。」


私が握っているのは剣の柄の真ん中だ。

もっと刃に近い方を握るものじゃないの?


「いや、それだと腕に負担がかかってしまうからな。今はとりあえずこの持ち方で慣れてくれ。」


へー。そうなんだ。

まあ、これが生かされる機会は特にないとは思うけど。

私が剣を握る日は来ないと思う。


「わかりました。」


一応返事はしとく。

普通に礼儀だよね。



「君…剣技大会に出場してたリオン・グレイスと一緒に居た子か。」


立ち上がったユウリは、顎に手を当て思い出したように私を見てそう呟いた。

あ、これ出会いイベントの会話だ!!


「彼は…元気か?」


リオンがものすごく落ち込んでたこと知ってるみたい。

苦笑しているのはリオンに話しかけられないからかな。

なんかリオンから黒いオーラが出てるんだよね…。


「あー…なんか、気にしてるみたいで…。たぶん大丈夫だと思いますけど…。」


お互い苦笑。


何も言えないよねー。


「…そうか。彼が居れば君は剣を振るわなくても大丈夫そうだな。」

ユウリはくすりと笑う。


なんて言うかお互いリオンをチラ見ってゆう。


「まあ確かにそうですね。というか私は君じゃなくてサクラです。サクラ・アルステッドといいます。」

何気に自己主張してるな、ヒロイン。


「サクラか。うちの団にも君くらいの年の者が入ったんだ。もし会ったらよろしく頼む。」


あ、ライバルキャラのことだ。

ほんとに妹みたいに思ってるんだな。


「はい。今日は来てないんですか?」


チャンス!

彼女はどこに居るんだ!

あの子にも嫌われたくないから、今から仲良くしなきゃね☆


「ああ。今は訓練中だ。女性もいるから是非参加して欲しいとは言ったんだが…。すまないな。女性ならもう一人いるから…。」

と、ユウリが振り向いた瞬間。


「団長。いつまでも若い子に現を抜かしてないで早くお戻りください。」

長い髪の毛をポニーテールにした美女が現れた。


超絶美女。絶世の美女。まじ美女。

…って美女としか言ってないや。

でもすっごく綺麗。こんな人ゲームで出てきたかなぁ。


「ああ、今戻る。すまないが彼女の相手を頼む。」

そう言うと、ユウリは軽く手を挙げ去っていった。


ユウリって団長だったんだねぇ。

見た目若いから忘れちゃうな。


でもでも、今度はこちらの美女とお喋りできるんだねっ。

ユウリ団長ナイス!!


「あなた。お名前は?」

目の前の美女が名前を聞いてきた。


私的にはあなたのお名前も知りたいです!!


「サクラです。よろしくお願いします!」


「そう。サクラさん。あんまり彼にちょっかいかけないでね?あれでも団長だから。」

そういって美女は不適に笑った。



お読みいただきありがとうございます。

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