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第15話

連続投稿です。


話が前後してすみません。ほんとはホムラ視点→サクラ視点(解説)と行きたいのですが…

今回はホムラ視点です。やっと新キャラ(^^)

はっきり言って、闘技大会は出来レースといっても過言じゃない。


そりゃ種目が剣技で、いくら全員訓練を受けているといっても、普段からそれを使用する部隊と使用しない部隊とじゃ力量差が出て当たり前だ。

毎回だけど、優勝候補はいつも団長(たいちょう)。てかいつも優勝してる。

たぶん今回も。


そんな出来レース興味ないのは当然じゃないだろうか。

しかも私は帰りたいがために()()()()剣を握っているだけ。

戦闘なんて好きじゃない。

人が傷つけあうところなんて好き好んで見たくない、というのが私の考えなのです。




そんな私の考えとは裏腹に闘技大会の日は来てしまうわけで。

訓練棟には人がひしめいていて、身動きをとるのも難しい。


訓練棟は、屋内訓練場と屋外訓練場――訓練場と言ってもただ開けただけの場所だが――があり、今日はどちらの訓練場も闘技大会に使用されている。

ようやく第1試合が終わったところで、辺りはがやがやと少しうるさい。


第1試合は、うちの団の一人ウェイロー君と、相手は何とか団の何とかさん。

…1ヶ月で騎士団全員の名前なんて覚えられないでしょ!

ただ、みんな甲冑でがちゃがちゃしてるのに、相手はさらに装飾品でがちゃがちゃしてたから、たぶん貴族様じゃないかな?

重そうだなぁ…だから負けるんだよー。

もちろんこの試合はうちの団の若手であるウェイロー君の勝利。


いつも団長に怒鳴られて「そりゃないっすよー」と言っている彼だけど、隠された実力が見れた気がします。



優勝候補の団長は、今日も絶好調なようで、対戦相手をばっさばっさと切り捨てております。

しかも、切り捨てる瞬間に「脇が甘い!」とか「ちゃんと見ろ!」とかなんか怒鳴りながら。

対戦者はみんな怯えた小鹿のようですよ。かわいそう…。


どれもそのパターンでちょっと飽きた。

…ひぃ!団長が睨んでる!

飽きてることばれた…?そ、そんなわけないよねっ。

こんな離れてるとこで見てるわけだし。


騎士団員全員ではないとはいえ、ほとんどの騎士が参加している。

それだけで、この訓練場はいっぱいいっぱいだ。

しかも団長の出場する対戦は、学校の女生徒が前を陣取っていて、後方から見るしかなかった。


ちなみに、ハズキさんの対戦は初戦だけ前の方で拝ませていただいた。

すぱっ、ばさっ、どさっ…なに言ってるかわからないね。すみません。

とにかく早業で、まるで舞のように綺麗でした。なんだか時間が止まってたみたい。


優勝が決まるまで見ていたかったけど、盛り上がってきた観戦者に弾き出されてしまったので、訓練棟を出ることにした。

食堂でご飯でも食べようかなぁ…。

そう思って、訓練棟から厩舎に向かって歩いていた。




食堂へは渡り廊下があり、学校と騎士団の厩舎へそれぞれ伸びている。

つまり、廊下を挟んで厩舎と学校の間に位置している。


普通なら、学生と騎士団員で食堂が込みそう、とか思うじゃない?

ちっちっち。違うんだなぁこれが。

実は、学校側の食堂と騎士団側の食堂は繋がってないんだ。厨房は一緒みたいなんだけど、食べる場所は壁で仕切ってあるんだよ。

だから、団員の多い時間を除けば割りと空いていたりする。



渡り廊下に差し掛かる手前の曲がり角。

内側を歩いていた私は誰かとぶつかってしまった。

「…っ!!」

尻餅をつくほどではなかったけど、相手が自分よりも背が高いこともあって、ぶつかったときの勢いが自分に帰ってきてしまったようだ。

私が思わずふらつくと相手は慌てて、私を支えてくれた。


「ごめんね。大丈夫かい?怪我は…ないかな。」

相手は私の顔を覗き込むと、ふ、と息を吐いた。


「は、はい…。」

顔を上げると、目に入ってきたのは、ものすごく綺麗な顔立ちの方で。

このイケメンは誰!?

と思い切り目を見張ってしまった。


さらりと肩まで流れる橙に近い茶髪、赤っぽいこげ茶の瞳、それから赤石のピアスが目に入った。

垂れ目で、流し目なんて超得意そうな彼は、一言で言って軟派野郎…げふんげふん、よくおモテになりそうな方です。

ただ、全身を覆う紫のローブを着ているところを見ると、騎士でも学生でもないようだった。


「君、新人?よかったら少し話さない?ぶつかったお詫びもかねて奢るからさ。」


軟派だーー!!

はい。知らない人にほいほいついて行ってはいけません。

ナンパなんてされたことがないから、断り方とかわからないんだけど。どうしよう。

「い、いえ…。すみませんが…。」


どっかいってくれー、とか思いながら返事をするが、そんなもの意にも介さず、小首を傾げた。

イケメンがやってもちょっとかわいくなるとか、反則どころか退場ものだっつーの!

「ね。いいでしょ?ちょっとだけ、ね。」


ね、と言いながら、ぐっと掴んだ手を離さずそのまま食堂へ引きずり込まれる。

人目のある場所で乱暴はされないかもしれないが、叫ぶなら食堂の中がいいかもしれない。

そして、そのまま渡り廊下を引っ張られ、食堂へ入った。




視点が交互なため、流れが掴みにくいかと思います。その際は、ホムラ視点だけを読んで、サクラ視点だけを読む。をしていただけるとわかりやすくなるかも…。


あと、蛇足ですが、ホムラの口調が最初と少し変わっているのは仕様です!

文章力がないのもありますが…(泣


あと団長(隊長)の読みをたいちょう(ひらがな)に変えます!

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